表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
辺境領リネルメ興隆記  作者: 常世神命
三章 外交交渉
35/101

七話 女の子を仲間にしました2

常世「ハッピーニュー嫌~。いつもありがとうございます」

リル「10点」

常世「低っ」

リル「いや、0点でも良いわね。何がハッピーニュー嫌~よ!頭おかしいんじゃない?」

常世「正常です」

リル「どこが・・・・・・ともかく、第七話 女の子を仲間にしました2をお送りします」

常世「それではどうぞ」

「そうそう、それより小麦を馬車五台分、レンズマメを四台分用意して貰えるかしら?」


「おぅ、分かったぞ・・・銀貨16枚になるな」


あたしは、財布から大銀貨一枚と銀貨六枚を取り出してゼトルに渡す。

「はい、これでいいかしら?」


「ん、問題無いぞ・・・それよりどうするんだこれから?」


「まだ、中央から担当の外交官が来るまで七日くらい有るらしいのよねぇ・・・・・・まぁその辺をぶらぶらしてるわ」


「そうかい、それなら俺っちからひとつ忠告だ。街の北東部には行かない様にな。あそこはスラム化して結構ヤバいらしいからな」


「分かったわ。わざわざありがとう」


「おぅさ。じゃまたな」

あたしは手を振りゼトルと別れる。




(北東部へは危険だから行くな・・・・・・と言われると、行きたくなるのが人の性なのよねぇ♪)


しばらく北東部へ向かって歩いていると、ティアが尋ねて来る。

「リル。私の感覚に間違いが無ければ、北東方向に歩いている様に思うけど・・・」


「中々の勘よねぇ。確かに今、北東部へ向かって歩いているわよ」


「!!リル。あの商人が北東部は危険だから近付くなと言っていた筈じゃない。不味いんじゃないの?今ならまだ大丈夫そうだから、今のうちに引き返しましょうよ」


「いえ、このまま進むわ」





少し歩くと道端に座り込む子供を見やる。

このスラムに身寄り無い子供なんぞたくさん居るのだが、その子供は身を覆い隠すくらいの大きな薄汚れた布を頭から被り、疲れた様な感じで座って居た。

それこそ、別段珍しい事ではないのだが、リルーエットは惹かれる様にその子供に近付く。



「見付けた」

そう言うと、その子供はおもむろにリルーエットの腕を掴む。


「何!?」

リルーエットは突然の事に驚き、逃げようとするが、子供の手は離れない。


「ようやく逢えたね渡世姫。僕の占いで、今日ここで待って居ればキミに逢えると出たが、何分僕自身、異世界の(ことわり)に付いてまだ分からない事だらけだから、正直、自分で占って置きながら、半信半疑だったんだよ・・・でも良かった。リルーエット、キミに逢えた・・・そうそう、僕の名は、べリアル=ラズテュールだ。よろしくね♪」


べリアルが手を離したその刹那、ティアが間に割って入る。

「リル。危ない。下がって」


「ティア。部外者で有るキミは黙っていて貰え無いかなぁ?僕はリルーエットと大事な話しが有るんだよ」


「部外者で結構。私が貴女みたいな胡散臭い奴を、リルに近付けると思ってるの?」


ティアは厳しい顔をして、べリアルに剣を向け対峙する。

べリアルは、剣呑な表情を浮かべ、ティアに捻寄る。

「へぇ。僕との力量差は分かって居るのに、僕に向かって来るか・・・関心関心そうでなくちゃ」


べリアルが、ティアに一撃を見舞うと、腕を振り上げた瞬間


「待って!」

リルーエットが待ったを掛ける。


「了解っと♪」

べリアルは何事も無かった様に少し後ろに下がる。


「ティア。貴女も剣を仕舞いなさい」


「だけどリル・・・」


「大丈夫よティア・・・べリアル、貴方はわたしの思い違いで無ければそう言う事なのでしょ?」


「へぇ。リルーエットってオカルティックな事に詳しいんだ・・・キミの思い違いではないよ」


「詳しいって程でも無いけど、貴方があの悪魔べリアルね?」


「御名答♪そうだよ。僕は悪魔べリアルさ・・・驚いた?」


「転生した時点で、有る意味多少の事では驚かないつもりだったけど、正直驚いたわ・・・わたしの記憶違いでなけば貴方は空想の存在では無かったの?」


「んにゃ、僕達高位の悪魔は表立って活動しないだけでちゃんと居るよ」


「そうなの・・・ともかく、貴方が昔神様で一神教に零落させられて悪魔になった事は、この際関係ないわ。貴方の目的は何?」


「詳しく無いとか言って、まあまあ知ってるジャン・・・話しを戻すね。僕はリルーエット、キミに仕える為に待ってたのさ・・・まぁ、信じられないのは確かだ。でも、逃がさないし、これからの事なら、僕に任せて置けば万事上手く行くよ」


「これからの事って?」


「言わなかったっけ?僕はこれでも結構占いが得意なんだよ。リルーエットがこれから、この国の政府の要人と会って、国境線に付いて話し合う事とか、リルーエットがやって来たあの山には金鉱脈や炭鉱脈が在る事とか、それを探しに来て、国境線の問題にぶち当たったから、この国に来た事とか、大体の事は占ったよ」


「・・・・・・分かったわ。色々納得出来ない事は有るけど、考えるのは放棄して、そう言う事だとしておくわ・・・とにかく、これからよろしくべリアル。わたしの事はリルで良いわよ」


「了解♪こちらこそよろしくねリル」

あたしとべリアルが握手を交わしていると、ティアがあたしに詰め寄って来る。


「リル!こんな危なそうな奴を仲間にするの?」


「ハァ・・・では代わりに貴女も交渉する時、協力して交渉に当たってくれるのかしら?」


「・・・私は今お忍びの状態だから、交渉事はちょっと・・・」


「ティア。貴女が今、交渉事が出来ないのは分かっているわ。だからなら納得なさい!彼はこれからのわたし達の陣営には必要不可欠なそんなのよ」


「わ、分かったよリル・・・ちょっと、私は全てを許した訳では無いからね!」


「ティア!!」


「リル、大丈夫だよ僕はそこまで狭量じゃないし、実のところ、僕とタレザの相性は良くないから仕方ないよ・・・それと」


べリアルは、おもむろにあたしの手を取って自身の股間に持って来る。


「!!」


「僕は女の子だからね♪」

あたし達は、新たな仲間を加えて北東部を後にした。



常世「ここまでありがとうございます。誤字、脱字等有りましたらよろしくお願いします。」


べリアル「ようやく登場出来たよ。ホント長かった・・・(グスリ)」

常世「ゴメンねべリアル。時間掛かっちゃって。」

べリアル「うん、良いよ〔あんまり〕気にして無いから。常世の事だし半分諦めてるから。それと、僕はマイナス5点かな?」

常世「マイナス!!」

べリアル「正直、あれはないよあれは。とにかく、頑張るからね♪」

常世「程々にね。」

べリアル「所で、この後は、やって来る使節団を僕の舌先三寸で丸め込むとして後は?」

常世「その後は、辺境領に戻って、いよいよ共和国とを結ぶ街道建設が始まり、終わったら鉱山開発に農業改革とザールラントを中心とした都市設計。べリアル、休んでる暇は無いよ。」

べリアル「その後、東隣の国が攻めて来るって占いに出たけど、正直、僕を過労死させる気?」

常世「べリアルが?冗談よしこさん。」

べリアル「確かに大丈夫だけど・・・ハァ、常世って悪魔使いが荒いねぇ・・・こんな感じで良い?」

常世「OK牧場♪あとこの事はリルには内緒だよ。こんなネタバレ話すのは、べリアルがこっちサイドの・・・悪魔だからね」

べリアル「ヘイ分かってるよ♪・・・それでは、次回更新を楽しみにお待ち・・・って早めに更新してよね常世。」

常世「分かってるよべリアル・・・それでは今後とも、新米領主の奮闘記をよろしくお願いします」

べリアル「お願いします♪」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ