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辺境領リネルメ興隆記  作者: 常世神命
四章 領地興隆
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十話 病院を建てました3

ベリアル「いつもありがとうございます。一寸時間掛かっちゃったね」

常世「それに関しては、大変申し訳なく・・・」

ベリアル「それはいいから、今話で病院回は終わりかな?」

常世「そ、それでは、病院を建てました3をどうぞ」

ベリアル「コラ!スルーしない」

食堂に向かっていると、近付くにつれ美味しそうな匂いがしてくる。

(そう言えば、昼食は食べて無いわねぇ・・・)

「昼食べて無いから、夕食が楽しみだわ」

あたしがそう言うと、タレザもベリアルも驚きの顔をする。

「リル様、昼食でしたら、歩きながらですが、サンドイッチを買って召し上がったではないですか」

「そうだよね。分厚い肉を挟んだのと、タマゴを挟んだのを食べてたよね」

(・・・・・・あれ?)

あたしが黙って居ると、ルシフェルはニヤニヤしながら話し掛けて来る。

「ん?ひょっとしてリルーエットは、若年性痴ほう症かな?」

「!!冗談よしてよ。まだ十四なのに、有るわけ無いじゃないの」

あたしは、思い切り否定する。



食堂に到着すると、マチルダは料理の配膳をしていた。

ティアは、一足先に来ていて、配膳が終わるのを待っていた。

「あっお嬢様。もう少々で終わりますので、お掛けになってお待ち下さい」

「分かったわ」

しばらくすると、配膳が終わり、マチルダやセバスチャンも下座の方に座る。

あたしは、食前の祈りの音頭を取る。

「それでは、今日の(かて)を与えて下さった精霊様に、感謝をして頂きます」

「「「頂きます」」」



皆が食事をしている中、ルシフェルが話し掛けて来る。

「リルーエット。さっきの話しだけど、保険の財源はどうするのよ」

そこであたしは、まず最初に新しく導入する税の事を話した。

「そうかい。それなら農民に関しては、少しこちらが取る額を増やしてそれを充てるんだな?」

「そうね。取る税額は八割の内の三割だから、それを五分増やせばいいと思うのよ。それでも、全体に占める税の割合は二割八分だから、以前に比べれば納税額は安くなるわ。それに、農法を擬似三圃制に変更した、初年度である今年でも、以前に比べれば豊作らしいわ。それに、租税を掛けるのは、小麦だけではなく、大豆とレンズマメにも掛けるわ。だけど、ロロ芋には掛けないつもりよ。」

「そうなると、以前より結構な額の税収が有るわけだな?」

「そうね。あと、農民以外の職業の人は、申告制にするつもりよ。その場合、申告する収入に対して七分を掛けるつもりよ。多少税額を少なく申告しても目を瞑るつもりよ・・・でも、あまり過小申告すぎれば摘発するわ。刑罰に関しては、ベリアルに丸投げしてあるから、知りたいならベリアルに聞いてちょうだい」

「フム、それなら、手透きの時にじっくり聞こうか」

ルシフェルはそう言ってベリアルの方を向くと、当のベリアルはしかめっ面を浮かべて。

「えー、ホドホドにしてよね」

そう言うと溜め息を吐く。



食事も終わり、自室に戻って一刻ばかり経つと、扉をノックする音がする。

「どうぞ、開いているわよ」

あたしがそう言うと、ルシフェルが中に入って来た。

「おう。リルーエット。建てる病院のある程度の図面が出来たから、ちょっと見て貰えないか?」

ルシフェルは、二枚の紙をあたしに渡す。

それに、あたしは一通り目を通す。

「特に変な所や、問題の有る所はは無いわね」

「重畳重畳。それなら明日、会社の方に行くか?」

「そうねぇ。一応領立の病院になるから、領政府として発注しないといけないわね」

「そうだな。それにしても、この世界の文明レベルから言って、時計が有るのにはさすがのあたしも驚いたよ」

「そうねぇ。大きな町や重要な拠点に在る時計塔はには、時の精霊の加護が宿っているそうよ。そういった時計は、百年経とうと一秒の誤差も出ず、正確に時を刻むわ。あと、置き時計は、安い物でも銀貨数枚して、二、三日に一回位時間合わせをしないといけないわ。そこに有る様な物は二、三ヵ月に一回でいいわ。ちなみに、金貨一枚(約二千万円)するわ。百均レベルなら大金貨一、二枚位はするわね。あと、鐘の音は、二つ刻から九つ刻まで一刻ごとに、その刻の数字の回数分鳴るわ」

「へぇ。そいつは凄いなぁ。百年経とうと狂い無しか・・・ちなみに、腕時計は有るのかな?」

「わたしは見た事無いけど、よしんば有ったとしても、置き時計の銀貨数枚レベルでも大金貨数枚はしそうよ。それに、故障したらどうするの。修理代でも大銀貨を請求されるレベルよ」

「かぁ。とてもじゃないけど無理だなぁ。置き時計も百均レベルでそんなにするのか・・・そう言えば、動力はどうなっているんだ?」

「そこが不思議なのよねぇ。時計塔のは、時の精霊の加護で済ませられるけど、置き時計はそれが無いから、前に聞いてみたけど、誰も知らないのよ」

「そうかい。それなら仕方ない。あたしは研究者じゃなくて医者だから、そういうのは好きな奴に任せるさ・・・もうこんな時間かい。それじゃ明日は頼むよ」

ルシフェルが時計を見ると、針は十一つ刻を少し回っていた。

「そうね。わたしもそろそろ寝る事にするわ」

ルシフェルは部屋を退室し、あたしはベットに入り就寝する。



リル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字など有りましたらよろしくお願いします・・・終わらなかったねわね」

ベリアル「そうだね」

常世「・・・」

ダンッ!!

リル「ほら、何とか言いなさいよ。このダメ作者!」

ベリアル「だね」

常世「そこは大変申し訳なく、アチキの不徳の致す・・・」

リル「そういうのはいいからさぁ。こんな終わり方で次どうするのよ」

常世「次話は、好景気になりましただから問題無いかな?と」

リル・ベリアル「「!?」」

リル「こんな所で病院回は切っちゃうの?エライ中途半端じゃない?」

常世「そこは、最初幾らかは、病院回を引き摺って・・・」

ベリアル「ハイ、ストップ。それ以上は不味いんじゃないの?」

常世「・・・気付かなかったよ」

ベリアル「常世~」

リル「あんたって人は・・・とにかく、今後とも、新米領主の奮闘記をよろしくお願いします・・・ホントお願いします。知り合いにも勧めて頂けたら幸いです」

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