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6/105

Unknown

目覚めると、あの部屋……じゃない?

 一体どうなってるんだ?

 僕は死ぬと必ずあの部屋で目覚めた。

なぜかは知らないが、今まではそうだった。

 しかし、今回は違うようだ。

 周りを見渡すと、灰色しかない。

 どうしてこうなったんだ?

 確か最後にしたことは……。

 ヘルプを見たんだっけ?

 それと今の状況に関連性はあるのか?

 それにここがどこかも全くわからない。

 まあ、さっきまでいた部屋も全く知らないところだったが。

 気になることは多くある。

 しかし、これは絶好のチャンスじゃないだろうか?

 誰も僕の邪魔をする者はいない。今ならヘルプをゆっくり読める。


 「ヘルプ!」


 以前見た見たように、ヘルプには膨大な情報が書き込まれている。

 僕はその中から知りたい情報を探すことにした。

 まずはこの世界についてだ。

 ええと……。


 「ここは剣と魔法と****の世界。遠い昔、世界を震撼させた魔王コデヒューズは****によって倒され、封印された。しかし、それから長い時を経た今、再び魔王が復活しようとしている。勇者は果たして世界の平穏を取り戻すことができるのか!」


 なんだか少し変だが、よくある設定だ。

 やはり僕は異世界転移しているのだろうか。

 そんなことを考えながら、ボーっと説明を眺めていた。


 「ん?」


 よく見ると下の方に小さな字で何か書いてある。


 「→詳しい説明:商品説明」


 どうやら別の項目へのリンクのようだ。

 商品説明というワードに嫌な予感がするが、新たな情報が欲しいので商品説明のページに飛んでみた。

 するとこんなことが書いてある。


 「この度は弊社の最新型ゲーム『異世界転移もこれで百度目なので、最強の能力****で悪役令嬢やケモミミ娘や王女様とハーレム作りながらゆるーく世界征服を果たそうじゃないか』をお買い上げいただきまことにありがとうございます」


 待て待て待て待て、ゲームだって!?

 僕の嫌な予感は的中したようだ。

 確かにあのナイトは妙に機械的で一定の行動しかとっていなかったし、チュートリアルやヘルプといういかにもゲームらしいものもあった。

 なにより僕は何度死んでもあの部屋から生き返る。まるでリスポーンしているかのように。

 けれど、信じたくなかった。ここがゲームの中だなんて。

 つまり、僕はゲームの世界に入り込んでしまったのか?

 それともこのゲームはもしかしたらVRゲームで、今体験していることはゲーム内の出来事なのか?

 しかし、このゲームを始めた記憶はない。

 そもそもこんなゲーム知らない。

 じゃあ、僕が覚えていないだけで誰かにこのVRゲームをやらされているのか?

 疑問はつきない。

 しかし、これらの疑問に決着をつける前に終わりがやってきた。


 =再構築完了=ゲームスタート=

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