23/23
あれこれして
「なにこれ…痛すぎる」
部屋の掃除をしていた時だ。
俺が中学の時に書いてた小説が見つかった。自分を主人公の一人にして、生まれ持つ超能力の力を活躍させるというありがちなやつだ。
「こんなもん妄想の話だっつーの。書いてるときは最高に面白いと思ってたのに」
俺はその小説をゴミ袋に捨てると袋の口を締めた。
「あとはこれを外に出してっと」
玄関のドア付近にゴミ袋を置いておく。これで明日になれば回収車が来てくれるだろう。
「超能力とか使えたらどんなに良いだろうか」
「ありえねー」
ボーっとする。
「寝るか」
俺は掃除を終えた部屋のベッドにダイブする。
睡魔が襲ってきた。
本当にこれで良かったのかな?




