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8話 「小者と勝者」


やべぇよやべぇ…


とにかく書きまくった。


いつもの十倍ぐらい書きました。



ATK200オーバーか… やっべ〜


闘いが始まるまで10秒…俺は戦闘の準備をする


「さぁー間も無く始まります、3、2、1…

スタート!!!」 同時に非武装モードが解除される。俺と先輩はすぐさま武器を出す。



召喚ジェネレート!!」



俺 武器 剣 《ソード・ブレイカー》


先輩 武器 斧 《アセッシュ・ハチェト》



俺のBSBに相手の武器と名称が新たに更新される。相手が武器や技を使うごとに更新されていくのがこの闘いの特徴だ。



「さぁー来いよ、一年」 先輩が挑発をする。だが俺は挑発に乗らない。


「さぁー、始まりました!しかし、二人とも動きません!この状況はどうでしょう?先生。」


「うむ。畠山はあの攻撃力があるからな、相川はうかつに動けないだろう」



「来ねえならこっちから行くぞ!武器強化アーム・レインフォース!!」


剛先輩が魔法で斧を強化してこちらに正面から突っ込んでくる。


回避付加ジアノ・アヴォイド!!」


回避魔法を使い剣でうまく斧を弾く…


しかし…俺が地に足を着いた瞬間に違和感を感じる、動作妨害ヒンドレンスが先読みで使われていた。


「いつの間に!!」


「終わりだぁー!!」 動きを封じられた俺はあの攻撃力を持つ斧を剣で正面から受ける。


激しい衝突音と共に俺の剣が折れる…


「あーっと!!相川選手の剣が折れてしまったぁ〜!!」


衝撃を受けきれなかった俺のHPバーが1/5程減る。


「ふん、武器破壊ディストラクションしてしまうとはな、己の弱さを思い知ったか、死ね!」 剛先輩がトドメを刺しにくる。


「やっぱりな!!」俺はすぐさま後ろに退却しその攻撃をかわす。そして…


召喚ジェネレート!!」


俺は新たな武器を取り出す…


俺 武器 盾 《サジェスト・シールド》

小銃 《 ケロイド・バレット》



「ほう、まだ武器があったか…それで勝てるかな」 そう言いまた正面から突っ込んでくる。 俺は正面からそれを盾で受ける。


「キイイィィーン!!」俺は完璧にその攻撃を捉えた。そして、すぐさま退避して反撃をする。


粒状射撃ブレイン・ショット!!」


無数の弾丸は僅かながらも先輩にダメージを与える。50分の1くらいかな…少ないとか言わないで!。


「おーっと、相川選手、僅かながらもダメージを与える、にしてもあの畠山選手の攻撃を真正面から受けることができたあの盾はなんなんでしょうか?先生!」


「あれのサジェスト・シールドは超防御に特化した武器だ。最も使う奴はほぼ皆無だかな」


「そんなにも強い武器、なぜ使う人がいないんでしょうか?」


「あー、あの武器は所有者のATKを1/10にする。という欠点がある。」


「なるほどぉ〜、つまり、ほぼ防御しかできないというわけですね」


確かに、この武器は強いが代償は測りしれない。だがだ、元々低いステータスが下がったところで問題はない!


「やるじゃねーか!一年坊主。まさか攻撃力に特化しているのを逆手にとられるとはなぁー」


「いえいえ、最初から攻撃力がすごいのはわかっていましたよ、先輩」


「どういうことだ?」


「先輩の筋肉です。その筋肉は攻撃力を増やすために努力値をためた結果。そして、先輩は攻撃力に特化しすぎていて、スピードは大してないということもね」


つまり、先輩の攻撃さえ封じればさほど怖くはない。そして、長期戦に持ち込み、銃でダメージを蓄積していくのが俺の作戦だ。

地味and地味!外道and外道!それがこの俺、雑魚の編み出したゲスい作戦だ。勝てればいいんだよ。勝てれば。


そして、30分が経過した…


「おっーと!ついに畠山選手のHPバーが半分を切ったー!」



「クソォ!ゲス野郎が!!」 大振りで斧を振ってくる。動きが単調だ。俺はなんなく盾でガードする」 そろそろ焦りが見えてきたか?

俺が油断していると



その瞬間ー。




「終わりだぁ!」 さっきまで焦っていたはずの先輩が余裕の笑みを浮かべている。




超弩級斧ハイパー・ショック・ウェーブ!!!!」




先輩が必殺技を繰り出してきた。俺はたまらず盾を構える。




ドゴゴォーーン!!!



「あーっと!畠山選手、ここで大技を繰り出してきたー!!!、相川選手、どうなってしまったのか〜!!」



「ぐ、痛って〜」 なんとか持ちこたえたようだ…HPは1/10以下しかない。そして、俺は愕然とする…




盾が壊れている…





「破ったあぁ〜!!!ついに最強の盾を破りました。」歓声が鳴り響く。


「どうやら、勝負あったな、相川にはあの攻撃力を凌ぐ方法はもうない。」




「ぐ、なんで?」 俺は問いかける。



「貴様が長期戦に持ち込んだ結果だよ。俺も魔力をその間に試させてもらった。」


「じゃあ焦っていたのは…」


「演技さ」 無慈悲にも先輩はそう告げる。最初から俺は遊ばれていたのか…


「楽にしてやるよ、終わりだ!!」


俺はトドメを刺されるのを覚悟して目を瞑る。 そして後悔する。



俺は頑張ったよなぁ…



俺が最初から先輩に勝つなんて無理だったんだ…



そうさ、俺はビリなんだから…




最初からステータスを逆転させるなんて無理だったんだ…



この闘いももう終わりだ…




俺は完全に戦意喪失した。









その時…後ろから声がした。聞き覚えのある声だ…。




「バカイクト〜!!!諦めるんじゃないわよ!!!勝つって約束したじゃない〜!!」


アリサの声が聞こえる。そして、


「おい、クソイクト〜!!お前それでいいのか!? 俺はお前ならやれるって信じてるぞ〜!!!」


隣の潤も大声で叫んだ。視線が彼らに集まる…


「おいおい、あいつら馬鹿なんじゃねーの?勝てるわけないじゃん」 彼らを嘲笑う声が聞こえる。



なにをやっているんだ俺は。あのふたりは他人の視線なんて気にせず応援してくれているのに…見っともない…


まだ俺が勝つと信じてくれてる人はいるのに…立ち上がれ、立ち上がれ、立ちがるんだ…


俺は最後の力を振り絞る…



「うおおおぉぉ〜!!!」





「あっーと立ち上がった〜!ボロボロになってなおまた立ち上がる!!」


「ほう、やるじゃないか相川」


「いいぞぉーイクトぉ!!」 俺は立ち上がった。 見っともない姿は見せられない!!



「ほう、まだ立つか、一年、だがなぁ〜根性論で勝てる程甘くはないぜー」


全くその通りだ。状況は何にも変わっていない。ただ俺は立ち上がっただけだ。

0の可能性がほぼ0になっただけ。


「このままあっけなく死ぬだけだぜー?」

余裕の表情で先輩は言ってくる。油断している。何か一矢報いる方法はないか?


考えろ考えろ考えろ…



何かないか?…




このままなにもしなければ負けるだけ…



しかし、何も思いつかない…



その時…昨日の出来事を思い出す



ーーーー


「お前は努力値がある能力に強制的に振られてるからステータスが上がらないんじゃ」



「うーむ、鍛錬を怠らなければあと一週間程で覚醒し、ステータスも上がるじゃろう」



ーーーー


ダメだ今は戦闘中…努力値は確かに闘いの上で多少は増えているが…一週間分には及ばない…いや、待てよ?


ーーーー


「努力値は何も闘いや鍛錬以外にも発生するんじゃ例えば人生経験という奴じゃ」



ーーーー


人生経験…これなら行けるかも…

何かないか…誰もしないような何か…


俺は高速で脳をフル回転させる。相手が攻撃の準備をしている…急げ!


そして…あった!もしかしたらいけるかもしれない…だが賭けだ!


俺は社会的に死ぬかもしれない、頭のイカれた野郎だと、しかし、どうせ退学だから問題ないか…


行くしかない!!!!



「行くぜ!」 先輩が攻撃を仕掛ける。


そして俺は敢えて背中を向ける…




見せてやるよ…俺の秘策を…












「一年九組の黒瀬 アリサさん、…好きです。付き合ってください!!!!!!!」



「??????????」



場が固まる、先輩を含めたスタジアム全員が沈黙となる。そして…



「えーっと、何があったんでしょう?」


「相川が告白したんだ」


困っているアナウンスに冷静に先生は突っ込む。冷静すぎだろアンタ!!



そして…沈黙だったスタジアムも一転爆笑の渦に上がる。



「おい、バカがいるぞバカが!」


「やっばい、超受ける!!」


「あれじゃね?最後の遺言的な」


誰もが俺をバカにする。無理もない…俺はこの状況で幼なじみのアリサに告白したのだから…


「つっ……!」 アリサも困っている。それもそのはず、こんな所で、そしてこんなタイミングで告白されるなんて思いもしなかっただろう…ごめんない!!


そして十秒がたった…



しかし何も起きない…



はぁー今度こそ終わりだな俺…



諦めてた瞬間……俺は激しい光に包まれる


やった!成功した!!



「なんということでしょう先生、あの奇怪な行動から一転相川選手が光に包まれている、何が起こっているのでしょうか?先生」


「あれは…覚醒だ!」



キュイィィ〜ン !!激しい光から一転俺は視界を取り戻す…


一体どんな技、または能力なのか?あの日事故以来、すべての努力値がそいつに行き渡っているはずだ…それなりの見返りを俺は期待する。


俺はBSBを見る


…技 閃光竜騎士スターダスト・ドラグーン


必殺技か…騎士と作ってことは剣専用か?



よし、行けるかもしれない!!

俺は急いで新たに武器を召喚する


召喚ジェネレート!!」


俺 武器 星天剣 《ザ・スカイ・ブラスター》


こいつは俺の中等部時代からの相棒だ。


「何が…起きやがった…」


「別になんもおきてねぇーぜ」


まぁー嘘だけど。俺は一か八か人生経験を使って一気に努力値を稼いだ…


そう、公開告白を使ってな…


しかもこの人数の前で、こんなボロボロになりながら…こんなバカはいないだろう


さぞかし俺のMENの努力値が稼げただろう。

そしてそれは、覚醒の糧となる。


正直、まだ不安だ。なんせこの技がどれほどかは使わなくては分からない。


だがこれに賭けるしかない…



「ふん、何があったか知らねぇが…お前はもう死に損ないだ!終わりだ!!!」


先輩が全力で攻撃で仕掛けてくる…


集中しろ!! 俺は全神経を目の前の敵に集中させて、正面から突っ込む!!



「うおおおぉ!!!!!」


距離が一気に縮まる…斧を一度上に構える

隙ができた…


閃光竜騎士スターダスト・ドラグーン!!!!」


俺は最後の最後の力を振り絞る…


「はああぁぁぁ!!!」


俺の剣は青い光をだす。そして…

超高速の剣を一発目は斧を狙い…二発目は相手の左腕を狙い、そして最後は心臓を狙う…

「うおおおぉぉ!!!」


俺の渾身のラストアタックは相手の心臓に見事に命中。そして…


相手のHPバーが消失する…


勝ったのか…?


「なんと、なんと!!!!何があったのか畠山選手、敗れたぁ〜!!!!」



「相川選手勝ちました!!!!大逆転勝利です!!!!」


俺は喜ぶ間も無くぶっ倒れた。



最後まで見てくださってありがとうございます。 出来れば感想など頂けると幸いです。

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