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数ジャンケン

作者: ryam

夏の日の事だった。


水泳の授業が終わって、休み時間。

屋外で、新たなジャンケンを作って遊んだ。

2人で、交互に数を当てる。


親番はジャンケンで決めた。

ジャンケンポン!

「いっせーの」「2!」

掛け声の調子で、スピードで、声の大きさで。

自分の親指を上げる振り、上げない振り。

相手の親指の数をコントロールする。

使えるのは、両手の親指だけ。

2人合わせて4本の親指で。

当たれば片手を引っ込めて、片手のみで勝負続行。


そうして。

相手の番では、相手の狙いを読んで、それを外すように指を、上げるor上げずにいる。


このゲームの好きなところは、リードされた側が有利だってところ。

追いつくのは意外とできるのだ。


相手は片手しか使えない、自分は両手の親指が使える。

そして。

逆転するのは、難しい。


追いついたら、相手のマッチポイントなのだから。

2回目を当てれば「勝ち」


3人、4人でもやった。

あまり多いと無理。

当たらないし手番は回ってこないし、時間がかかり過ぎるし。


友達とやりまくった。

大阪の従姉妹とも、やりまくった。

いーんーじゃ‐んで、ほ、す!

あいこでほす!


いっせーので、1!


2年後かな、3年後かな。

中学校で、別の小学校からあがって来たクラスメイトが数ジャンケンをやっているのを見て、嬉しくなった。

改変されずに、伝わっていたのだ。


自分が作ったモノを楽しんでくれている!

こんなに嬉しいことは無かった。

この遊びをしていたのは、私を嫌っていたクラスメイト。

ちょっとした暗い喜び。


もう40年近くも前の事になる。



今でもそこそこ知られているようだ。

製作者として、冥利に尽きる。



私は誰の挑戦も受けない。

だから、創設者であり、今でも現役の世界王者である。


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