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辺境領リネルメ興隆記  作者: 常世神命
六章 軍靴暗雲
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二話 迎撃に向かいました

セフェラ「いつもありがとうございます」

ベリアル「諸事情あるとは言え、一寸時間掛かり過ぎだよね」

セフェラ「アチキもこんなに掛かるとは思わなかった」

ベリアル「それで、今話から戦争に入るけど大丈夫なの?」

セフェラ「え?」

ベリアル「え?じゃないよ。描写とか描写とか描写とか。大事な事なので三回言いました」

セフェラ「三回って・・・個人的にはもう一寸というのはあるけど、今月更新無しという事にならない様にしたよ」

ベリアル「・・・というと、次話は今月中に更新出来そう?」

セフェラ「いやぁ、頑張ってはみるけど、多分無理だね」

ベリアル「ブクマとか評価をして貰ってモチベは上がっても、思いつかないんじゃ仕方ないか・・・そこは気長に見とくよ。と言ってもあんまり次話の更新も開いちゃうと、ほんとに忘れ去られちゃうよ」

セフェラ「・・・そうは言うけどねぇ・・・正直難しいんだよね描写が」

ベリアル「・・・まぁ、ダラダラ話しても解決策は無いし、それではお待たせ致しました。二話、迎撃に向かいましたをどうぞ」


「遂に来たわね」

ラナバルラントの侵攻の報に、あたしは覚悟を決め、主だった者を呼んだ。


しばらくすると、あたしの執務室に、タレザ、ベリアル、メアラ、ルシフェル、ハーゲティア、サラと、マチルダが人数分の紅茶を持って入って来た。


「いよいよ来ましたか」


「まだ来て欲しくなかったわね」


「そうだよね。まだ難民への対応が残ってるし」


「予算の問題も有りますよ」


「どれくらいの規模にするかが重要ですわ」


「そうですなぁ、あまりに小規模ですと、鎧袖一触でお話しになりません。私見で言わせて貰えれば二万は欲しい所ですなぁ」

ちなみに、ラナバルラント軍は三万から四万なので、本来ならば最低でも同数を用意したいのだが、後の事を考えるならばそれは出来ない。

タレザは、自分ならばそれだけ有れば何とかなる。

逆に、それより少なければ負ける、という事だ。

相手の半分で何とかなる、というのは、新兵器の為だろう。

銃はマスケットを三千挺、ミニエーを五百挺、カービン(歩兵銃を騎兵用に短くした物)銃を千挺、それに対する弾薬は50万発分用意してあり、更には、鋳造砲を五門で二千発分有るからの事だろう。

当然、リネルメ武器製造という会社を立ち上げたのは、言うまでも無いが・・・


「で、どうなの?サラ」

あたしはサラに実の所を聞いてみる。


「二万ともなると、今年はもう臨時で領債の発行が出来ませんので、半年でけりを付けて欲しいですね」

サラは、こちらもむずかしい顔してそう言った。


「半年かぁ・・・タレザ出来そう?」

今度はタレザに聞いてみる。


「新兵器は有りますが、半年というのはギリギリの線ですなぁ」

銃が有っても、戦争で使用されるのは当然初めてなので、いまいち効果が予想出来ない。


「・・・仕方ない。僕が参謀として付いて行くよ。それならどうかな?」

そこに、ベリアルが手を上げる。


「当然、わたしも出るわよ」

あたしはそう言い、五挺だけ作られたスナイドル銃を掲げる。

この中世ヨーロッパと同等の技術レベルで、五挺とは言えスナイドル銃が作れたのは、ターニャの鍛治技術、ハッシーシュの精霊魔法、メアラの知識が有ったからに他ならない。

マスケット三千挺だけでも凄い事なのに、内心頭を抱えた。


「ご親政ですな、リル様」

タレザはドヤ顔でそう言う。


「何言ってるの。わたしはまだ一領主よ」


「私にしてみれば、同じ様なものです。現在この王国で、まともに(まつりごと)を行えているのは、このリゼルアだけと認識していますが、違うのですかな?リル様」


「・・・わたしだけなら無理よ。みんなが居るから何とか回っているんじゃない」

あたしは、タレザに向かって恨めしそうな顔をする。


「リル様。ちょっとよろしいですか?紹介したい人が居るのですが」

そんな時、メアラがあたしにそう言った。


「メアラが紹介したい程の者なら、ひとかどの人物なのね。いいわ。通して頂戴」


「ありがとうございます。それでは」

あたしがメアラの申し出に対して許可をすると、早速部屋の外で待機していたであろうその者を、執務室に招き入れる。


身の丈は大体8デルセル半(約170cm)で、出る所は出ていて引っ込む所はしっかり引っ込んでいて、髪は茶色・・・ダークブラウンで、それを腰の少し下まで伸ばしている、精悍な顔付きをした女性が入って来た。

・・・べ、別に羨ましくないんだからね。


「領主様。ただいまご紹介にあずかりましたクレイン・レバイリーと申します。主に諜報を担当させて頂いてます」

クレインは執務机の前で方膝を着き、頭を下げる。


「そう、貴女が・・・では早速で悪いのだけど、空いている席に着いて貴女も参加して貰えないかしら?」


「承知致しました」

クレインはそう言うと、ベリアルの右隣が空いていたので、そこに座った。


「クレイン。早速だけど貴女の意見を聞かせて頂戴」


「それでは、僭越ながら・・・ラナバルラント軍は多くとも四万ですので、銃と大砲の分の兵士と輜重隊が居れば十分ですね」

と、クレインが言い終わると、タレザが反論する。


「銃の分と言うと、歩兵三千五百に騎兵が千、あと砲兵と輜重隊合わせても五千程ではないか!そんな数では直ぐに負けて・・・」


「タレザ。ちょっと待ちなさい」

タレザはまだ言いたいみたいだが、あたしは制止させる。


「フム、やっぱりそうなるかぁ・・・輜重隊と砲兵の護衛を含めても六千も有れば十分ね・・・となると、予算的に一年半まで継続した戦闘が可能になるから、急いで短期決戦に持ち込まなくてもいい事になるわね・・・タレザ。不満が有るのは分かるけど、これまでとは軍の運用の仕方が変わるから、ベリアルとクレインに教わって早く慣れなさい」

確かに、相手は剣と槍と弓という武器だが四万なので、一抹の不安を感じるだろうけど、あたしはそうタレザを(たしな)める。


「承知致しましたリル様」

タレザは頭を下げる。





出発の準備も早々に、あたしとタレザとベリアルとカービン銃兵千騎は、街道を通りデンフー丘に向かった。


その、あたし達の横を兵士を乗せた馬車が何両も足早に通り過ぎる。

クレインには、今通り過ぎているミニエー銃歩兵五百と共に、一足先にデンフー丘に向かって貰った。


先発隊がクレインとミニエー銃歩兵五百と弾薬を積んだ馬車数両。

次発隊があたし達。

後発隊がマスケット銃歩兵三千と輜重隊と砲兵。


先発隊は明日の夕方、あたし達はその翌日の昼、後発隊はその二日後の午前中に到着する予定になっている。


巧遅より拙速というが、ラナバルラント軍が領内に浸入するのが十日後に対して、あたし達は戦場想定地の最寄りのデンフー丘まで街道が整備されているので、四日後にはデンフー丘に全ての部隊が到着するので、あたし達はゆっくりとした足取りでも問題は無い。

至急全軍で向かい、現地の状況を見て、一時休養する日数を決める。

確かに急げば二日後には全軍デンフー丘に到着するので、そういう案もあったのだが、あたし自身馬に乗り慣れていないという事もあり、一蹴した。

タレザがさめざめと泣いていたけどね。

もう、到着したらハグしてあげるからね。

クレイン「ここまでありがとうございます。誤字、脱字など有りましたらお気軽に感想にお願いします・・・セフェラお久♪」

セフェラ「っていう程でも無いじゃん」

クレイン「まあね。それはそれとして、どうするんだい?」

セフェラ「タレザが無双して終了・・・・・・ちょ、ギブギブ」

クレイン「真面目に答えて貰わないと困るんだよね」

セフェラ「ほんとすいません。調子こいてました・・・予定としては、次話は戦争にするかワンクッショッン入れるか悩んデルタール人・・・・・・いやゴメンほんとゴメン」

クレイン「いくらあたしが温厚だからって限界があるよ」

セフェラ「ってか、クレインってガチ武闘派じゃん」

クレイン(ニコッ)

セフェラ「・・・マヂその笑顔こわいんですけど」

ベリアル「ハイハイその辺にして話が進まないよ。クレインもセフェラで遊ばない」

クレイン「へへっ、まぁベリアルにはバレバレか」

セフェラ「えっ!?アチキ遊ばれてたの?」

ベリアル「まぁ言うと、リネルメ旅客が30人乗りの馬車を350両保有しています。その内営業に支障が出ない程度の50両を兵士の輸送の為に一時徴発しました。領軍自体も50両保有していますが、こちらは20人乗りですので、それでは足りない為の徴発です。ザールラントからデンフー丘の城下町?まで街道が整備されていまして、道幅は大体四車線道路程度の広さが有ります。文中、リルっち達は一車線分を通行し、残り三車線を兵士を輸送する馬車が世話しなく行ったり来たりピストル輸送しています。まぁリルっち達より速いってだけで、言う程馬車のスピードは出ていませんのであれだけの日数が掛かります・・・って言わないと」

クレイン「分かっちゃいるが大変だねぇ」

セフェラ「同感」

ベリアル「ちょ、クレインは兎も角、セフェラ、キミは作者なんだからそんなんじゃダメじゃん」

リル「何かグダグタよねぇ・・・それでは、今後とも、新米辺境領主リルーエットの、異世界奮闘記をよろしくお願いします」

ベリアル「セフェラ、クレイン、後で反省会ね」

セフェラ、クレイン「「えー」」

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