一話 好景気になりました2
セフェラ「毎度ありがとうございます・・・ハイ!この話から、六章、軍靴暗雲がスタートします」
ベリアル「で、昨日書き上がっていたのに、一日ずらした理由は?」
セフェラ「痛い所突いてくるねぇ・・・只単に力尽きたというか・・・」
ベリアル「・・・まぁいいや。セフェラだし・・・でさぁ、色々出しているけど、一次通過位はさせる気はあるの?」
セフェラ「え?」
ベリアル「え?・・・じゃないよ。一次通過だけでもしたいなら、一章を大幅改稿しないとダメだよ。只単に字数を増やすだけじゃ羊頭狗肉な感じになるから、内容も充実していないと、何回応募しても一次通過すらしないよ。目標は一章だけで最低5万文字。その上、内容もしっかりとしている事」
セフェラ「いや~一寸本編先に進ましたいから当分牛歩だね」
ベリアル「まぁ、それよりも先にもう少しいい感想貰える様にしないと」
セフェラ「善処します」
ベリアル「・・・・・・もう、セフェラったら・・・それでは、一話、好景気になりました2をどうぞ」
世界的な天候不順が続き、周辺国は共和国を除き軒並み凶作になり、経済基盤の脆弱な国では、更に飢饉が発生している。
我がザルヘルバ王国でも、国の大半を占める保守派の領地は凶作となり、その全域で飢饉が発生している。
その飢饉と、流言飛語により各地で一揆が発生している上に数ヶ所の領地では、領主が殺害され、一揆勢が一領地を占領する事態まで発生している位に、状況は悪化の一途を辿っている。
保守派と違い改革派は、リルーエットの指導の事も有り、少し作柄が悪い程度の【不作】という事で落ち着いて、一揆や暴動の類いも発生せず、事態の深刻さに比べれば概ね良好と言った所だろう。
しかし、別な問題も発生した。
それは、難民である。
保守派の領地が全域に渡って政情不安になった為、保守派の領地から改革派の領地に向かって難民が押し寄せている。
人口比率9対1の、1の方である改革派の領地に9の方である保守派の難民が流入しているのだ。
ザルヘルバ王国の総人口は凡そ1,300万人なので、その一割約130万人の改革派の領地に難民が押し寄せている。
難民が30万人程度でも、改革派の領地の経済は破綻しかねない。
だが、ここで資産家に動きが生じた。
ドンカッター商会が、保守派の領地から資産の全てを引き揚げて来ているのだ。
この動きはドンカッター商会だけでなく、保守派の領地に拠点や店舗を置く豪商なども、そこから王都やウチの領地に引き揚げて来ている。
因みに、下世話な話し、資産的な金額の割合で言えば、王都2に対してウチが8で、ウチに来た資産家の資産の総額は、リゼルアの今年の予算(約7億ズゼ)で換算して約130年分にも上る。
それだけの資金がただ遊んでいるだけの筈が無い。
政情が安定していて、尚且つ発展めざましいリゼルアにどんどん投資していっている。
なので、ザールラントでは今、建設ラッシュが起きている。
「今この木造二階建ての建物を取り壊して、鉄筋コンクリート造の四階建ての建物に建て替えると何倍も儲かるんだよ」的な建設バブルの影響で中心部から次々に街並みが変わって来ている。
そう言う諸々の事が有りザールラントの人口は遂に20万人を超えた。
難民への対応策も順調に進んでいる。
難民の中で、資産と呼べる物を持って来ている難民は、ザールラント中心部に新たに出来たアパートや、郊外の住宅地に住み、領政府の方で職業斡旋を行っている。
その殆んどがウチのグループ企業か領政府に就職している。
難民の中で、資産と呼べる物を持っていない、つまり、命からがら逃げて来た難民は、アジェラルに送り開拓されていなく、想定戦場から遠い北東部から順次入植を行っている。
その為の資金は新たに領債を5億ズゼ発行して充てている。
新たに発行した領債は、五年物と15年物が1億5千万ズゼ分、10年物が2億ズゼ分発行した。
5億ズゼを纏めて償還すると、領政府の財政が破綻するので、少し細かく分けたのだ。
新たに発行した領債の大半をこの事業に充てているので、アジェラルの人口は激増して、干ばつが発生してから、一年三ヶ月が経った今この時点での人口は30万人を超え、リゼルアの総人口に関しても80万人を超えいた。
その報を聞いたあたしは驚いた。
一年ちょっと前は、ようやくリゼルアの総人口が15万人を超えたばかりで、下賜されたばかりのアジェラルは5千人にも満たなかったのだ。
急激に人口が増加したので、当然それに対しての軋轢が生じているのだが、メアラがその才能を遺憾なく発揮して、その混乱を最小限に留め、その後、領内の食料を賄えるだけでなく、小麦に関しては僅かながらも輸出出来る迄に増産した。
そして、保守派の領地からこれだけの資金が、蜘蛛の子を散らした様に、あっという間に無くなってしまったから、当然、保守派の領地では経済恐慌が起きてしまった。
今までのツケだと言えばそれまでだが、弱い立場の民衆にしてみれば、たまった物では無い。
職も失い、今日のパンすら買えない者は、次々に餓死しているし、それに伴い治安も悪化の一途を辿っている。
そこで、まだ保守派に店を構えていた者も、我先にと保守派の領地から脱出を図っているが、当然、これ以上領内の資金が逃げてしまったら、早晩保守派の領地全ては破綻しかねないので、保守派の領主達は私兵を総動員して、そう言う者の捕縛して、財産の没収を行い、一時的に自身の懐を温めている。
治安の悪化に対しても容赦なく取り締まり、今までに、この一連の事態で何らかの理由で死亡した人は50万人を超えているので、何とか改革派の領地に逃げ様とする人が後を断たない。
保守派の領地は、この世の地獄と化していた。
「メアラ。アジェラルの方はどうかしら?」
「順調に入植は進んでいます。ですが、資金が圧倒的に足りないですので、追加で5億ズゼの領債の発行の許可を願います。サラ女史の許可は得ています」
「・・・サラが大丈夫って言ってんなら問題ないわ。領債の期限とかはメアラに任せるわ」
「承知致しました」
「あっ!タレザ。良い所に来たわね」
「リル様。いかがなさいましたか?」
丁度タレザが執務室に入って来た。
「領内の人口が急激に増加していて、治安の心配があるから、治安部隊の人員を段階的に増やし、最終的には、4万人迄増やすわよ。あと、デンフー丘の兵員も三千迄増やすわよ」
「流石はリル様。私もその事で伺ったのですよ。治安部隊の件は了解致しましたが、デンフー丘の兵員に関しましては、五千迄増やした方がいいと思います」
「やっぱり三千じゃ少ないか・・・予算がねぇ・・・メアラ。何とかならないかしら?」
「それでは、新たに発行する領債の内1億ズゼをそちらに回しましょう」
「タレザ。それで大丈夫かしら?」
「問題ありません。それでは早速取り掛かります」
「タレザ。それと、新たに文官も増えたから、サラに何人か見繕って貰いなさい。そっち方面苦手でしょ?」
「いやはやリル様には、重ね重ねお手数をお掛けします」
そう言うとタレザは、執務室を退室する。
「でも、建設バブルはどうかしらねぇ・・・」
「我が領地には領立の銀行がありませんから、金利の引き上げ等の施策が出来ませんので、何とか、市場に出回る資金量をコントロールするしかありませんねぇ」
「やっぱり、手持ちの小麦や豆類を売却するしか無いかな?」
「でしょうね。あの時のベリアル殿の気持ちが分かります。どうしてここが国ではないのだろうと・・・」
「それはわたしも思うわよ。しかし、大義名分が無い以上は、独立するのは早計よ。わたしとしても、ベリアルに頼んであの手この手を使っているけど、芳しく無いわ」
「確かにそうですよね。しかし、陛下が倒れられたと聞きましたし、宰相殿も体調が芳しく無いと聞きます」
「そうなのよねぇ。それが保守派の領地の混乱に拍車を掛けているのよねぇ・・・いかんともし難いわね」
「ラナバルラントが動かない事を祈るばかりですね」
「そうよねぇ。しばらく動いて欲しく無いけど、遠からず動くわよ」
そう言うと、あたしはため息を吐く。
それから、数日してある報が届く。
ラナバルラント動く。
ベリアル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字など有りましたらよろしくお願いします。いよいよ始まった。戦争章その1。で、どうなるの?」
セフェラ「ラナバルラントが攻めて来るよ」
ベリアル「それだけ?」
セフェラ「あまりネタバレは良くないからねぇ・・・あっ!大凶作の話で、タレザの登場場面をカットしたけど、態とカットしたんだから」
ベリアル「これから、何故カットしたか理由が分かると」
セフェラ「そういう感じに書けたらなぁ・・・という希望」
ベリアル「はなっから期待してないけどさぁ、もう一寸やり様は無いの?」
セフェラ「遺憾ですが・・・」
ベリアル「・・・」
メアラ「それでは、今後とも、新米辺境領主リルーエットの、異世界奮闘記をよろしくお願いします」
ベリアル「評価等頂けましたら幸いです」
 




