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本編 ◇ビート その3

ビート編だけ読むとOK。

「っと、そうだ。学校に来る前にこんなもの拾ったんだ」

 カインはそう言うと学生鞄の中を探り何かを取り出した。

「あら、綺麗ね。宝石みたい」

 トゥリがカインの手のひらにあるものを見て言う。

「カイン、これどこで……?」

「ああ、道端で拾った」

 顎に手を当てて彼は何かを考えてから続けた。

「その石みたいなのと関係あるか知らねぇが、俺がここに来る間、人を一人も見てないんだ」

 その言葉を聞いた瞬間僕は驚いた。

珍しいこともあるもんだな、と思った。

 しかし書く言う僕も思い返してみれば

来る途中にはランと姉さんとしか会っていない。何時もならばクラスメイトや近所の人に会うはずだ。

「……私も貴方達と両親とリン先生以外には会ってないわ」

「あ、そういやリンもいたか」

「……あれ、そういやリンはどこいった?」

「……まさかあいつもいなくなってたりしないだろうな」 

 カインが少し取り乱す。なんだかんだ言ってもやはりリン先生のことが大切なのだろう。

「そう言えば、ランも来てないわね。ビートは確か来る前に会ったんだっけ?」

「うん。いつも通り」 

 僕は何となくカインの持っている石を見やるとそれが少し輝いているのが分かった。

「カイン、その石……」

「うおっ! 何だこれ、どうなってやがる!?」

 その石はさらに輝きを増し始める。

 カインが驚いて石を落とす。凄まじい重い音がした。それは石が落ちて起こった音ではなかった。それに気づくのは後になってからだった。


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