#6
「俺はロッキー。武器はバトルアックスだ。よろしくな!」
昼食を終えた俺達は、ギルドへと戻った。
すると、すでに依頼を受ける冒険者が決まったとの事で、二階にある部屋へと通されたのだ。部屋には、大きなテーブルと、テーブルを囲う用に椅子が八つ並んでいる。依頼主と冒険者との対面等、会議室の様な使い方をするのだろう。
先程の受付嬢に案内されて部屋へ入ると、二人の冒険者が椅子に座っていた。
今、自己紹介をしたロッキーと名乗る男は、バンダナの様な布を頭に巻いていて、革製の鎧を着ている。アレックス程ではないが身長も高く、ガッシリとした体型で、使う武器からしても戦士系の冒険者だろう。
「私は、シーナ。武器はこれよ」
シーナと名乗った、もう一人の冒険者は、数本のナイフを見せた。柄ではなく刃を持っている。特に鎧等も着ていないし、投げて使うと考えて間違いなさそうだ。胸元が大きく開いた服装や、アイシャドウがバッチリ塗られた濃い目の化粧、スラリとした手足からは、そもそも冒険者という感じすらしないが、ギルドの推薦だと言うのだから手練れである可能性は高い。
「依頼内容の確認をする。今回の依頼は…」
アレックスが二人に依頼の詳しい説明を始めた。
こちらの世界の常識はよく知らないし、ギルドの利用法や冒険者への依頼の仕方については全く知らないので、彼に任せる事にして、煙草に火を着ける。いつものシガリロだ。
エミリーとミナは、アレックスと一緒に冒険者からの質問に答えたりしているが、他の面子は各々、煙草を吸ったりしている。
「終わりましたぞ。彼らは依頼を受けてくれるそうです」
シガリロが三本、灰になった頃、アレックスが振り向いて、説明と契約が完了した事を告げた。
「じゃあ、出発するか。支度ができたら、神殿の前に集合で」
明智の言葉で話し合いは終了し、一時解散となった。
南の神官二人は神殿へ一度戻り、冒険者達は各々、旅支度をするそうだ。
俺達は宿へ戻り、置いてある荷物を回収する。
「そういえば、大天使から返答は?」
「アリス達を喚ぶのは難しいって。喚べても週末だってさ」
伊達の問いに、俺は肩を竦めて答えた。
「じゃあ、あんまり期待はできないね」
真田も溜め息を吐いている。
宿へ戻った俺達は、エミリーを除いて食堂に集まって居た。荷物と言っても、俺達はスマホのアプリに収納しているので、実際にはエミリーの荷物を取りに来ただけだ。
「派遣さんに頑張ってもらうしかないか」
伊達は思考を切り替えた様子だった。
「人数はこっちの方が多いし、大丈夫だろう」
「そういう問題かぁ?」
葉巻をくわえてニヤリと笑う明智に、真田がツッコミを入れる。くわえている葉巻は、パルタガスのプレジデントだ。明智は、こういう姿がとても絵になる。
「ま、いいか」
明智の自信有り気な表情を見ていると、ついつい納得させられてしまう。
「お待たせしましたー!」
エミリーが荷物を持って食堂へ降りて来たので、待ち合わせ場所の神殿へと向かう事になった。




