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第9話

マルは小屋の奥、暖炉の煙突に吊るされていた。魔道具制作の一般的な方法の一つ、燻製だ。


「ふむ……手荒だが、よくできている。そのまま持っていっても問題ないだろう」

”アオカラス”はなれた手付きでマルを煙突から引きずり出すと、赤黒い液体と羽ペンで転送魔法の印を手早く刻む。


「……これでよい」

印を刻み終わると、マルは姿を消した。東京地下深くの魔術協会本部へと送られたのだ。


「それじゃさっさと行きますよ」

クサを追いかけたくてウズウズしていた”アカネコ”が”アオカラス”を急かす。その手には、毛の生えた干からびた棒が握られている。

「おっと待つんだ」

”アオカラス”は”アカネコ”を止める。


「仕事熱心なのは関心だが、慌てるのは良くない。慎重に追って、一気に仕留めたほうが楽だろう?」

”アオカラス”の言うことは最もだ。”アカネコ”にとっても、魔法はできるだけ使いたくない。カネがかかるからだ。

「……それもそうですね」


二人は”アオカラス”の持つ羽が指し示す方向に向かって歩き出した。静かに、だが、素早く。

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