トゥリ その2
その2からそのキャラの視点からになってます
「ふぅ、寒いわね」
家を出てから本格的に雪が振り出してきた。
私が使っている通学路は人通りが朝は少ない。なので知っている人に会うというのは殆ど無い。私は静かな所が好きなので特別この私の通学路は都合が良い。
「……そういえば先週、カインと買い物行こうって約束したのに来なかったなぁ」
「まぁ、理由が理由だし別にいいけどね」
先週の金曜日にカインとデパートへ買い物に行こうと約束したのだが彼は用事が出来たとかなんとかで来なかった。何故なら彼は人を助けていたからだ。それを私はリン先生から聞いた。
「まっ、あいつらしいか」
「……それにしても本当に静かね」
周りを見ると雪が降っている以外には何もない。
「さっさと行こうっと」
私は何故か違和感を感じて走りだす。はあはあ、と息を漏らすと空に消える。急がないと何かが起こる。そんな気がした。
※
学校に着くと昇降口に二人の人が見える。
片方の人は耳あて代わりに付けているヘッドホン。そしてマフラーと厚着をした男、あれは……カインだ、と確信する。もう一人の女性は小さな体をしていているが学校職員のバッヂをつけているのが遠くからでもわかる。あれは私達の担任、リン先生だ。
「あの二人また朝から見せつけてくれるわね……」
そんな独り言を言いつつ私は二人の元へ歩く。
「あらあら、お二人さん今日もいちゃいちゃラブラブしやがって羨ましいことですね。殺したろか。後、カインとリン先生おはよう」




