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◆プロローグ終了

 ランニング中のランとビートが出会ったのは家を出て少したった頃だった。

「おはようラン。いつも頑張ってるね」

「うへへ……ありがとう」

 ランは頬を赤らめ幸せそうに言う。

「あ、そうだ。ねぇ、ラン今度の土曜日空いてる?」

「……? 何かあったっけ」

「もし良かったら買い物に付き合って欲しいんだけど……いいかな?」

(ななななななな何言ってんだよう!? そ、そそそれってデデデデートじゃないか!?) 

 真っ赤に顔を染め頭の中で独り言を呟くランは完全にショートしていた。

「ラン、聞いてる?」

「聞いてる聞いてる! 行く行く絶対行く!」

「そう、ありがとう。詳しいことは学校で言うからね」

「ああ、じゃあ後でね」

「遅刻しちゃ駄目だよラン?」

「分かってるよーじゃねっ」

 ランはビートに手を振りながらランニングへと戻って行った。

「僕も早く行かないとね」

 ビートは呟くと足を踏み出す。照りつける太陽がビートの体全体を濡らして行く。耳をすませば小鳥の鳴き声が聞こえてきそうな朝の時間。

 しばらくするとどこからか鐘の音が聞こえた。

「うわ! もうチャイム鳴ってる……」

 ビートは立ち止まり一度広大な空を見上げる。そしてゆっくりと呟いた。

「……今日も楽しい一日でありますように」

 

「ん?なんかビートの声が聞こえたような気がすんなぁ、まぁ、きのせいだろ」

 親友の少年は空を見た。


「はわわ、ビートとデートかぁ……えへへ……。それにしても今日はなんかありそうな気がするなあ」

 また、少女も空を見る。


「ふぅ、流石に朝からケーキはキツいわね……。太るかしら?」

 同様に青き空を見上げる。


「今日は久し振りにビートと外食でもしようかしらねぇ。いつも作ってもらってるしたまにはいいよね流石は私、天才、最高の姉ね」

 誰もが明日を信じていた。



それぞれの時間が、始まりを告げた。 

 この無限の宇宙の一つの惑星で小さな、小さな人間達の命のままたきが今、始まる。

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