6話 「試合直前」
「起きてくださ〜い!!!」 俺は妹の声で目覚めた。今日か、今日は運命の日である。
先輩と退学をかけて闘うことになる。俺は朝食を済まし学校へ向かった…
ーー学校ーー
「おい、きたぞ!あいつ今日二年の先輩と退学かけて闘うらしいぜ」
どうやら噂は広まっているらしい…
「聞いたぜ〜イクト〜」 席が後ろの潤が背中を突っついてくる。
「退学かけるなんて、お前まんまと先輩にはめられてんじゃん」
「うるせーなー」
「最後の学校生活、いい思い出作ろうぜ!」
「死ね!」 こいつめ…俺が負け確定で話を進めやがって…
「はは、冗談だよ、まぁお前ならなんとかするだろ、一応昔は強かったしな。それになんか策は考えてきたんだろ?なら、今更ごちゃごちゃ言ったってしょうがないよな」
全くその通りだ、とりあえず現ステータスでの策はある練ってきた、後は全力を出し切る、それだけだ。 チャイムが鳴る。みな、席に着いた、ホームルームが始まる。
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今日は入学して2日目なのか、講堂での教員の紹介の後、この学園の細かいルールや試験の概要、学園決闘の規定が細かく説明され、
1日が終わった…そして放課後である。
「ねぇー今日一年生が二年生と学園決闘するらしいよ、見に行かない?」 俺のことだろう。すごい広まっている。ギャラリーが増えそうだ。嫌だなぁ…
「おーい、イクト!もうすぐ受付だろ?いこーぜ」 潤が陽気に言ってくる、他人事だと思いやがって…
俺は仕方なく受付に向かった。
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「1年20組、相川 イクト君ですね、受付が完了しました、コールが鳴ったらスタジアムに出てきて下さい」
俺は腕に付いているBSBを通し学園決闘の受付機での確認を終えた。この辺のことは中学時代と同じだから分かりやすい。
「最後に確認です、決闘の説明をさせていただきます。BSBを利用した不死決闘を使った一対一の闘いです。制限時間は無制限。ギブアップあり。 万が一のことがある場合は教員が強制退場または試合中断を行うこともあります。ご理解できたらBSBに表示されているyesを押して下さい。」まぁー大方予想通りだ。 どうやら命は保証されているらしいな。そこは安心。
俺は迷わずYesのボタンを押した
ーー控え室ーー
俺は控え室にある椅子に座りギリギリまでシミュレーションをしていた。
ドクンー。ドクンー。
心臓が跳ねているのが分かる。 そしてー。
「一年、相川イクト君。二年畠山 剛君、スタジアムの中央に入場して下さい」
「よし!行くか!」俺は気合を入れんとばかりに頬を叩き、そして控え室の扉を開き数メートル先のスタジアムへと向かった。
自分を信じてー。
試合が本格的に始まります。
すぐ続きを更新する予定です。




