#15
「どうなってんだ、こりゃ?」
翌朝、宿の主人に事情の説明をし、朝食を摂ってから外へ出ると、十人程の男達が武器を手に立っていた。
「アケチさん、この人達は行方不明になっている人達だと思います。特徴が一致しまし、微かですが昨日の者達と同じ気配が…」
ミナの言う通り、立ちはだかる男達からは、パイレーツセブンと同じ気配が感じられる。
「じゃあ、やっちまって構わないよな?」
ロッキーが一歩前へ出た。
「いや、操られてるだけかもしれないし、殺しちゃマズイ。動きを止めて、浄化系の魔法で対応しよう」
「分かりました!」
俺の言葉に、エミリーが返事をし、アレックスは両拳のメリケンサックを打ち合わせる。
最前列に、明智、ロッキー、アレックスと、格闘戦が得意なメンバーが並んだ。
「オラァ!」
ロッキーが、バトルアックスの刃を平に寝かせて殴りかかった。
「ふん!」
アレックスは、普通にメリケンサックをはめた拳で殴りつける。
「あれ、普通に死ぬよね?」
「だね」
二人を指差して引いている真田に、伊達が同意した。
明智も武器こそ使っていないが、空手で男達を倒している。
「エミリー、あとよろしく!」
「はい!」
三人が暴れている間に、エミリーに浄化系の魔法を放ってもらう。
魔力の光に触れた者から黒い煙の様な物が抜け、煙は空中で消滅する。
「せい!」
アレックスの拳にも魔力の光が宿り、殴られた者から黒い煙が抜けた。
ミナも浄化の魔法を放っている。
「俺達、やる事ないね」
「まぁ、適材適所ってやつだよ」
真田は肩を竦め、伊達が苦笑いしながらタバコを取り出した。たしかに、今回は俺達の出番は無い。
「片付いたか」
僅かな時間で男達は全員、倒れていた。パイレーツセブンの気配も消えている。
「全員、生きています」
ミナが男達の脈を確認した様だ。
「じゃあ、とりあえず警備隊を呼ぶか」
明智とミナが警備隊の詰め所へと向かって歩き出す。
「二人が戻ってくるまで、留守番してますか」
伊達が紫煙を吐き出しながら、言った。




