前兆~違和感~
前兆~違和感~
この学校は設備が整っている、いや、整えすぎているんだ。
僕はこの校舎に閉じ込められている。僕だけじゃない限られた生徒たち、職員、学校の
セキュリティを直しに来たセキュリティ会社の二名、そして、探偵1名
窓はあいている、昇降口も非常階段だって排水溝だって開いてるんだ
なのになぜ、閉じ込められてるかって?
音が聞こえなくなると現実と夢現の壁が壊れたゆっくりとでも確かに確実に壊れていった。
目の前の景色に色がなくなってしまった。
もとからなかったのかもしれない。
ああ。ここから抜け出したい。
だれが犯人だ?
そしてこの目的は?
日常じゃない非日常が今始まろうとしている。
いつも通りのうっとうしい朝、いつも通りの目玉焼きと味噌汁の和食の朝ごはん。
いつも通りの顔ぶれの電車の中、ハッピーエンドの物語の絵本を読んで。
うんざりしてた。いつも同じことの繰り返しでまるでそ掛時計みたいに
チクタクチクタク同じところをぐるぐる回っている毎日。
この時までは何も変わらないいつも通りの日常だったんだ。
そう、過去形。でも、あのうんざりする退屈なあの日に戻りたいとは思わない。
これから話すのは、ハッピーエンドか、アンハッピーエンドか。
誰に女神様は微笑むのだろうか。