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鏡よ鏡、42

作者: 青猫

「なんかおかしな話になっちゃって」

「おかしくないよ。苦労したんですね」


会社では人気もあってなかなか目立つ存在の杉原さん。不自由なく育った雰囲気だけど、子どもの頃の話を聞いて(負けず嫌いなんだろうな…)

「ひとみさん結婚しないんですか?」

杉原の一言がひとみの中に割り込んできた。

「ねえ?どうすんだろうね、あたし」

「タイミングが来たら、とかですか?」

「あたしの中ではタイミング次第だとしても、自分で思ってるより、はるかに結婚しにくい年になっちゃってるし、ね」

「ふうん…」

「同級生とかさ、孫とかふつうにいるからね」

「あー、早い人は」

「いや、早くなくても」 「ああー」

「杉原さん?」

「はい」

「気にしないで欲しいから言うんだけど」

「はい」

「結婚してなかったり結婚してても子どもがいなかったりする人って、まあいるわけよね」

「はい」

「そういう人たちって、えーとたとえばマツコ・デラックスみたいな存在になったりとかあるわけよね」 「それはどういう存在ですか?」

「結婚して普通に幸せな人だったら言えないようなことをマツコ・デラックスなら、言ってもかまわない、みたいな」

「ああー、はい」

「結婚してない人はそういう許されるところがあるのね」

「はいはい」 「で、あたしなんか結婚とか子どもとかよりも、そういう許してもらえるところに居心地のよさ、みたいなものがあってね。あんまり結婚とかより今のほうが、とか思っちゃうのよね」 「いえ、なんかすいませんでした」

「だから気にしないでって」

「はい」


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