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#8

「パイレーツセブンが封印されていた祠は、あちらです」


 祠のある街に着いた俺達は、車をしまい、徒歩で祠へと向かっていた。港町の石畳の上を、バンで爆走するのは止めておこうという意見が出たからだ。個人的には、ローニンという映画でフランスの港町を舞台にカーチェイスしていたシーンを連想できて、面白そうだったのに残念だが。


「普通の街だよねぇ」


 真田が街並みを見回している。

 たしかに、荒廃しているとか、建物が派手に破壊されているとかは無く、平和そうだ。


「神殿のある街はイタリアっぽい感じだったけど、この街はフランスっぽい雰囲気だよね」


 伊達の感想には同意できるものがあるが、俺は外国には行った事が無いので、ほぼ洋画の知識しかない。


「タイとかシンガポールみたいな街は無いのかねぇ」

「この国はヨーロッパ風のテイストだから、それは無いんじゃない?」


 真田の言う通り、前回の旅で訪れた街もヨーロッパ風だった。明智の望む方向性は、この国を出ないと難しいかもしれない。


「シンガポール風の街があっても、旨いシンガポールスリングが呑めるとは限らないよ?」


 伊達が苦笑いしている。

 この世界の食べ物は、俺達の世界の食べ物にすごく似ていたり、同じものもあるのだが、全てが同じとは限らないのだ。


「お話し中、すみません。こちらが祠です」


 若干だが、ミナの声に怒気が含まれている気がする。


「マズイですよぉ。ミナさん、怒ってますよぉ…」


 エミリーが真田の後ろに隠れた。


「仕方ない。明智、謝っとけ」

「何で、俺なんだよ~?」


 真田の意見に、明智が反論する。


「お前、リーダーだろ?」


 伊達が明智の肩を叩く。


「諦めてくれ。明智が適任だ」


 俺も明智の肩を叩く。


「はいはい、私が悪うございました。すみませんでした!」

「は、はあ…。いえ…」


 明智の誠意が込もっているのかいないのか分からない大声の謝罪に、ミナの気が削がれた様だ。


「ひでぇ…」


 ロッキーは本気で引いていた。

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