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エデン・マキナ ~我らは機械仕掛けの楽園にて謳う~  作者: モッコム
第1章 楽園開場
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炎獣死闘

何と前回6ポイントももらってしまいました。

ありがとうございます!

巨大猪に殺されてからどれだけ過ぎた分からないがその後も俺は死にまくった。

それはもう呆れ果てる程にリスポーンさせられたさ!

てか今も絶賛リスポーン中だ。

勿論俺も抵抗しようとしたけど……敵が強すぎなんだよ!何だよあの爪に炎纏った熊とか虚空を蹴って駆け回る猿とか!あんなの普通人間が勝てるわけ無いじゃん!

災害の被害者ってのもあって精神的安定のためにと、病院も親も今まで暴力的な完全没入型ゲームはさせてくれなかったけど……こんなにも過酷な世界だったのかー、ゲーマーってすごいな……。


……現実逃避はここまでにするとして、真面目にどうしよう?


どうもこの森の生物は強過ぎる。

魔法を撃ってみたりスキルがあるならと素手で殴り掛かったりひたすら逃げ回ったりとしてみたけど全部失敗に終わった。

確かに思いっ切り走りたいとは言ったけど、こんなハラハラドキドキなデスレースは御免被りたい。

少しスキルレベルが上がり全く無駄ではなかったのはせめてもの救いだ。


それでも現状のスキル群ではこの森を突破するには力不足のように感じる。

このゲーム、一応RPGらしいから一体でも倒せたら種族レベルも上がると思うしそれで得たSPスキルポイントで新スキルを覚えればどうにかなるかもしれない。

でもそのSPを上げる手段がない。

生産系統スキルは敵を倒さなくともスキルで物を作れば経験値が貰えるらしいからあったなら解決策になったかもだけど残念ながら一つも選んでいない。

新しく得るにも、それではまたSPがない話に戻り、俺じゃ敵倒せば……でなりまた振り出し戻る。


「むー、本当にどうすれば「クオォォォ――――ッ!!」……ってまた出た!?」


ブゥーンと重低音を鳴らして振り下ろされた燃え盛る凶爪をぎりぎりで避ける!

今回は避けられた!流石にそんな何度も瞬殺されてたまるか!

最初は大声で襲われるとビビって一瞬動けなかったけどもう慣れた。

というかまたお前か火爪熊!これで何度目だもう多過ぎて覚えとらんわ!

で、何とか凌いだのはいいけど、なんも対策練れてないぞ。

このままじゃまたリスポーンする羽目に……またそうなってたまるか、俺はマジいい加減にこのリスポーン祭りを閉幕したいんだよ!


拳を構え、燃え盛る爪を備えて悠然とこちらを窺う熊と対峙する。

どうやら初撃を躱されて警戒度が上がったようだ。

それはいいけど俺の脆弱な腕で殴ったところで今までの二の舞にしかならない。

なら魔法に頼るしかないけど……まだ操作が難しくて威力が出ないんだよなー。


このゲームで魔法の再現に使用しているのは疑似感覚移植プログラム略して”擬似感”プログラムと呼ばれるものだ。

まずWCO全アバターにある魔力回路という仮想の内蔵、身体器官へと擬似感プログラムで感覚器官を付与して手足のように自然と扱えるのようにするという構造のようだ。

魔法を使った感想を有り体に言うと何かスキル発動を意識すると全身から未知の流れのようなものが感じられてそれの使い方が無意識に分かった……本当に手足の動き方が意識せずとも分かるように。

まぁ、最初使った時は何この超技術って驚いている間に巨大な黒猪にまた撥ねられて死んだけどな!!


それでこんなにのびのびと説明をたらしてなにが言いたいかというとだな……ただ手足が動くレベルの操作でまともに戦える訳無いじゃんか!

今俺の魔法てか魔力の状態って要するに鍛えてない一般人の腕力と同レベルって事だろ?そりゃ威力がないわけだ。

それで大型野生動物と渡り合えとか無茶ぶりにも程がある。

でもやらなきゃまた殺られるだけ、何とか目などの急所を狙って体勢を崩してみよう。


そう思い俺の魔法の中で一番威力がある『水魔法』を発動して、手から水を生成し水鉄砲をイメージして噴射する……つもりだった。


「クォォォン!」


ボォーッという音と共に大気を燃やし爪に引っ付いていた炎が飛来してくる。

迫りくる炎と轟音と悲鳴……あの時見た光景フラッシュバックさせられ足が竦む。


「あ、あぁ……」


終いにはその場で尻餅をついてしまった。

だがそれが幸いしたのか狙いが逸れた炎は俺の真横を通り過ぎいく……あたりでハッと気がついた。


「ッ! そ、そうだ、魔法を……」


恐慌状態から戻ったはいいけど中途半端なところで魔法発動が中断されて魔力の流れが変な感じになっている。

比較するなら走ろうしたのに脚が縺れた時ようなちぐはぐな感覚だ。

それをどうにか解いてみようと足掻くがそれを敵が大人しく待ってくれるはずも無く、いつの間にか距離を詰められたのか火爪熊は目の間にまで接近して炎に包まれた前脚を振り上げたいた。


「はや、魔法を……ってうわぁぁ!?」

「クオォォ……グウッ!?」


火爪熊が爪を振り下ろし俺が往生際が悪く魔法を使おうとしていたその時に双方とって予想外の事が起こった。

俺は右手から水を生成して一点集中で噴射しようとしてのだがテンパり過ぎていたのか噴射口が右手ではなく左肘になっていたのだ。

恐怖と緊張感で固く握り締めていた左腕が水の推進力を受けて放たれ火爪熊に直撃!

結構衝撃があったのかよろめくように数歩下がる火爪熊。

その光景に目が覚めて精神力を総動員し後方に走って距離をとる。

『走行』スキルのお陰なのか一瞬で随分と遠くまで離れられた。


「ッつぅ~!? う、腕が」


ちょっとだけ心に余裕が出来たせいかさっき無茶な動きをした左腕から激痛が伝わる。

これは折れたか?こりゃ左腕はもう使い物にならない。

てかマジ痛い……ここまで痛いのは本当に久しぶりだ。

でもまだいける。

あの災害後の怪我に比べれば大した痛みじゃない。

それに今ので思い付いたぞ、あのデカブツを倒す方法がな!


「クォォォォォォオオ!!」

「おっと、あれは相当に頭にきてるな」


よーし、そうこなくちゃな!今からが本当の戦いの始まりだ。

拳を構えて睨んくる火爪熊と目を合わせ…………ずにもっと遠くへ全力で逃走!


一瞬呆気にとられた火爪熊だったが直ぐに気を取り直し猛烈な勢いで追いかけてくる。

『走行』をフルで活用し、木々を避けながら駆け抜けるが森であの火爪熊を撒けないのは既に体験済みだ。

だから丁度良さそうな大樹を見付けて正面から駆け寄り……走りながら溜めておいた『光魔法』を使い閃光を弾かせる!


「グォォン!?」

「よっしゃ、大成功! ……った!」


喜びに叫びを上げながら横にジャンプして転倒する火爪熊の巨体から逃れる。

そうなれば当然火爪熊は正面の大樹にぶつかり周囲に鈍い音を響かせる。


それで頭は……衝撃でへたり込んで届く位置まで降りてきた。

計画通り!でもチャンスは多分これが最後だ、失敗したら死あるのみ。

ならもうやることはありったけをぶつけるだけ……そのためにさっき偶然やったのと同じように今度は右肘へと『水魔法』、それに追加で『風魔法』を溜める。

大回りに助走をつけながらぐんぐん『走行』で加速して向かうは火爪熊の頭部……にある瞼だ。

火爪熊の間近まで来て加速したまま肘をL字に曲げて拳を振り抜きながら溜めに溜めた魔法を解き放つ!


「くっらえぇぇぇ!!」

「グォオォォオアァ――ッ!?」


肘関節を砕きながら拳ごと腕が眼窩に深々と突きこまれ、火爪熊が苦悶の叫びを上げる。

流石にこれは死んだか?と思ったが弱々しくではあるがまだ燃え盛る前脚が動き、襲い掛かろうとしている。


「なっ!? おい、ふざけんな! お前どんだけタフなんだよ」

「グウ……ゥッ!」


もっと手を押し込んで、くぅッ!?だめだ全然動かない!2属性同時はやっぱ無茶が過ぎたか……。

なら体を傾けて右腕に体重を乗せ無理矢理に……ッ!いけた。

このまま全身を揺すって頭内を引っ掻き回す。


砕けた関節から激痛が押し寄せて来るが気にしてる余裕はない俺。

頭内を壊される感覚に前脚が崩れ落ち、また掲げるを何度も何度も繰り返す火爪熊。


……そんな命を削るような長い、永い時間が続き俺の腕が肩辺りまで沈んだ時に―― やっと変化が訪れた。


「ぐぅ……」


《種族レベル1から3に上がりました》

《『走行』レベル2が3に上がりました》

《『水魔法』レベル2が3に上がりました》

…………


どこか悔し気な呻き声と敵を倒したことを証明する多量のインフォが戦闘の終わりを告げる。


「はぁ……。はぁ……、やっと……倒れた。」


戦いの興奮と緊張が一気に解れその場にへたり込む。

インフォがいっぱい流れているがこれは後回しでいいだろ今は休みたい、切実に……。


「両腕はボロボロでHP危ないしMPもすっからかんだけど……勝ったああぁぁぁ――!!」


俺は座り込んだ体勢から仰向けに寝転がり、人生に置いて初めての達成感にありったけの感情を込めた勝利の雄叫び上げた。

明らかに格上である熊さんにアベルくんの攻撃が通じた理由ですが……


クリティカルヒット+弱点属性の水属性+走った分の重力加速度+3スキル分のダメージ補正


って感じでダメージが水増しで増えた結果です。

これの内1つでも欠けていれば熊さんの瞼に拳が弾かれるというシュールなことになっていました。



作者の力になるよう酷評でもいいので評価ポイントを押していたたければと!




ボタンこの下だから忘れないでね? ↓

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