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フロウラの末裔  作者: みっつっつ
第7章 パルザノン
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7 パルザノン・・・ミット

 これまで:パルザノン観光のつもりがホンソワール男爵との商談に発展してしまった。ハイエデンからアリスとミットは再びパルザノンを目指す。

 特にイベントも無くもう一班にも差し入れして、ビクソンの物置きでトラクから馬車を切り離し、クロミケが馬風に変身、手足の先が(ひずめ)風に、顔が長くなっただけでそんなに変わってないなー。翌昼まえにパルザノンに到着した。

 門では前回のマルコに(なら)ってビクソン商会を名乗るとすんなり通過できた。


「前回の宿はご飯不味(まず)すぎだし、どーしよっかー?その辺の屋台でお昼にして、ホンソワの屋敷に行って見るー?」


「ホンソワール男爵の執事さんに聞いたら、いい宿教えてくれそうだよね。そうしよう」


 街中をクロミケがポクポクと進む。結構変な馬なんだけど、じっと見てくる人って居ないねー。馬車も赤いからすっごく目立つと思うんだけど。ま、いっかー。まずは馬車を預けて屋台回りだー。


「いらっしゃい。2頭も魔物を飼い慣らしたのかね?こいつはどう世話したらいいのかな?」


 ふーん、魔物ねー。

 シロルが応対する。


「特に世話は必要ありません。水も餌も門の待ち時間にあげましたから、このままで大丈夫です。屋台回りしたらすぐ戻ってくるので、それまでお願いします。

 クロミケ、行って来ますよ。良い子にしててくださいね」



「今日もいっぱい出てるねー。何食べよーかー」

「あたしは汁物がいいな。そこの店はどうかな?いい匂いがしてる」

「あー、なんの匂いかな。シゲキテキー」


「食べてみようよ。お兄さん、2つ貰える?」

「はーい、お嬢さん、200シルだよー。うちのラーマ汁はスパイスが効いて美味しいよー。ご贔屓にしてねー。器は食べ終わったら返してねー。はーい、どうぞー」

「へー、ラーマ汁かー。ラーマってなんだろねー?わっ、美味しー。ほら、シロルもひとくちー」

「ありがとうございます。あら、このお味は……

 香辛料を4つ組み合わせてますわ。なるほど」


「おほー。あなたすごいですねー。ひと口でそこまで分かりますかー?3年かけてやっと見つけた組み合わせだから、それ以上は言わないでくださいねー」

「うふふ。分かりました。とっても美味しいです。ラーマってなんですの?」


「南の方の乾燥地に飼われている背の高い動物さー。荷運びや、人が乗って伝令なんかに使われているよー。少し遠いからここらじゃなかなか手に入らないよー」

「へー、そうなんだー。見たいかもー」

「行くんならラングールって町を目指すと良いよー」


 乾燥地かー、それも面白そうだなー。


「分かったー。ごちそうさまー」



「串焼き屋さん、見えないね」

「オウドンだって。なんだろうねー?変わった匂いがするー」

「ミットさま、あれは是非味を!」

「シロルが食いついたねー。よーし。

 おっちゃん、2つおくれー」

「はいよ。180シルだよ。ちょっと待ってな、すぐだから」


 そう言っておっきな鍋のお湯に紐が丸まったような塊を2つぽんぽんと入れ軽くかき混ぜる。その片手間に大きな深い器に黒っぽいスープを別の鍋からお玉で2杯ずつ入れ、()でた紐をザルで(すく)い取ってこれも器に入れた。軽くかき混ぜスープを馴染(なじ)ませると細切れの緑、黒い紙の切れ端を載せた。


「へい、お待ち!

 この棒でこう麺を挟んで食べてくんな。器は終わったら返してくれ」


 棒は2本で上は何か固い板で繋がっている。おっちゃんが真ん中辺を持って握ると棒の先がピッタリと合わさった。

 見よう見まねで棒を使って紐を口に入れる。


「あっつい!

 ふーーーっ、ふーーーっ、ふーーーっ。

 おー、美味しーかもー。

 シロルもほら」

「はい、お味見、いただきます。

 あら、まあこれは小麦粉を練ったものですね。このような歯応えはどうしたのでしょうか?このスープは分かりません。このお味はなんですの?」


「お嬢さん、小麦は正解だな、スープはしょうゆってのを使ってるんだ。出汁もいろいろ入ってるがな。この黒いのはノリって言うんだが、紙切れを入れたって騒ぐ奴もいるぞ。食ってみてから文句言えっての」

「しょうゆにノリですか。どこかで買えますか?」

「さてな?俺は自分の村から持ってきたからな。村じゃ普通に使ってるがここらじゃ見ないか?」

「村はどちらですの?」

「南西になるのかな?ちょっと遠いぞ?馬車で丸2日、デンダって村だよ。ノリはその先へ3日行った海沿いならどこの村でも作ってるよ」

「機会があったら行ってみますねごちそうさまでした」

「「お腹いっぱいー、ごちそうさまー」」



 お昼も食べたからホンソワ、行っくぞー。

 門番が2人いるねー。


「こんにちはー。ガルツ商会だよー。当主さんに伝えてー」

「はっ、ただいま知らせますので、こちらでお待ちください」


 門の中に入れてくれたねー。

 今のうちに持って行くものを下ろしとこー。

 杖が5本、剣が4種類5本、こっちはお仕事。蜂蜜ひと瓶と蜜板を2枚、香水の小瓶を1

 個、お土産だねー。


「ご当主がお会いになります。応接間へどうぞ。お荷物は私にお任せ下さい」


「あー、悪いねー。出して見ると結構あったよー」



 応接間には当主のフラクタル、テレクソンと執事さんが待っていた。


「こんにちは。量産の手配が付いたのでお知らせに来ました。できた分の5本だけ持ってきたので見てください。剣も一振りずつあります」


 衛兵さんがテーブルの上に並べてくれる。


「ほう。約束の期日よりも随分と早いな。

 杖は先日見たからもう良かろう。

 両刃の直剣か。どれ」


 フラクタルが剣を持って裏表、切先(きっさき)を確かめ

「お前たちの武器だ。良く見てくれ。兵長にも見せてやれ。1本という事は見本と言うことだろう。意見があれば言って来るように」


 その間にテレクソンが自分が持つことになる剣を執事さんが短剣を見ていた。

 テレクソンはフラクタルに剣を渡す。

 執事は20セロの短剣を持って奥へ下がる。メイド達にも見せるのだろう。


「お父様。素晴らしい剣です」

「あの直剣も見事だが、これもすごいな。だがミットどの剣は確か青かったと思うのだが?」

「あー、色ねー。好きな色にできるよー。こんな感じー」


 あたいは剣を抜いて見せた。鮮やかな水色の剣身、刃先の1セロ幅と切先だけが銀色に輝いている。


「むう、美しい。私は赤い剣が良いかな?」

「お父様は赤ですか。私は明るい緑が良いですね」

「そうですか。ちょっと借りますね」


 そう言ってアリスが剣身を根元から撫でて行く。見る間に光を(まと)った赤に変わって行く。

「どうでしょう?明るくも暗くもできますよ」

「アリスー、こっちで色見本並べるー?」

「あー、いいね。10セロずつ赤を7色。んー、こうかなー」


「ほう。一口に赤と言っても見え方がここまで違うか。うーむ。この2番目でお願いする。透明感が美しい」

「ではこの剣はこの色にしますね。明るい緑の色見本。むー。こうかなー」


 続けてテレクソンの剣を緑に変更した。

 テレー、迷ってるねー。どうしたのかなー?


「お父様が選ばれたこの色!剣は皆この色に決めてはいかがでしょう?」

「うむ。私が選びそう決めたと言えば皆も納得するか。では鞘の色も決めるか。鞘も変えられるのであろう?」

「できるけど鞘は考えてなかったよ。柄の形や色も変えられるよ。このままでいいの?」


「うむ(こしら)えについてはこのままが良い。代々受け継いで来た紋章が入っておる故」

「ならばこの緑!鞘だと変わってしまうであろうか?」

「まあやってみましょうよ。

 あー。透明感が薄れるね。もうちょっと調整して見るか。本当に透明にしちゃうと剣の赤が透けて見えるし染料も要るからパパッとはいかないね」


 アリスがブツブツ言いながら鞘を似た緑8色に何度も塗り分ける。いい感じになって来たよ。そしてついに手が止まった。


「もうこれでいっぱいー」

「おお。いい色だ。この色をお願いします」


 決まってよかったよー。兵長と執事さんが戻って来ると5本の剣をアリスが仕上げている間に、あたいはおみやの披露ー。

「香りの良い蜜を見つけたのー。これ水で割ってみてくれるー?こっちの蜜板はお茶にサッと溶けて美味しーよー。でもってこっちは香水ー。どーかなー?」


「はい、ご用意いたします。香水は奥様に見ていただきましょう」

 その言葉を受けメイド達がススっと動き出すねー、さっすがー。

 紅茶を淹れなおして蜜板が入るとフラクタルとテレクソンが吟味を始めたよ。テレーはもう一つ入れたね、どーかなー?


「これは茶の味が引き立つな、ふんわりと花の香りがする」

 テレーが頷いているところへ奥様が合流だねー。

 奥様は普段は砂糖入れない派らしい。

 用意されたお茶を飲んで目を丸くしているよ。気に入ったみたいでよかったよー。


「この香りは初めてですわ。わたくし次の舞踏会にはこの香水で臨みたいと思います。他にも様々ご助力いただいたと聞いています。アリスさん、ミットさん、ホンソワール家との長いお付き合いをお願いします」


「あー、良かったよー。他にもいっぱい商品あるんだよー。テレクソンが来る時に奥様もハイエデンに来たら良いのにー」

「あら、わたくしはジョセフィーヌと申しますの。ジョスでよろしくってよ。テレーはわたくしも気に入ってますのよ。ええ、ぜひ伺いますわ」


 うっわー!笑顔の破壊力がー!しかも愛称呼びとかびっくりだー。


「いやー、ありがとうございますー」


 シロルがあたいの袖を引いて何か言ってる……

 あ、やど!


「一つお願いがあったんですー。こないだ泊まった宿のご飯が味気なくって。どっかご飯の美味しい宿って知りませんかー?」

「あら、どこにお泊りになったの?このパルザノンも広いですからそんな宿もあるのでしょうね。

 そうだ、この屋敷にお泊まりなさいな。シロルさんのお料理上手のお噂はビクソンのものから先日聞きました。当家の料理長にも良い刺激となるでしょう。いかがですか?」

「え!うぇっ。それはー」

「ミットさま、あたくし、このお屋敷の台所を拝見してみたいです。あたくしからもお願いいたします」


 あちゃー。あたいは思わず額に手を当てた。


「おほほほ。セバーク、客間をひとつご用意してあげて。ミシェルにお世話をさせるようにね」

「「かしこまりました」」


「兵長のヤクトールであります。馬ですがお世話はどのようにさせましょう。あの魔獣は初めて見るので、どうすれば良いのか分かりません」

「おっと、そっちもかー。特に世話はいらないんだけど。

 あれ、馬でも魔獣でもないんだよー。んー、困ったねー」

「あの子達はクロとミケって言うんだ。ネコ型の従僕で飲食はしないよ。普段は3メルの人型だよ。馬車の黒い屋根でお日様から魔力をもらって動いてるんだ。このシロルも一緒だよ。シロルは味見くらいなら食べられるけどね。こんなんでも泊めてくれるのかな?」

「なんと?魔力で動くもの達であるか?初めて聞き申した。いや、この屋敷に滞在するになんの不都合もござらぬ故、遠慮は無用である」


「ふう。良かったよー。

 でねー、こっちに来たのはガルツ商会の交易網を広げる目的もあってねー。屋台で近所の珍しい物産の話がいっぱい出て来るんだよー。

 ノリにしょーゆ、ラーマ肉とかねー。魔物の話も聞いたから見たいんだよねー」

「左様であるか。当家の兵士は各地より集まっている。必要なら行き先に応じてその土地に近い出身の者を一人案内につけてやろう」


「それは良いお考えです。相談してみましょう。私ならこのお嬢さんたちの案内でしたら休暇扱いになってもお供しますよ」

「そうか。だが当家の客人の案内、護衛は歴とした職務である。休暇とは別にせよ」


「ではお世話になります。明日からは街で情報を集めて明後日(あさって)にはどちらか回りたいと思っています。よろしくお願いします。

 あー、あとで馬車から鉄を取ってきたいので運ぶのを頼んで良いですか?」

「鉄であるか?何をするか知らぬが、ヤクトール。任せる」

「はっ」


「ではお部屋へご案内いたします。こちらへどうぞ」


 うっわー、ひっろい部屋だねー。ベッドがちょっきり3つってわざわざ運んだんだねー。


「ミシェルです。お側付きを申しつかっております。よろしくお願い致します」

「アリスです。こっちはミット。向こうがシロルです。シロルはあたしたちの従僕、メイドと同じような立場です。仲良くしてね」

「はい、分かりました。お荷物など運ぶのがよろしいかと。お手伝いいたします」

「はい、じゃあ馬車へ行きましょう」



 普段使う分は大体リュックに入ってるから、わざわざ出すのはアリスの鉄くらいかなー?

 10キルの鉄を3本馬車の床裏から()がして兵長さんに頼んでるよ。他にも木質(セルロース)や金属、鉱物を袋にひとつ持たせたねー。クロミケはネコ型に戻して馬車の横で立哨(りっしょう)態勢にしたよ。

 これは残りの剣を作ってしまうつもりだねー。


 部屋に戻ると隅に皮を敷いて置いてもらった。


「では夕食になりますのでお着替えください」


 お、ワンピース、ひさびさに出番だよー。

 お店でちょこちょこ買うんだけどやっぱり白ヘビ皮の防刃(ぼうじん)がよくて、デザインだけもらって染め直したり縫製(ほうせい)を変えたりして、ずっとこれを着てるんだよねー。あのヘビ、どっかに居ないかなー。アリスがササッと()でてくれると(わず)かにあったシワも消えた。


 シロルもメイドさん仕様。んー、かっわいー。


 ミシェルたちのメイド服は比べると実用重視だねー。トラクの狭い台所でメイド服のシロルが調理できるのは、性能の高さがあってのことで、見習いさんがシロルと同じ服ではただ動くだけでいろんなものを撒き散らしそうだよねー。


「アリスー、シロルの服、ここのメイドさんたちと少し違うけど大丈夫かなー?」

「ええっ?それってなんかまずいの?」

「ありゃりゃー。シャツの胸前のフリルでしょ?腕輪でしょ?裾の白いフリルよー。可愛いけど使用人だとそんなの勝手に変えられないでしょー?」


「シロルが普通に動いてれば何も言えないと思うけど?この子の身のこなしはしっぽを使わなくても鮮やかだもの?」

「性能が違うからおっけーって言いたいの?」

「うーん、ちょっと違うかな?シロルはシロルだし、こっちの方がかわいーし?シロルはどう思う?」


「あたくしは分かりかねますが、あちらさまが不快な思いをされない方がよろしいかと」

「シロルがそう思うなら、今ミットが言った3つは隠していいよ?」

「はい。そうさせていただきます」


 ほー。最初からなかったみたいにスッと消えたねー。シロルの分かりが良くて良かったよー。



 夕食の席はなっがいテーブル、青っぽい木目の一枚板?7メルはあるなこれー。

 幅1メルちょっとに向かい合わせに座るようになってる。14人掛けかなー。

 あたいたちは奥へ回って真ん中へんに並んで座るように案内された。ミシェルがアリス、あたいの順で一人ずつ椅子を引いて座らせてくれた。シロルはことわって後ろに立った。

 テーブルには白い布で作ったトンガリ、水の入った深めの小鉢を右奥に、右手前にフォーク、スプーンが置いてある。シロルが断ったからひと組余ったねー。


 ドアから一番遠い左端の席にフラクタル、一人だけ向かい合わせじゃないんだねー。テーブルがなっがいからみんなが見えるようにかなー?

 こーなると、アリスの向こうに二つ空席があるのが気になるよー。

 アリスの向かいにはジョス、あたいの前にはテレー、その隣にお嬢さま。初めて見るねー。メイドさんが一人ずつ椅子を引いて座らせた。


 全員が揃ったということなのか、厨房からワゴンが5台押されて出てきたよー。先頭はフラクタルのとこに止めてお皿を配っている。サラダとあれはスープかなー。

 すぐにあたいたちの所にも2台が来て両側についた。押してきた人はシロルとミシェルがいたのでそのまま帰っていったねー。


 お向かいは3人でお皿を配り始めた。

 シロルが置いてくれたお皿はいい匂いのスープだー。サラダには白っぽいトロッとしたソースがかかってるー。


 一通りお皿を配り終わったところでフラクタルが一つ咳払いをした。


「今日はようこそおいで頂いた。当家の料理を楽しんでくれ給え。

 最高神アルクトゥールスと女神サフィアゼフィールに感謝をして食事を頂こう」


 あたいは気になっていたサラダを一口。ちょっと酸味があっていいねー。次はスープー。


「わたしは長女のシャルロットです。ミットさんは旅人でいらっしゃるとか。どんなところを見てこられましたの?」

「うふー。広く世界をー。

 そーだねー。最初の森は怖いのがいっぱいいたけど楽しかったねー。こんなおっきな赤い実が10メルもある木の上になってるのー。あとは、えっとねー」


 怖いのがでてこない話は難しいねー。


「ミットはぬいぐるみを作るのが好きなんだよ。移動中も色々作ってる。馬車にも積んでるから見せてもらうといいよ」

「ふう。ハイエデンの街をね、高い見晴らし台から見ると奥に海がぽこっと見えてちょっと手前に広場があるの。そこの女神像がキレーなんだけど、アリスー。フォトー持ってないー?」

「ミットさま、こちらでよろしければどうぞ」


 シロルにまで心配されちゃったよー。


「シロル、ありがとー。

 えっと、これがハイエデンの街ー。山から見た絵がこれー。海から見るとこっちねー。12000人って言うからパルザノンよりは小さいねー。

 あー、これトルネールイ村ー、お土産の蜜と香水はここで取れるよー。

 あ、ケルヤークのアルモスブラフ橋だー。20ケラルもあるなっがーい橋だよー。

 あれ、これってハゲ山?木がおっきくなってる!こんなのいつ撮ったの?」

「あたくし18日前にアニータさんの調理実習でガルツ様に駆り出されましたの。その時の実習先がこちらでした」

「へー。あ、これはレクサールの溝ー。底の幅で80メル、崖が50メルもあるんだよー。100ケラル以上こんなみたいなんだー。ここには羽を広げると6メルもあるおっきな鳥が居たよー」


 あれ、堅苦しい夕食って感じだったのが、お世話のメイドも巻き込んですっかり楽しい雰囲気ー?フラクタルがニコニコとフォトーを見てるよー。こー言う楽しい感じがあたいは好きー。

 執事のセバークさんの咳払いで食事は再開したけどフォトーを回して見ながらワイワイ楽しい夕食だったー。

 エレーナやシロルと比べるのはアレだけど、かなり美味しかったし、満足じゃー。

 フォトーはシロルがいいと言ったのでそのままフラクタルにあげた。あの子も自分で描けるもんね。


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