表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

作者: 狐目 ねつき

 同棲を初めた今年の夏。

 二人で金を出し合って購入した扇風機。

 ベッドで並んで寝る僕らを、ぬるい風が交互に扇ぐ。

 正直を言うと、全然涼しくはない。

 でも、二人で風を分け合う感じが僕は何だか好きだった。


 次の年の夏、セミダブルがとても広く感じた。

 扇風機のスイング機能はもう必要無いだろう。

 ただただ、ぬるい風が僕だけに届く。

 懐かしく感じる夏に思いを馳せ、僕は一人で涙を流した。


 来年の夏は、クーラーを購入しよう。

 ぬるい風はもう、浴びたくない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 夏特有の暑さと、失恋の郷愁と、夏の終わりの哀愁と、そう言った物が上手く表現出来てるのではないかと思いました、また、「夏」というシンプルながらも端的に内容を表しているタイトルもよいと思います
[一言] 同棲をはじめた年の方がきっと人肌で暑かっただろうけれど、今の方がぬるい風が辛いのですね…… 喪失感が伝わってきます。 だけど、エアコンの件で抜け出したい気持ちが見えて、前に進んでいるようにも…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ