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First end

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「う〜ん」


 ここは……?

 目の前にはやけに大きなキラキラ輝く門があり、その他にはなにもない。

 そんな真っ白な空間。

 よく見ると、門の前に看板が立っている。


「ここは準備の間」

「この門をくぐると、魔王との決戦です」

「装備を整えましょう」


「ご丁寧にどうも」


 チュートリアルとは大違いだ。


「ええと……」


 アイテム欄はまだバグってるようにな……。


「僕が持っている剣、全部出てこい!」


 こうすれば……。


「おわっ!」


 思ったより剣を持ってたんだな、僕。

 出てきた剣が床に散乱する。


 木の剣……これはチュートリアルのときにもらったやつ。

 鉄の剣……これは初めて買い物に行ったときに買ったやつ。思えば、ずっとこの剣を使っていた。長い間ご苦労だったな。

 そして、勇者の剣。

 パッションソード、カームソードに……なんだこれ?

 黄金の剣、確かジェクオルが持っていて、最後に光ってたよな。

 これも勇者の剣か?


 <@dtktx@m't? はい/いいえ>


「んん!?」


 なんだこれ?

 突然出てきたメッセージウィンドウに驚く。

 よくわかんないけど、はいを選んでみるか!

 RPGってのは、はいを選ぶゲームだし。


「はい……っと」


 すると、三つの剣が光り、合成された。

 最後には、一つの漆黒の剣になった。


「おおっ……」


 強そう……。

 でも、これって勇者というより魔王が使いそうだな。


 まあ、いっか!


 僕は漆黒の剣を片手に門を開ける。


「佐藤?」


 後ろからは愛しのシャロールの声が聞こえた。

 ここにはいないはずだから、幻聴だろう。

 早く戻って、本物のシャロールの声が聞きたいな。


 待っててね、シャロール!

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