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辺境領リネルメ興隆記  作者: 常世神命
三章 外交交渉
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九話 お医者さんが押し掛けてきました

べリアル「いつもありがとうございます・・・ねぇ、今回は更新に随分掛かったけど、どうしてかな?たった三千文字ちょいしか無いのに」

常世「新成人の皆様おめでとうございます・・・今日を狙ったに決まってんジャン。」

べリアル「それなら、次更新でも良くない?って話しだと思うけど。」

常世「諸事情有るんだから察して。」

べリアル「諸事情ねぇ、諸事情・・・うん、察したよ察した・・・ところで、今からでもやぶ医者の部分削除しない?」

常世「する気は無いよ。ってか、削除したら、本編半分になっちゃうからダメだね。それでは、第九話 お医者さんが押し掛けてきましたをどうぞ。」

べリアル orz

翌朝、二つ刻半(午前五時位)前に起き、朝食に豚のヒレ肉とロロ芋のスープを作って摂り、半刻ほどするとそれも終わり、ブラブラと市場に買い出しに出る事にした。



兵舎を出て乗り合い馬車に乗り四半刻ほどで、街で一番大きい市場に来た。

王国でも大都市間では、定期的に乗り合い馬車が行き交うが、あたしの領地の様な人口の少ない領地には、当然そういうのは無い。

(これから、共和国とを結ぶ街道を整備するのだから、当然そういうのも用意しないと・・・先んずれば人を制す。というし、今から構想を練っておかないといけないわねぇ。出来れば、前の世界みたいに株式会社的な物にしたいわねぇ。こっちは、そういう事に関する法は無いから、自由裁量な感じは有るけど、取り敢えず資本金はあたしが一千万スゼでドルトンとゼトルに二百万スゼずつ出資して貰って、総資本金一千四百万スゼで、取り敢えず、この街・・・確かアデルブルグとザールラント、ザールラントと王都を結ぶ2ルート、一日一便でスタートするから、ザールラントー王都間は両方でスタートして計六台、ザールラントーアデルブルグ間は街道が整備されれば、恐らく王都と同じ片道三日で行けると思うから、こちらも六台、合わせて十二台・・・一台当たり御者抜き1セットで確か二十万だから・・・五万上乗せして頑丈な物にして貰った方がいいわねぇ。あと、故障した時の予備に各一台ずつ用意しないといけないわ。それに一日毎の区切りの場所に宿場を設けないといけないわねぇ。宿は別会社にして管理運営しましょ・・・実際の施工を行う会社を一番最初に作らないといけなかったわね。こちらは資本金三千万でスタートさせましょ。細かい事はセバスチャンと相談しましょ・・・・・・)



色々思案していると、べリアルが声を掛けて来る。

「リルぅ。何を考えているんだい?」

「これからのあれこれよ。予定通り決まったら、街道を作る前に建設会社を起こすわよ」

「そうか、街道建設が始まっても人が居なきゃダメだもんね。当然僕はそういう伝は無いから、あてにしないでね」

「そこは大丈夫。セバスチャンやドルトンに頼んでみるわ」

「それより、何しに市場に来たの?」

「・・・忘れてたわ。早く食材を買わないと。使節団と会うまで一刻しか無いじゃない。戻る時間ゃ支度する時間も考えてたら、精々半刻しか無いじゃないの・・・急がないと・・・」

「慌てると転ぶよ」

その時、一陣の風と共に、ティアが文字通り飛んで来た。

「リル~、リル~。重要情報。使節団は川の増水に因る橋の倒壊の為、足止めされ交渉は無期限の延期だって」

「上手く行かないねぇ」

「・・・分かったわティア。急いで来て貰って悪いけど、少し休んだら、使節団宛の手紙を書くから、届けてくれるかしら?」

「うん、大丈夫だよ・・・でもどうするの?」

「向こうが来れないなら、こちらから行くしか無いじゃない」

「・・・分かったよ。私が獅子奮迅の・・・」

「そこまでしなくて良いわよ」

「ん?」

「とにかく休んでて頂戴・・・あそこの飲食店でいいわね」

「分かったよリル。取り敢えず、飲み物とガッツリ食べたいなぁ」

「僕は構わないよ。ところで何屋?」

「軽食みたいね・・・構わないわよ。さっき、金貨一枚を共和国銀貨四百枚に両替したから、好きなだけ食べて良いわよ。ただし、食べ過ぎには注意しなさいよ」

「僕はスープ以外の料理が食べれるなら、あとは問題無いよ」

「・・・」

「ティア。ガッツリ食べ様としたでしょ?」

「・・・ソンナ事ハ無イヨ。リル」

「・・・まぁ良いわ。いままで材料のせいとは言え、スープしか作らなかったわたしにも責任は有るわね」

そうして、注目した料理がやって来る。ティアは、諸事情有り別テーブルになった。ティアの前には、テーブルを覆い尽くさんばかりの料理が並ぶからでは有るが・・・

あたしとべリアルは、二、三品料理を注文し、それとは別にデザートを一品と、わたしは紅茶、べリアルはワインをそれぞれ頼み、料理の美味しさに舌鼓を打ちながら食べていると、それはやって来た。



カランコロンと入口のドアの鈴が鳴ると、光沢の有る緑色で腰まで有る長い髪を、ポニーテールではない感じに後ろで纏め、赤い目、身の丈も170センチは有るかと思われ、服装は、足首まで有る白衣を着た女性が店内に入って来た。

「べリアルの奴の気配を追ってここまで来たけど、ここが一番するねぇ」



「!!?」

「どうしたの?べリアル」

「シッ。僕はトイレにしばらく行って来るから、あとはよろしく」

「ホント。どうしたって言うのよもう」

べリアルは、何かを避ける様に、店内の奥へ入って行く。



「ちょっとお姉さん。裏口から出たいのだけど、どこかな?」

「お客様。裏口でしたら、トイレの左を入ってまっすぐですよ」

「ありがとう、お姉さん」

そう言うと、べリアルは脱兎の如く店からの脱出を計る。



しかし、べリアルは、裏口へ向かう通路に入った途端、右腕を誰かに掴まれる。

「やぁべリアル。ひさしぶりだねぇ。そんなに急いでどうしたんだい?」

その腕を掴んだ者は、先ほど店内に入って来た、白衣の女性であった。

「ルシフェル。僕はこれから大事な用が有るから、急いで行かないといけないんだ。その手を離してくれると嬉しいのだけどなぁ・・・」

半ば諦めの様な感じだが、必死に抵抗を試みる。

ルシフェルは、剣呑な感じを醸し出し、その手を離さない。

「へぇ。あたしにはそんな感じじゃなくて、そこの少女と楽しくお茶している様に見えたけどねぇ」

「チッ。目敏い奴め・・・いや、僕はその少女に言われて、出掛ける所なんだよ。だから、その手を離してくれるかい」

べリアルは、小さく舌打ちをし、苦しみ紛れの言い訳を継ぐ。

「そうかいそうかい。それなら、その少女に聞いてみよう・・・べリアル。逃げるんじゃないよ」



ルシフェルは、リルーエットが座って居るテーブルに向かって、リルーエットに尋ねた。

「お嬢さん。食事中の所悪いけどちょっと良いかい?」

「構わないわよ」

「悪いねぇ。あたしはルシフェルって言うんだけど、こいつの知り合いかい?」

そう言うとルシフェルは、べリアルをリルーエットの前に出す。

「ええ、知り合いも何もわたしの部下ですけど、どうかしまして?」

「ああ、こいつが貴女の命令で、急いでこの店から出ないといけないと言っていたが、本当なのかい?」

「違うわ。べリアルは、しばらくトイレに行って来るって、言ってだけど」

リルーエットの話しが終わるや否や、ルシフェルは、にぱぁと笑顔になる。

「なんだ、やっぱりあんたの言っていた事は、あたしから逃げる嘘だったかい」

「チッ。ばれちゃったなら仕方ない・・・ああ、僕は貴女の事が嫌いだから、逃げてやり過ごそうとしたんだ」

「へぇ。べリアルってあたしの事が嫌いなのかい?」

「ああ嫌いさ。不倶戴天って位嫌いさ」

「そうかいそうかい。まぁ、それはそれとして、あたしも仲間に入れてくれるかい?もう一度言うけど、名前はルシフェル=ゼリシス。医者だ」

「リル。絶対に許可しちゃダメだよ」

「・・・そうは、言っても、ウチには医者が居ないから、来てもらうと、こちらにしてみれば助かるのよねぇ」

「ルシフェルは、やぶ医者に属する医者だから絶対ダメだよ」

「そうかしら?わたしから見たら、名医の感じがするけど?」

「おい、聞いたかいべリアル。やっぱり分かる奴には分かるんだよ」

ルシフェルは感慨深い顔をして、何度も頷いた。


ザールラントが医学の町として勃興する瞬間でも有った。





ルシフェル「ここまでありがとうございます。誤字、脱字等有りましたらよろしくお願いします・・・セフ・・・じゃなかった常世ぉ。お前ダイエットしろよ。」

べリアル「ほら来た。だから言ったじゃん。」(ボソッ)

常世「仕方ないじゃん。話しの流れ的に必要なんだから。」(ボソッ)

ルシフェル「そこで、何こそこそと話してるんだい・・・ってか真面目な話し、常世あんたはマジでダイエットしろよ・・・ホントに。」

常世「分かってはいるんだけど、中々・・・ねぇ・・・」

ルシフェル「コンマ1トンとか言ってないで、とにかく間食を止めれば、確実に痩せるぞ。」

常世「べリアルお願い。」

べリアル「今後とも、新米領主の奮闘記をよろしくお願いします。」

ルシフェル「おい!二人共話しはまだ終わっちゃいないよ。」



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