ゾンビの身体能力
俺は手足の固定具を自力で破壊する。
「な!?」
洗脳してやるとぬかしてたゾンビが臨戦体制に入る。
その前に顔面を殴り、俺は一目散にこの部屋のドアを開ける。そこには一直線の通路があり、その通路の脇には、数々のドアがあった。とにかく俺は通路を走る!
「お待ちなさい!こんなことをして…ただで済むと思っているのですかぁぁぁぁああ!!!」
後ろのゾンビが必死に俺を追いかけてくる。
かまうもんか。俺はとにかく走る。
ゾンビは俺の速さについてくることはない。
「なに脱走してんだゴルァァアアア!!」
トカゲ人間が正面から走りながら、火の玉を吐いてくる!魔法か!?
ダメだ!避けきれないッッ
「くっ!!」
ボオオオオオッ!
「アアッツゥ!アアアアッツゥゥゥ!アアアア…つくない?」
ゾンビの体の俺には、炎が効かないというのか?
そうか!体の機能は停止してるから、燃えても大丈夫だし、痛くない!これならいける!!
「くそ!やはり火は効かねえか!いい加減にしろよてめえ!!」
トカゲ人間は俺の腹めがけて拳を打ち込んでくる
腹に直撃し、ものすごい衝撃が伝わってくるが、俺はなりふりかまわずトカゲ人間の顔面を殴る。
「ぐぼぁ!ぐ…なんて力だ…こ、これほどとは…だかな…その力を無償で手に入れられたと本気で思っているのか?もしそうなら、ギネス級の大バカだわなぁ~」
トカゲ人間は顔の原型もとどめず、膝をつく。
何か気になることを言っているようだが、関係ない。俺はとにかく出口を求めて走る。
しばらく進むと、上り階段が見えた。ここを上がれば頂上だと思う。微かに風の音が聞こえる。ここには窓が一切ない。
ここは地下なんだろうな。上り階段の先を見てみる。
真っ暗だ。もし昼間なら、光が差し込んでいるはず。
よし好機だ。今のうちにここから脱出しよう。
俺は今後のあてもなく、突き進むのだった。