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道子、リリちゃん観察開始

カクヨムさんに掲載中です。

 私の名前は、道子。

 

 とっても地味な名前です。

 

 クラスにリリちゃんって女の子がいる。

 

 抜群に可愛いわけでもないのに、何故かモ

 

 テる。

 

 名前のせい?

 

 みんな響きに騙されてるんじゃない?

 

 容姿は、もしかしたら私より下じゃない⁈

 

 なんか、面白くない‼︎

 

 だから、ちょいと失礼しますよ。

 

「リーリちゃん!」

 

 私は、あまり仲良くないくせに馴れ馴れし

 

 く話しかけてみた。

 

 そしたら、何事もなかったかのように

 

「ん?どうしたの?」

 

 と言い、にっこりしたじゃありませんか‼︎

 

 なんですか。

 

 この突然の素敵な対応は‼︎

 

 びっくりして、話す事を忘れた。

 

 少し固まっていたら、

 

 次の授業音楽だから、音楽室一緒にいかな

 

 いって、誘ってくれた。

 

 途中、トイレに行きたくて一緒に寄っても

 

 らった。

 

 ハンカチないし、髪の毛で拭こうと思った

 

 ら、どうぞってハンカチを貸してくれた。

 

 しかも、すっごいかわいいハンカチ‼︎

 

 女子力が抜群に高いわけ⁈

 

 これは、しばらく近くで見張らせていただ

 

 くこと決定。

 

 音楽の時間もチラチラとリリちゃんチェッ 

 

 ク。

 

 うっかり目が合ってしまった。

 

 すると、リリちゃんがにっこり私に微笑ん

 

 でくれた。

 

 なんて可愛らしい。

 

 でも、それだけで男子の心を射止めらるの

 

 かな?

 

 リリちゃんの隣の男子教科書忘れてるっぽ

 

 い。

 

 すると、スッとリリちゃん隣の男子にもみ

 

 えるように教科書を置いた。

 

 私なら、見せてって言われるまで放置だよ。

 

 素晴らしい。

 

 隣の席の男子、教科書がスッてきて驚いた

 

 様子でリリちゃんをみた。

 

 リリちゃんは、どうぞって言ったっぽい。

 

 その男子少し照れてないか?

 

 数分で一人落とした⁈

 

 なんてこった。

 

 まだ、観察が始まって数分しか経っていな

 

 いと言うのに。

 

 音楽の時間の観察結果。

 

 とにかく、何をしてもいちいち仕草もおっ

 

 とりしていた。

 

 笛一つ出すのも、私はガッツリつかんでビ

 

 リビリ速攻で開けて袋を粗末に軽く机に投

 

 げ置く。

 

 リリちゃんは、優しく笛を手に持ちゆっく

 

 り開けて丁寧に袋を置く。

 

 もう、動作からして全く違った…

 

 そんな丁寧にちまちまやってたら、ストレ

 

 ス溜まり溜まりですよ。

 

 じゃあ、他に見習える所は…

 

 姿勢がいいなと言う事。

 

 私は、椅子に浅くもたれかかりながら座っ

 

 ている。

 

 あんな、姿勢良くしてたら肩凝るじゃんか。

 

 音楽の時間は、とにかく色々勉強になりま

 

 したが、実践は難しそうだな。

 

 教室に戻り、次は国語。

 

 国語は、とにかく寝ないようにするので必

 

 死な時間。

 

 リリちゃんもそうだよね⁈

 

 えー!違った。

 

 姿勢を良くきちんと先生の話を聞いていら

 

 っしゃる。

 

 ノートもきちんととる…

 

 あれ?

 

 あの、斜め後ろに座ってる男子何みてる?

 

 リリちゃんのシャーペン?

 

 リリちゃんのシャーペンなんかキラキラし

 

 たやつが揺れて光ってる。

 

 なにー?きれーなんですけど。

 

 私のシャーペンは、今朝兄貴の部屋から一

 

 本かっさらってきた地味なやつ。

 

 あんなにかわいいシャーペン何処に売って

 

 るの?

 

 シャーペンといい、ハンカチまでも私とは

 

 全然違うお店で買ってるんだろうな…

 

 今日、リリちゃんポニーテールだな。

 

 男子って揺れるものに弱いっていうけど、

 

 あの男子シャーペンとポニーテールにやら

 

 れた?

 

 また、一人とりこにしたわけ?

 

 私なんて、下の方で髪縛ってるからホウキ

 

 みたいな髪だよ。

 

 しかも、ただの黒ゴム。

 

 もう、ぜんっぜん違うじゃん!

 

 しっかし、男子もよく見てんだなぁ。

 

 休み時間、早速シャーペン何処に売ってい

 

 るのか聞きに行った。

 

 今度そのお店に連れて行ってもらえる事に

 

 なった。

 

 すると、リリちゃんの机の端に虫が止まっ

 

 た。

 

 リリちゃんは、ポケットからこれはまたい

 

 い香りのするティッシュをとりだすと、

 

 虫を優しく包み窓の外に逃した。

 

 優しすぎでしょ?

 

 私なら、デコピンで一撃。

 

 虫なんか、何処に行ってしまったか、わか

 

 らない状態だ。

 

 これは、一日では足らないくらい沢山勉強

 

 になる事がありそうだ。

 

 リリちゃん先生には、頭が上がらないな。

 

 名前のせいでモテているなんて言ってしま

 

 って申し訳ない限りだ。

 

 続く。

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