#31
「ハッ!」
毛利さんが、気合いと共に刀を振り下ろし、いかにも海賊という格好の骸骨を斬りつけた。その骸骨は格好だけではなく、魔力の強さからもパイレーツセブンだと、すぐに分かった。
骸骨は、毛利さんの刀をすれすれで避けて、骨を鳴らしてケタケタ笑っている。
「いっけぇ!」
毛利さんがバックステップで骸骨から距離を取ったのを見て、瑠美ちゃんは手をピストルの様に構えて、人差し指から光の魔法を放った。
瑠美ちゃんの指から放たれた光の弾丸が、骸骨の左肩に直撃する。骸骨の左腕が肩から吹き飛んだ。
「玲雄くん!」
「はい!」
玲雄くんに声をかけ、タイミングを合わせて同時に魔法を放つ。僕の炎と玲雄くんの雷が、骸骨目がけて飛んでいく。
「今です!」
「OK!」
骸骨が魔法を喰らって片膝をついたので、毛利さんに声をかけた。
毛利さんが、刀を上段に構えながら骸骨へ接近する。
「ハッ!」
気合いと共に振り下ろされた刀が、今度は骸骨を袈裟斬りに斬り裂いた。骸骨が頭に巻いていたバンダナが、一瞬、宙を舞い、それから骸骨と一緒に光の粒子となって消えた。
「な、何だ、コイツら!?」
クールな毛利さんが、驚きの声をあげた。それもそのはずだ。いきなりパイレーツセブンが三体も現れたのだから。骸骨の群れを引き連れて。しかも、一体は、豪華な飾りの付いた帽子を被っていて、同じく豪華な飾りの付いた上着も羽織っている。船長を思わせる格好からして、パイレーツセブンの親玉だろう。
「喰らえ!」
玲雄くんが、骸骨の群れに向かって雷の魔法を放つ。
しかし、玲雄くんの魔法はパイレーツセブンの手下の骸骨を二~三体倒しただけだった。雷が奴等に届くかどうかという瞬間、船長の骸骨の目の穴が紅く光って、紫色の光の壁が現れた。防御用の魔法か何かだと思う。
「何だよ、それ!」
玲雄くんが次々に雷を撃つが、壁に防がれて、ほとんどが無効化されている。一撃ごとに雑魚の骸骨が数体吹き飛ぶだけだ。
「えい!えい!」
状況を見かねて、瑠美ちゃんも魔法を連射し始めた。こうなっては一気に畳み掛けるしかない。僕も魔法を連射する。
「これで、どうだ!」
トドメとばかりに特大の火の玉を叩き込んでやった。さすがに魔力はほとんど残っていないが、これだけの魔法を喰らえば相手もただでは済まないはずだ。
「嘘だろ……」
僕達の魔法で起こった煙が晴れると、雑魚の骸骨は全滅していたものの、パイレーツセブンの三体は何も無かったかの様に、同じ場所に立っていた。




