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辺境領リネルメ興隆記  作者: 常世神命
七章 大戦勃発 ~ザルバル戦役~
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七話 演習をしました

ベリアル「いつもありがとうございます・・・えっ?何?・・・・・・今日はネタが無いので前書きはこれで終わりますって・・・まぁいいけど。それではどうぞ」









11月18日 ミヘーゼ沙漠南部


「前進」


「撃っー!・・・コラ!伍長!弾道が少し右にずれてるわよ」


 あたしは今、試作された322年式試製軽自走(メニヒダ)砲の運用試験を()()()()であるミヘーゼ沙漠でしている。

 重要だから強調したわよ。

 当然、付近に民家が無いので気兼ねなく試験が出来る。


 メニヒダは木炭車をベースにして、弱点であるエンジン部分がうしろにくる様にギアを前後を逆に設定している。

 因みに、メニヒダのスペックはと言うと。


前面装甲/20mm

側面装甲/15mm

背面装甲/10mm

全長/3.5セル(約7m)

全幅/1.3セル

高さ/1.2セル

主砲/40mm山砲改自走砲L18

平均速度/30千セル/刻(約時速30km)

連続走行時間/28刻(凡そ56時間)

有効射程/2,000セル

乗員数/3名/観測手、砲撃手、操縦手各1名



 メニヒダは世界初になるであろう無限軌道若しくは覆帯(所謂キャタピラー。元来は「芋虫」の意、地球では商品名)にした車輌で、このミヘーゼ沙漠でもさほど難なく行動する事が出来る。

 って言うか、メアラってばいつの間にキャタなんて開発してたの?

 あたし的には、木炭車の面影が見当たらないのだけど。


「す、すいません陛下」


「伍長。隊長って言いなさいって言ってるでしょ」


 あたしは現在、上部ハッチから顔を出し、双眼鏡にて砲撃の着弾点を観測していて、あたし以外の搭乗員二人は、ルレフク伍長と、セリサ大尉だ。


 伍長は男性でラゼリアラント出身、髪は緑色で邪魔にならない様短くしていて、身長は8デルセル半(約170cm)位で少ーし痩せている。彼女無し歴は自身の年と同じの17年。軍歴は、ぺーぺー同然の二年目。ああ、二年目で伍長なのは、本来なら書類審査で二等兵(当時)であるルレフクは落ちる筈だった(募集の階級は伍長以上)のだが、運良く通ってしまったが為、バルストックが急遽裏技を使って伍長に特進させた。


 セリサ大尉はリネルメ出身で、父の代から仕えている根っからの職業軍人だ。と言っても年はあたしとそんなに変わらない2・・・大尉から許可が出ませんでしたので、大尉の年齢は差し控えます。で、年を秘匿するので女性なのはわかると思うけど、髪は水色の長髪でツインテにしている。身長はあたしより少し高い8デルセルと少しで、彼氏居ない歴は・・・ああ、こちらも大尉から許可が出ませんでした。軍歴は13年・・・・・・あれ?ひょっとしないでも、あたしと同い年?えー今回の募集に際し、並み居る古参兵を押さえ、一番早くあたしの司令部(仮)に駆け付けた強者。

 ああ、そうよ。初めて王都に行った時も居た筈だけど、それ処じゃなかったから気付かなかったのよ。


「す、すいません隊長」


「・・・伍長。左に11度修正して再度撃って頂戴」


 あたしは、双眼鏡で目標を確認しながら伍長に指示を出す。


「了解」


 ボシュッと砲弾が発射されたのはいいけど・・・


「伍長。今度は左にかなりズレましたよ」


「す、すいません大尉殿」


 ・・・左に37度ズレたわ。

 熱意はあるし頑張りやさんだけど、こりゃ一度砲兵科に行ってもんで貰わないとダメかしら?

 ・・・そう言えば、ラゼリアに士官学校が出来たって誰か言っていたわね。

 あたしの名前で推薦状を書いてあげるのもアリよね。

 あっ、元首としてではないわよ。

 ミランダ=ライヒ少佐としてよ。

 今、この試験小隊であたしの正体を知っているのは、伍長と大尉と、あとは3号車に搭乗しているモーガル=レクレセン大尉と言う父がまだ生きていた頃から居るおじ様位かしらね?


「・・・伍長。大尉と操縦代わりなさい。今度は大尉がやって下さい」


「了解です」


「り、了解しました隊長」


 ボシュッ・・・砲弾はキレイな放物線を描き、見事に目標地点に着弾する。

 流石軍歴13年は伊達じゃないわね。

 まぁ、普通ベテランでも左右どちらかにちょっとだけズレるのだけど、きっちり当てて来たわ。








11月20日 ミヘーゼ沙漠南端 軍駐屯地


「石油見付かったの?」


「ええ、ミヘーゼ沙漠線の凡そ中間辺りで発見されました」


 あたしは一通り運用試験を終え、先月出来たばかりの駐屯地に戻って来ていた。


『私が見付けたんですよ』


 メアラと契約した土精霊のミヘルバが無い胸を張って自慢してた。


『ミヘルバ。あまり調子にのっていると、思わぬしっぺ返しに遇うわよ』


『ゼセテルール様申し訳ありません』


『まぁ、頑張っているのは分かるから、慢心せず精進する事ね』


『はい!』


「で、ゼセル。大丈夫そう?」


『ええ、楓殿と向かって確認しましたが、リル様にご助力頂ければ問題無い深さに在ります』


「という事は、貴女単独ではむずかしい深さに在るのね?」


『遺憾ながら左様にございます』


 ・・・ゼセルも大分力が強くなってはいるけど、それでもダメという事は1,000セルより深い所に在るのね。


「わかったわ。メアラ、あとはお願い出来るかしら?」


「問題ありません。あとの事はお任せ下さい」










ベリアル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字などありましたらよろしくお願いします。で、リル。次どうなるの?」


リル「あたしとゼセルと楓ちゃんの3人で当該地点に移動して石油当てかな?」


ベリアル「そうなんだ。で、誰が少佐だって?」


リル「いけない?あたしだって乗りたかったんだから」


ベリアル「バルが大変そう。で、どうだった?」


リル「中々よ。10発試射して命中判定が5も有ったわよ」


ベリアル「・・・ボクも行きたかったなぁ」


リル「何か適当な理由付けてネジっちゃえば?」


ベリアル「それ名案♪早速バルの所行って何か適当な身分作って貰お」


リル「それでは皆さま、今後とも、辺境領リネルメ興隆記をよろしくお願いします」


ベリアル「リル。善は急げだよ」







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