First check
次に目を覚ましたとき、目の前には玉座に座った王様がいた。
部屋もチュートリアルの部屋に似ているが、違う部屋のようだ。
「君は、異世界転生者なのだろう? わしにスキルを見せてくれ」
そう言われてもスキルの使い方なんて教わっていないし、そもそもスキルが自分にあるのかもわからない。
とりあえず……。
「ステータス、オープン!」
スキルを探してみよう。
大抵スキルはステータスに……。
おっ! ここにスキル欄があるじゃないか。
名前のすぐ下にスキルと表示されている。
ここを選択するとスキル欄が開くんじゃないか?
さっそく見てみよう。
<スキル:なし>
なし!?
おいおい、どういうことだ?
しかし、それについて考える前に
「貴様、王様の命令に逆らうとはどういう気だ!」
と王様の側にいるナイトに声をかけられた。
「早くスキルを王様にお見せしろ!」
そういわれてもないものはどうしようもない。
僕がステータス画面を見ながら考え込んでいるとナイトが次の言葉を告げる。
「反逆罪で処罰する!」
グサッ。
この感じ、久しぶりだ。
今回は革の防具があるのでダメージが軽減されている分、前より痛くないかも。
いずれにしろ、僕はこのまま死んでしまうだろう。
次に賭けよう。
今度はスキルの使い方を調べなくては。




