表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第1話 プロローグ

ピピッと携帯のアラーム音で目が覚める。


「……ふぁ……眠む。」


目を擦りながらベットから起き洗面所で顔を洗う。


「今日は一日中ゲームでもしょうかな。……適応障害で休んでるしな。」


俺は嫌な事を思い出していた。俺が適応障害になったのは会社でのパワハラが原因だった。上司から過度な叱責、暴力を振るわれた。典型的なパワハラに遭い俺は不眠症や情緒不安定になったり動悸がしたり身体的不調が出てきた俺はインターネットで調べたら適応障害の可能性があるとわかり心療内科に行ってみる事にした。


「直樹さん……貴方は適応障害と言う病気になっています。」


「……適応障害ですか?」


「えぇ……適応障害は職場の人間関係や長時間労働、パワハラなどのストレスが原因で不眠や頭痛、不安感に襲われる病気です。……直樹さんの場合だとパワハラが原因で適応障害になったと思われます。」


「……そうなんですね。」


「えぇ……なるべく三ヶ月は休んでください。ストレスから離れるのが適応障害が治る秘訣です。」


「わかりました。」


「診断書を出すので今日から休んでください。」


「はい……わかりました。」


俺はその日に会社に連絡をして休む事になった。だが休んでいる日に会社からの連絡があった日は不安感などがありその日はダメな日が多かった。日に日に良くなるのを感じ少しだけ心の余裕が生まれて来た、


「ゾンビハザードでもやろうかな。」


俺はゲーム機にデスクを入れゲームをやり始めるのだった。


「こいつ強すぎだろ。……ハーブもう無いぞ。」


中ボスにてこずりながら中ボスを撃破する。丁度部屋のチャイムが鳴る。


「はーい……今行きます。」


ゲームのセーブをして玄関に向かいドアを開ける。


「お兄ちゃん遊びに来たよ。」


「詩織かどうした?こんな朝早く。今日は学校休みか?」


「学校が開校記念日で休みなの。」


「そうか。」


(学校時代に戻りたいよ。……まじめに勉強したらブラック企業に勤めなくても良かったのかな……)


詩織は靴を脱ぎ俺達はリビングに向かう。


「……で?……俺のマンションに何しに来たんだ?」


「お兄ちゃんの所でゲームしょうかなと……じゃーん。」


「それ乙女ゲームて奴か?」


「そう。夜桜舞う乙女のアリアて言うゲーム。」


「まさか俺のリビングでやろうとしてるだろ。俺は乙女ゲームに興味はないぞ。」


「お兄ちゃんの推しの声優が出ていたらやる?」


「俺の推しの声優てAIKO?」


「そう。AIKOさんが出ている作品なんだよ。」


「何で早くそのことを言わないんだよ。」


「お兄ちゃんが乗り気になった事だし……じゃ早速始めましょうか。」


詩織はゲーム機にソフトを入れゲームのオープニングが始まる。


「このゲームはどんな内容なんだ?」


「えーとね……主人公の澤田 綾乃が蒼月学園に転校する所から始まるんだけけど転校初日に雨宮 雪て子に一般人だからて事で嫌味を言われるの雨宮 雪って子は悪役令嬢なんだけどどのルートでも悲惨な運命になっちゃうんだよね。」


「わかったからオープニングも終わった事だし始めようぜ。」


「そうだね。……私がプレイしても良いんだけどお兄ちゃんがプレイしてみて。」


「OK。」


妹からコントローラーを渡されゲームを開始する。


「貴方。……転校生の澤田 綾乃さんですわね。」


「そうですけど。」


(綺麗な人だなぁ……私に何の用だろ?……周りの人達がざわついてる?)


「貴方……蒼月学園がどの様な学園かご存知かしら?」


「……わかりません。」


「……貴方の様な一般人がこの学園に転入する資格はありませんわ。此処は財界の人達や著名人の方々が通う学園ですわよ。……こんな貧乏くさい人と学園生活をするなんて私は嫌ですわ。」


「……雨宮さんがいちゃもんつけてるよ。」


「……酷すぎない?うちの学園一般家庭の人も居るのに。」


「雨宮て外見はいいのに中身が災厄だよな。」


「……だな。」


(何でこの人に貧乏だからて蒼月学園に転入しちゃいけないの!……私が何をしたって言うの?)


「貴方……名前も名乗ってないのに良く人の事を馬鹿に出来るわね。……大体……」


「……黙って聞いていれば雨宮お前か……大丈夫かい澤田さん?……雨宮……澤田さんに何故そんな事を言える?一般家庭の澤田さんの事を悪く言って君が偉いと思っているのか?」


「うるさいですわね。……もういいです。」


雨宮 雪は教室を後にした。


「大丈夫か?」


「私は平気です。」


俺はゲームを開始して俺の推しのAIKOさんが悪役令嬢を演じていたことに驚いたが俺はキャラクターの絵を見て一目惚れしてしまった。綺麗な白髪の長髪、特徴的な赤い瞳珍しい瞳だった。


「詩織……雨宮 雪の声優てAIKOさんだよな。」


「大正解。何とお兄ちゃんの推しが悪役令嬢の雨宮 雪さん役で出ています。」


「何か新鮮だな。AIKOさんが悪役令嬢やってるなんて。」


「そうだね。私の推しの声優さんが今出てる人なんだよね。名前は東山健二てキャラ。……雨宮 雪の許嫁なんだよ。」


「明らかに雪て子に冷たいな。まぁ……あの態度を見れば嫌うよな。」


「そうだね。……まず今プレイしている主人公東山健二とのフラグが経った訳。」


(何かエロゲを攻略してるみたいだな。)


それから何時間かプレイをする。


「澤田……澤田の事が好きだ。」


「……ふぇ!……東山君には許嫁の雨宮さんが居るでしょ。」


「雨宮との婚約は破棄して貰った。……澤田……俺は澤田のお陰で色々な思い出が出来た。澤田と一緒にいる時、胸がドキドキするんだ。……澤田綾乃さん俺と付き合って下さい。」


「はい。……よろしくお願いいたします。」


妹が東山ルートを観たいとの事で東山ルートをクリアするとエンディングが流れる。


「あぁ……東山ルートは純愛物としては凄く好きなんだよね東山ルート。」


「俺も東山ルートプレイしたけど恋愛物としては凄く好きだな……だけど何か複雑だな雨宮 雪の心情もエモいんだよな。。」


「わかる。雪ちゃんは東山君の事が好きだけどなかなか素直になれなくて素直になれない自分を責めてる事が分かるルートだし婚約破棄された事によって自分は嫌われていた事を知るんだよね。その後、雪ちゃんの会社が倒産してホームレスになっちゃうんだよね。」


「正直……推しが辛い運命になるのはプレイしてて辛かった。……もし俺だったら主人公と仲良くなって東山といい感じになって結婚するんだろうな。」


「私も雪ちゃんの幸せルートプレイしてみたいな。」


「だな。」


それから昼飯を食べ夜桜舞う乙女のアリアをプレイするのだった。


「お兄ちゃんそろそろ帰るね。……夜桜舞う乙女のアリアのソフトお兄ちゃんのに貸すよ。」


「おう。」


「後で他のルートの感想聞かせてね。じゃーね。」


妹を見送り俺はリビングに戻り晩御飯の支度を終え晩御飯を食べる。


(東山ルートプレイしたけど他のルートでは雨宮 雪て子はどうなるんだ?……妹からはどのルートも悲惨なルートになるて言ってたな。)


晩ご飯を食べ終え夜桜舞う乙女のアリアをプレイする。あれから何時間経っただろうか?窓を見ると朝日がカーテンの隙間から見える。


(オールしてしまった。……まさか乙女ゲームにハマるとは……眠いな……寝よ。)


リビングのソファーから立ち上がり寝室のベットに移動しょうとした時、謎の眩暈と頭痛が俺の身体を襲う。


(……痛っ!?……何だ?……意識が朦朧と……)


俺は立ていられなくなり壁に寄りかかり段々と意識が無くなるのだった。


作者は去年適応障害と診断されまして今年の2月に仕事を休んでいました。今は順調に回復しています。もし良かったら感想や評価もお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ