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アクガミ  作者: 白木飛鳥
1/5

第1話 なんでおれが?

世の中は変わってしまった。

自分が目を再び覚ました時はもう・・・


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「おい、中原。決めたか?」

「うん?いや、俺は必要ないだろう。」

「なんでだよ?いくら無能だからって【神】と契約できないわけじゃないだろ?」

「何が【神】だ。なんのことはない。俺は一人で生きていけるからよ。」

「お前に自信はなんなんだよ。」


まぁ、なにが起こったかというと3年前・・・。

世界にはなにもなくなってしまった。

一人の人間が【神】と同化したことによって世界が終わった。

そこから、18歳になった男女は自分が契約したい【神】と、

【誓い】と呼ばれる儀式を行うという風習が生まれた。

また、あるものが生まれた。


そして、俺、中原舜鍍なかはら しゅんとは18歳になった。

【神】なんかと契約する必要なんていらない。

なぜなら俺は・・・。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


学校終わってから家に帰ることにした。

帰り道はうす暗い雲が空を覆っていた。


早めに帰ろうとしていた時・・・。


「さっさと歩けよ。これだから使えない奴は・・・。」

「ご、ごめんなさい。」


嫌なものを見たな・・・。どうせ右の方向に歩く男が【神】だ。

その横にいる少し小さなのが人間の女だ。

今俺らが住む世界はこういう世界になってしまった。


「おい、そこのお前・・・」

「あ?んだよ。」

「そういうことするために契約したのかよ。」

「いいだろ?こういうやつにはこれくらいの教育しねえとな。」

「これだから、嫌なんだよ。」

「お前誰だよ。何様だよ。」

「お前に名乗るような名前なんてねぇよ。」


その男は俺に近づいてきて俺を殴ろうとした。


「かかったな。」


おれがそういった瞬間こいつは吹き飛んだ。

あれ?


「お前人間なのか?【神】じゃないのか?」

「いってぇ、俺はどう見ても人間だろ。【神】はそっちの馬鹿だよ。」

「え?」


振り向くと後ろの少女がニコニコしていた。


「てめぇ、なにニコニコしてんだよ。早く俺の腰助けろよ。」

「ごめぇん。こんなに弱いなんて思わなかった。あんたと契約するのやめるわ。」

「あん、そんなこと言える立場なのか?お前は・・・。え?なんだこれ?」


さっきまで吠えていた男が足先から溶けてなくなっていった。

なんだ?何が起こってるんだ?


「おい、渾沌!!やめろ・・・。」

「ばぁい、ばぁい。」


最終的にはその男はこの世から消えていった。


「あぁ、どうする?君18歳だよね。契約しなかったら死んじゃうよ?こんな感じで。私と契約する?おすすめはしないけど。」

「え?」

「あぁ、知らないの?私ら【神】と19歳までの誕生日に契約しないと恐らく死ぬけど。」

「てっきり風習だと思ってたぞ。」

「まぁ、確かにお主のように何も知らずに死にそうになるとこの世から存在自体がなくなって知り合いや家族からも忘れられるんだ。」

「そうなのか。まぁ、契約する・・・。どうしようかな。なんでお前と契約するのはだめなんだ?」

「私は渾沌こんとんの神だからな。悪神四凶の一人。」

「そうなのか・・・。まぁ、そこまで言うなら契約するのはやめるわ。」

「え?」

「それでは・・・。」

「ちょ、ちょっと待てよ!!」

「なんでキムタク風?」

「あんたばかなの?死んじゃうんだよ?」

「あぁ、別にそんなに悲しむやつでもないし、自分は3年前の事件で死んでいたはずだからな。」

「・・・。なんかごめん。」

「いや、いいさ。じゃあ、俺は家に帰るわ。」

「じゃ、じゃあ。ひとつお前の願いをかなえてやろう。助けてもらったのは確かだからな。」

「え。じゃあ、家に干してある洗濯物を俺の部屋に運んでくれ・・・。」

「そんなことでいいのか?」

「あぁ。」


そこから彼女と離れて家に行くと、洗濯物が取り込んでありしかも畳まれていた。


「すげぇな。本当にあいつ【神】だったのか。」

「信じてなかったのか?」

「あぁ、驚いた・・。」


・・・


「なんでいるんだよ?」

「え?だって、帰る場所ないし。一晩泊めて。」

「・・・。」


なぜか、【神】を泊めることになった。

そして、どんどんこいつに飲み込まれることになっていくのであった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


「混沌のやつ、また、やらかしたな・・・。」

「ほっとけよ、あんなやつ・・・。」

「ふふふ・・・・」

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