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oh! 銭ぜに銭 ぜに銭ぜに。  作者: 渡良瀬ワタル
7/248

(開演)7

     ☆


 斎藤義龍は稲葉山城を出て長良川の南岸に布陣した。

鷺山城を発した敵軍が稲葉山城を目指すなら目前の浅瀬しかない。

敢えて敵に浅瀬を渡らせ、手元に呼び込み、押し包む。

そう想定して味方は浅瀬から離した。

 中央に中濃勢。

左翼に西濃勢。

右翼に東濃勢。

合わせて一万五千。

 想定通りに対岸に敵軍の陰。

河原には降りず、横広がりに布陣した。

前進する気配がない。

数組の物見を川の上流下流に走らせるだけ。

伏兵を警戒している様子。


 本陣に物見が駆け戻って来た。

義龍の前に跪き、息せき切って報告した。

「大変でございます。

敵軍の本隊は長良川に沿って下っております」

「対岸の敵軍は」

「林勢、およそ二百。

我らの目を欺く為かと」

 中央に広げられた地図を見ていた長井道利が顔を上げた。

「おそらく、この浅瀬に向かっているものかと」

 長良川の下流の一ヵ所を指し示した。

ここからは、かなり離れていた。

時間を無駄にした。

「くっそう、こちらも直ちに陣を動かす。

日根野」

 日根野弘就が地図から顔を上げた。

「はっ」

「先行して敵軍を捕捉せよ。

これからだと渡河を終えてるはずだ。

見つけても攻撃は控え、我等を待て」

「竹腰」

「はっ」竹腰道鎮が視線を合わせた。

「林勢が鬱陶しい。

追い散らし、対岸沿いに敵軍を追え。

ただし、手は出すな。

距離を置いて牽制するに留めよ。

決戦においては、その限りではない、一切を任せる」


     ☆

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