近づいてみる
懐かしのアレが出てきます。
「近くで見ると大っきいね」
「いや京花あんた呑気すぎるって。吸い込まれたらどうすんのさ!?」
「いや今吸い込まれてないから大丈夫っしょ」
近くによって見てみると、私たちの身長の倍以上はあった。3mくらい……かな。
遠くから見ると真紫なただの球体だったけど、よく見ると周りに電気のような稲妻が時々走っているのが見えた。
「見るからに危なそうじゃん?これ。」
「んーーまぁ確かに……………あ!みてみて巴!!」
「?」
「あんな所にブランコが!!」
「へ?ブランコ?」
確かにあれはブランコだ。紫の物体の後ろにあったから全然見えなかった。
「ちょうど2つだし、乗ろうよ!巴!」
「んー。まぁ、ちょっとだけなら。」
***
「高校にブランコなんてないもんねー」
「確かに。乗ったの久しぶりかも」
「でもなんでここ、ブランコがあるんだろー?」
「しかも、私たちが来た世界にはあった登り棒的なやつとか無いじゃん?なぜにブランコだけ……」
そう言われて周りを見渡してみたら確かにそうだった。周りには物体以外何も無い。
……ん? なんか忘れているような………
「ねぇ京花、そろそろ帰らないとやばくない?」
「確かに!完ッ全に忘れてた!急いで帰ろ!!」




