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最強ロボとの旅は最凶です  作者: こめっこ
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第四話

 岩場の穴に戻り一息ついた頃

スーツは戻ってきた時に解除しルーシーも目の前の小さなルーシーから元のサイズに戻っていた


 「んで君は誰なんだ?いや名前は聞いたんだが、その 浮いてるし小さくなったり さっきのすごい武器やスーツの事も」

 説明も大半が理解出来ないし正直得体が知れない感じが恐ろしい

だがそれ以上にさっきの力を欲している自分がいた


 「では訓練プログラムを行いましょう、まずは搭乗者登録を行います貴方様のお名前を教えて下さい」

 言われて初めて気が付いた、まだ名乗って無いのだ

女の子相手に名前も名乗らず質問攻めしていた自分が恥ずかしくなる


 「ごめん、まだ名乗って無かったね俺はルークだ 助けてくれてありがとう改めてお礼を言うよ」

 「ルーク様ですね登録致しました」

全く気にしてないというか少し事務的な返事をするルーシー


 「それではこちらに」

ルーシーは手のひらを白い壁に向けるとさっきと同様に壁が上下に開き始める

 「ここに座ればいいのか?出来れば先に説明して欲しいんだが」

ルークが言いながら椅子に座る為に椅子の上の白いモコモコのスーツを退けようと触れた瞬間さっきの緊急避難用スーツと同様液状化しルークの手を伝って動き始めた

 「うわ!」

 驚きつつも(またか 先に言ってくれよ)と思うルーク

 

「そのスーツはMT917とリンクする為に必要なパイロットスーツです 着用が終わりましたら先ほどの核包をここに投入してください」

 坦々と話すルーシーに少しイラつきを覚えながらも言われた通りにする


『ウーーヴウーーーーーーウィーーーーィィィィキィーーーーン』

唸る様な音がどんどん高音になっていく

すると点滅する光が増え30cmから50cm程の四角い明りが付き始める


その幻想的とも言える光景にルークは目を奪われていた

 「核包のエネルギー変換が完了しました一時的にですがMT917の機能が使える様になりました」

ささこちらにどうぞっとルーシーが進めてくる

嬉しそうなルーシーを見つつシートに座ると白い壁が閉じ始める

 「おい!閉じ込めるのか!?」

慌てて出ようとするがシートとスーツがくっ付いている様に動かない

完全に閉じたあと目の前の四角い光の中に小さくなったルーシーが現れる

ルーシーの姿に少しホッとする

 「無重力状態や旋回Gが加わるためシートと固定される様になっています、降機する際は解除されますのでご安心下さい」

 「分かった何度も言ってるが先に言って欲しいんだが・・・んでこの中で色々説明してくれるのかい?」

ルーシーは嬉しそうに頷き

 「では早速始めましょう」


 それからは正直凄かった

怒涛の如く頭の中に知識が入ってくるのだ


 まずルーシーの存在 

うん、OSだ

軍事用ロボットのオペレーションシステム

なんで少女かってのは前搭乗者グイグの趣味らしい

ちょっと誤解を招きそうなので名誉の為に補足するとOSとの親和性とストレス軽減の為

自分好みの見た目や声 性格にできる様だ ネタ元は古いアニメだとか 動画もメモリーにあるそうだが量が凄いそうなので止めておいた

たまにキャラがブレたりするのはグイグの決めた性格の設定らしい、搭乗者以外には事務的な無表情らしいのだがグイグに関する事や新しい搭乗者には適用される 


 次にこのロボット自体

なんと7千年以上前から埋まっているらしい 胴体部分以外はほぼ大破

これでも自己修復した方らしい、コスモイーターの核包じゃなくとも太陽光でも充電出来るらしいが隙間から僅かに当たる光だけ 最低限の待機電力にしかならなかった様だ

ロボットのスペックは

MTシリーズの部隊長規格 通称シヴァ

OSと遠距離攻撃に防御力に優れている 他も並以上らしい 流石隊長機だ

全長23メートル 重さ15トン 武器スペックだが俺は閲覧不可


 コスモイーター

ルーシー達が過去に戦っていたボイドダストで寄生し変態させる化け物

この星で憑依獣と呼ばれているのは恐らくその欠片

資料を見たがそりゃぁさっきのは脅威度1だ 特にこのMT917ことシヴァを落としたやつは凄かった脅威度157(最大の250になれば惑星クラスの大きさらしい 惑星自体を侵食する コスモイーターの名前の由来)部隊皆そいつにやられ最後は相打ち ギリギリだが生き残ってるのでシヴァの いやグイグ隊長とルーシーの勝ちだ

・・・・・・うん 大分感化されたようだ だがそれだけ凄い資料だった


 他にも戦艦というか母艦のガイオンなんかの資料もあったがデッカ!位の感想しか出てこない そもそもこのシヴァが落ちた後どうなったか不明


 まだまだあるそうだが俺がギブアップした

今までの自分がどれだけ小さい世界だったか良く分かった

村だの騎士団だの いやそれも勿論大事だ、その気持ちは変わらない

でもすべてを知ってしまった今では自分が余りに小さくて情けなくなる


 「では臨時パイロットとして宜しくお願いしますね」

ルーシーはコクピットから出た俺の周りをクルクルと回りながら嬉しそうに言う

プログラムとは言え無表情な最初よりずっといいグイグ隊長が生きていれば気が合いそうだ

 「ああ、任せてくれ 俺は憑依獣を倒したい利害の一致だな」

 俺が臨時パイロットなのは正規に任命されないと現状ではシステム上臨時としか扱えないから

機体が万全の状態でも自動で動けない 人間の許可や指示が要るらしい

武装も緊急時以外は使用制限が掛かる


 「じゃあ設置しようか」

 「はい!お願いします、まずはこれを・・・」

 俺はコクピットのシートの下のカバーを外し太陽光パネルを取り出す

緊急時の充電用だ 憑依獣のお陰で入り口が広くなり前よりはシヴァ日光が当たるようになったがまだまだ不足だ


 「アンテナもお願いしますね」

 エネルギーの後はアンテナ

上手く行けば他の部隊や戦艦と連絡が取れるかもしれない

 日が暮れてきた 後は明日の朝にしよう

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