二十一柱目 四人の嫁・後編
流石にドンチャン騒ぎのし過ぎで、誰もが寝静まる夜。
快適な睡眠に浸れるはずだった俺の意識は、ふと醒まされる。
「……前にも似たようなことがあったような」
意識ははっきりとしている。掛け布団の下、俺の体の上に動くものがある。
いよいよガルゥが性欲を抑え切れなくなって出てきたのか? いやまさか。
そうなりかけていたら、リムルとブッキーも流石に全力で止めに入るはずだ。人間界で悪魔が顕現するというのはそれくらい洒落にならない。
となると、ボーンが嫁に嫉妬して出てきたという線もないな。リムルやフェチシアのいたずらもありえない。
悪魔以外の何者かが、俺に夜這いをかけに来たということか。
一体誰が……俺は恐る恐る布を剥がす。
「……ほんとに誰だよ」
見たことの無い女児が一人、こちらに上目遣いで目線を送っていた。
「貴方の愛の下僕で御座います。私の運命の御方」
そういえば、まだシローネンの素顔を見たことがなかった。こいつがそうか。
星の僅かな光が、彼女の姿をうっすらと照らしている。
柔らかな金色の髪、若草色のネグリジェに包まれた体は小さく華奢だが、淫魔とはまた異なる禁断の色香を放っている。
乙女ではありえない禁忌の青い果実。
「シローネンだな」
「さすがは私の主様、なんと聡明な御方。ああ、今宵はどうか、未熟な私に哀れみをお与えください。矮小にして凡百の小娘たる私めに、その寵愛をお与えくださいませ」
おかしい。
不自然というか、奇妙というか、心地の悪い、似合わなさを感じた。
これほど表現が豊かで夜這いをかけるような行動力の持ち主が、初対面で物静かにしているものだろうか。
むしろ黒髪や茶髪よりも前に出て、その忠実さを俺に見せ付けてきてもおかしくない。
否、そうでなければ、この行動と釣り合いが取れない。
極めてアンバランス、見ていて不安になるほどに。
「シローネン、アトラとは友人だよな」
「いいえ、アトラお姉さまは私の親友です」
まさか、この性格を懸念して……というわけでもあるまい。
さて、どう暴いたものか。
考えていると、シローネンがくすりと笑う。
「さすがはあの御方が認められた主様です」
「あの御方……まさかお前」
「私はしがない魔術師でございます。ミスタ・レクト。今はシローネンの体を少し借りておりまして。ゾルテオと申します。このような形での対面、どうかご容赦ください」
ゾルテオ。魔術師という彼女だが、なるほどこんな自由奔放な邂逅の仕方を選ぶのだから、よほどの自由人に違いない。
「お察しの通り、ゾルテオは神と通ずる力がございます、闇の巫女であり、黒の聖女であり、負の魔女とも言えるでしょう。勿論、ダクネシアとも通じたことが御座います」
「これがお前なりの挨拶だった、ということでいいんだな?」
「はい。少々遊びすぎてしまいました。お許しください」
「構わない。もう慣れたし……」
これくらいのこと、アイツらと暮らしてればいくらでも似たことを経験させられる。イタズラとして。
魔術師ゾルテオ。得体は知れないが、とりあえず敵ではなさそうだ。
「遠距離での通信ならば私にお任せくださいませ。出先からの指示伝達、問題相談までなんなりと」
「それは頼もしいな」
これは俺への挨拶を兼ねたデモンストレーションというわけだ。
俺に認められるために、その力を示した。
シローネンの体を借りた彼女は、体をそっと這わせながら見下ろす。
「ところでレクト様、小悪魔リムルをご存知ですか?」
「ああ。というかリムルのことまで知っているのか」
「ええ、彼女に憑依してダクネシア様と通じていますから。小悪魔リムルはダクネシアに連なるものであり、私とあの御方との仲介者でもあるのです。其は愛欲と大地を司る……」
俺は聞き逃せないその言葉に反応し、ゾルテオの言葉を止めた。
「待て。今、愛欲と言ったか?」
「……どういうことだ、リムル」
リムルから返答はなかったが、まあいい。あとで問い詰めよう。
リムルは傲慢のはずだ。愛欲では俺と被る。フェチシアじゃないが、キャラ被りはいけない。
「それでは、今宵はこの辺りで失礼させていただきます。そちらの皆様にも、よろしくお伝えください」
四つん這いになって俺に覆いかぶさっていたシローネンの体ががくりと崩れる。
どうやらシローネンからゾルテオの意識が抜けたのだろう。シローネンの意識が戻るのには、少しかかりそうだ。
「それで、リムル、お前が愛欲だったなんて初耳だ」
「……昔の話だって。今の私は傲慢。そもそも愛欲なんて七つの大罪には無いだろ?」
「そりゃまあ」
確かに俺は八つ目の大罪として愛欲に目覚めたというだけで、愛欲は本来大罪には属さない。
まあ愛欲は色欲や肉欲も含まれるといえば含まれるが。
「それに私の司っていた愛欲と、今のお前の愛欲は似て非なる物。名前が同じだけで、意味も性質もまるで違うんだからな!?」
「分かった分かった。そういうことにしておく。それはそれとして、ゾルテオって奴は知り合いだったのか?」
「あー、ゾルテオはショチケツァルとかと同じ、役職名がそのまま自分の名前として与えられた存在だ。そもそもダクネシアは多神教の最高神で、ダクネシアと人間の仲介役をする女神が居たらしい」
それは知っている。いわゆる聖典を読ませてもらったからな。
多神教になるか一神教になるかは、自分以外の神の存在を許容するか否かだ。
ダクネシアの場合は、自分に匹敵する神が数柱いても面白かろうという趣旨だった。力比べの相手とでも見ていたんだろう。
それに反して今の神は一神教だ。それ以外は全て天使や悪魔、精霊、妖精、妖怪に悪鬼と、自分よりワンランク以上は下位の存在とした。
狭量ではあるが、強力を誇示するならばこれ以上のことはない。
「その多神教の神はどうなったんだ?」
「分からねーよ。死ぬことはないけど、神の座が入れ替わったときに抹消されたとか、封印されたとか聞いたことはあるが、実際どうなったんだかな。で、こいつらはそれを補うために、神を模して真似事をした」
それで仲介役という性質を持っていた神を模して、ダクネシアと通信していたというわけか。
「でも魔王事変の時に魔界と人間界が完全に断絶しちゃったから、あのダクネシアの右腕だったこの私がゾルテオを少し手伝ったんだ。で、その立場の神がたまたま大地と愛欲を司っていたってだけで、私自身はそんなんじゃねーの!」
「ふーん……」
「ぁんだよっ!?」
しかし、右腕だからと言う理由で仲介役になるものなのだろうか。
いや、別にどうでもいいか。俺にはさして関係もない。
違和感もあるが、リムルの過去やゾルテオを知ったところで、俺に得するわけでもなし。
それより、シローネンは何時になったら目を醒ますんだ。まさかこのまま?
「あー……でもなんかどうでもよくなってきたな。酷く眠い」
考えることなどない。怠惰に眠り、あるがままにやっていけば、いい……。
ふと気が付けば、朝になっていた。
夢らしい夢もみれず、隣を見れば金髪の少女が寝息を立てて、なかった。
胎児のような縮こまった恰好で、金髪の少女は目を大きく見開き、頬を真っ赤に染めていた。
「おはようシローネン、でいいんだよな」
「……っか」
何か言おうとしたが、何を言えばいいのか分からないといった感じだ。
ゾルテオに憑かれていた最中の記憶があるのかどうかは分からないが、どっちにしろ混乱はするだろう。
「覚えてるか? お前はゾルテオに操られたんだ。災難だったな」
「わ、私、あの、何も覚えてなくて、その、ご、無礼……」
「気にするな。むしろ悪魔と交流を持つならば、これくらいは慣れていったほうがいい」
慰めるために金髪の髪を撫でる。
「シローネン?」
反応が無い。
目は開いているから寝てはいないはずだが……。
「くひひ! レクト、コイツ気絶してるぜ!」
「えっ」
アトラがシローネンを心配する理由が、なんとなく分かった。
親友のアトラを交え、朝食前にコミュニケーションの時間を設けた。
「というわけで、こちらがシローネンです」
「し、シローネンです。よろしくお願いします……」
ボーンも引っ込み思案なところがあるが、こっちはもっと引っ込んでるな。
そういえばなんでコミュニケーションなんてしようと思ったんだろう、俺は。
「見ての通り、極度のあがり症と人見知りで……」
「なるほど、これじゃあ嫁だの夜伽だのどころではないな。アトラの不安もよく分かる」
「恐縮です。正直、シロにはこういう役割が務まるとは……」
思えないだろうな。
とはいえ、本人は割とやる気なんだよな。
「そ、そんなこと……ちゃんと、やりますから!」
「どうしてそこまで? お前にとって嫁の一人になるのはそれほどの価値があるのか」
「うぅ、だって……四人の嫁の一人じゃなくなったら、私にはもう……」
なんだ、そういうことか。なら別にこのままでもいいな。
「そういうことなら言ってくれればいいものを」
「ちょっ、レクト様。私との約束は!?」
「悪いがキャンセルだ。本人がそれを望んでいるならばな。もしどうしてもというなら、本人を説得してからにしてくれ。それに」
俺はシローネンの手を引き、こちらの足の間にすっぽりと収まる。
うむ。良い収まり具合だ。
「こういう健気なの嫌いじゃない」
こうするとちょうど胸の辺りに頭が来るので、非常に撫でやすい。胡坐の中心に丸まって収まる猫のように撫でやすい。
つまり愛玩動物として扱うならば、これ以上はない。
「えぇ……」
「俺の好みに何か文句があるか?」
「い、いえ、滅相も無い……」
「よし。ところでシローネン。急だが、お前も俺の……出張に同行するか?」
旅行と言いそうになったが、一応は業務なので出張と言うことにした。
「お前の仕事は俺の手慰みの相手をすることだが、それで構わないなら」
「お、お願いします! 頑張ります!」
俺はシローネンが欲する役割を与え、シローネンは俺の手慰み物になる。完璧な取引だ。
「レクト様それはっ! シローネンは体が強くないんですよ! 長距離と長時間の移動はっ!」
「本人がそれを望んでいるんだ。何事もとりあえず試したほうが面白い」
「おもしろいって……」
驚愕しているアトラに、とりあえず愛想笑いで誤魔化す。
「それにアトラ、お前がコイツの自由を縛る権利があるか?」
「それは、いえしかし……」
「自覚しろ。お前はシローネンのためではなく、シローネンを心配する自分のために動いているのだということを」
誰かのためだと、言うのは容易いことだ。しかしそれが本人の意思を無視したものならば、それはただの冒涜に過ぎない。一個人を縛り、嘲笑する行為だ。人の自由を奪うというのはそういうことだ。
「尊重し助力するか、違えてでも捻じ伏せるか。一切の口出しをしないか。お前に出来るのはそれだけだ」
「……はい、失礼致しました。レクト様」
分かってもらえたところで、扉が二回叩かれる。
続けて聞こえてくるのはショチケツァルだった。
「レクト様、朝食の用意が整いました」
「よし、喰い終わったらすぐに出発するぞ」
俺は立ち上がり、二人を促した。
朝食を早々に終えて、早速俺たちは里を出発し、二日をかけて山を抜け、もう二日で最寄の村へと辿り着いた。
移動方法は至極単純。荷物を背負い、二人を小脇に抱えたまま獣の如く駆け抜ける。
山を越え、谷を越え、荒涼の大地を疾駆した。
日頃ガルゥの遊びに付き合っていたおかげで、速度もスタミナも申し分なく鍛えられていたのだ。
しかし両脇に抱えた嫁二人はそうもいかないので、やはり途中で休憩は挟むことになった。
休憩中、獣に囲まれた時もなんとか強行突破を慣行した。無傷のはずだが、波乱の道のりに二人の精神的な疲労はこの四日の間にかなり溜まってしまったらしい。
「まさか到着直後にこれとは」
「す、すみません……」
「だから言ったじゃないですか!」
シローネンが体調を崩した。
「でもなぁ、こっちのほうが速かったし、そうすると持っていける食糧も限られる。最速で最善の選択肢だったんだよ」
「レクト様は強いかもしれませんが、私たちは非戦闘員なんですよ!? もっとご配慮いただけませんか!」
「す、すまない」
アトラの気が思いのほか強い。そういう性格だったのか。
それとも自分より弱い存在がいるとしっかり者度合いに磨きがかかるタイプか。
「私はシローネンの看病をしています。よろしいですね?」
「お、おう」
一応ダクネシアの化身ということで来ている俺に対して、ここまで強気の対応が出来るのは凄い。
しかし、こういうのは嫌いじゃない。人間の分際で、弱いものを守り、強い者に対してもしっかり物を言えるなんて、それは紛れもない強さだ。
さっきからリムルも大層驚き、そして喜んでいる。
「それじゃあ行って来る。何か必要なものはあるか?」
「えっ? あ、じゃあ新鮮な野菜と味噌豆を買ってきてください」
「了解」
ちなみに味噌豆とはこの世界でいう味噌の原材料であり、味噌味の豆だ。
味噌豆をなんやかんやすることで、いわゆる味噌になるらしい。和の国から伝来したものだという。
「さて……」
具合が悪そうだったので適当な宿屋に入り、二階の部屋を借りたわけだが。
部屋を出て一階に下りると、そこは酒場になっている。
情報収集と言えば酒場、酒場と言えば情報収集というイメージがある。買い物前に、早速ここで情報収集でもするか。
「…………」
「おい!」
「うおぉっ!?」
「キヒヒっ! なんだその反応!」
このクソ小悪魔が、ここぞと言うときに人を弄びやがって。
「さっさと話しかけろよー」
「いや、それがその……なんて声をかけたものか」
今更だが、俺は人間嫌いだ。人との関わり方なんて分からん。
「ほんっとうに今更だな。っていうか人間なら山にも居たじゃんか」
「いやあいつらは、ほら、なんか共通の認識が多そうというか、ダクネシア繋がりだから話しかけやすかったんだよ」
「いいからさっさと聞け!」
まったく煩い小悪魔。俺だっていつまでももたついている気は無い。
とりあえずカウンター席に座り、店主に酒を注文する。
「はい、お待たせしました」
氷の入ったグラスに黄色い液体が入っている。
馴染みのあるそれを受け取るついでに、俺は勇者と聖女のことを聞くことにした。
「聞きたいことがあるんだが」
「…………」
「俺は……強い奴を求めて旅をしている者だ。名はレクト。この村の勇者について聞きたい」
「やめておけ」
挨拶も無しに直球で来たな。
ああ、この感じは魔界のノリに近い。これなら、別に地道に好印象持って貰う必要も無いか。だったら行けそうだ。
「強いのか?」
「当たり前だろうが。どこの田舎からこんなところに迷い込んだのか知らないが、ここは魔境に最も近い村だ。万が一異教徒共や魔物共が攻めて来た時に堤防の役割を担う村の一つでもある。ここの勇者と聖女は年老いてはいるが、だからこそそこらへんのにわかとは違う本物だ。半端な腕で挑んだら高く付くぞ」
なるほど、そりゃそうだ。
ここは敵である異教の民の領地に最も近く、徘徊する魔物も黒の森から迷い出る一級品。
黒の一角獣やダークエルフもどきの異教徒が徘徊し、ゴブリンでさえブラックキャップと呼ばれ、魔法は使うわ武錬は極まってるわで、完全にラストダンジョンといったラインナップだった気がする。
それらを相手に時間稼ぎの役割を任されるというのなら、相当の実力者であることは想像が付く。
ならばどうする。
ここで一騒動起こして、勇者を引き出すのが最も手っ取り早い。
実力のある勇者が倒されたとあれば、事は広まり、俺の悪名は轟き、リステアを探すのも手っ取り早くなる。
が、困ったことにそれではいけない。俺はリステアに会うの同時にもう一つやらなければならないことがある。
俺が轟かせないといけないのは俺の悪名ではなく、異教徒の善行だ。ともかく俺がその火付け役をしなければ意味が無い。
さて、どうするか。
「そういえば、勇者ってどうやってなるんだ?」
「勇者は選ばれた人間にしかなれない。主に貴族とか、やたら実力のある奴とかな」
ふと背後の席からやけに大きな話し声が聞こえた。
「そういえば聞いたか? アルスがまた騒動を起こしたらしい」
「はっはっは! またアイツか! いやぁよくやってくれるなぁ」
「アルス?」
「お客さん、アルス・ティラノレックスも知らないのか? 今じゃアダマスと並んで若手勇者の2トップだっていうのに」
アルス・ティラノレックス。恐竜か何かかと思ったが、どうやら勇者らしいな。
「強いのか?」
「そりゃそうさ。実力だけで勇者になった奴はアイツがはじめてだ。噂じゃ単騎でアルスに勝てる奴は魔王くらいだ」
「そりゃすごいな」
「まあ、勇者に求められるのは強さだけじゃないからな。アダマスはチームプレイで負けたことはないっていうぜ」
単騎では最強なのに集団では負けるのか。アルスはエース、アダマスはリーダータイプか。
悪魔にも向き不向きがあり、単騎で無双するエースと謀略や画策が得意なリーダータイプが居る。
強大な力をもって君臨する者、知将となって遍く支配する者。悪魔も色々だ。
「さて、どうしたものか」
俺としては力で君臨するほうが非常に手っ取り早いのだが、それでは行き詰まりだ。
リステアには会えるだろうが、神の目もあるし、勇者と聖女も多数存在している。この方法ではいつか磨耗しきってしまう。
「諦めな。そもそも勇者ってのは素質がないとなれない。村を守護してる半端な勇者になりたいならともかく、血の気の多いだけじゃ遠からずおっ死んじまう。それなら勇者に雇ってもらった方がいい」
「勇者に雇ってもらう?」
「そう。さすがに勇者と聖女だけじゃあ何かと手が回らない。だから各ジャンルで腕の立つ奴を勧誘しているところは多い。戦士、魔術師、傭兵を雇ったりするところもあるらしい」
勇者が傭兵を雇うなんてありえるのか。
いや、盗賊を仲間にする勇者もいるだろう。傭兵だろうが狂戦士だろうが、対して変わりはしない。
「勇者勧誘は冒険者ギルドとは別だが、取り扱いはギルドでやってる。腕に自信があるっていうならやってみればいい。だがここらじゃ……」
「ありがとう」
「あっ、おい!」
宿屋を出ると、まだ日は高かった。
赤い地面の上に並び立つ建物は、所々に里で見たような物も見える。
「なるほど、ここは元々あいつらの村だったわけだ。それをわざわざ山の奥まで追いやって、拠点に仕立てて……」
「業が深すぎて腹が煮えそうか、相棒?」
「ああ、リステアと会えるのは当分先になりそうだからな」
しまった、冒険者ギルドとやらがどこにあるのか聞きそびれた。




