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2話

 昨日、寝袋に入って寝てたのだがその寝袋の中に女の子が寝ている。


「ん、んん~~ん」


 そんな彼女がもう起きてしまいそうだ! ここで寝袋から抜け出すとか無理だろうし、今の時点でもう逃げ出すことは無理になった。

 彼女自身に直接「あなたは誰?」と聞くか、知らないふりして寝続けるか・・・

・・・よし、寝よう! 僕はなにも見てない、なにも知らない!



 ということで僕はここで狸寝入りすることにした。



──────


 狸寝入りしてから五分くらいすると、女の子は目を覚まして寝袋から抜け出していった。

 その間、何か変わったことをされたわけでもなく、ただ単に寝袋から抜け出していっただけだった。

 女の子が寝袋から出てからしばらく待って、帰ってこないことを確認すると、僕も寝袋から抜け出した。


「一体なんだったんだろう?」


 寝袋を片付けながらそんなことを言った。朝起きたら普通は入っているわけがない寝袋の中に見ず知らずの女の子が入っていて、その女の子は朝起きたら僕に何かをする訳でもなく寝袋から抜け出し何処かにいった。

 普通に考えたら怖い話だよな? 知らない人と一緒に寝袋で寝てるって。まあ、直接顔を見てもないし、話をした訳でもないから大丈夫─


「・・・いやいやいや、怖い怖い!」


 今はここにいないとはいえ、もしかしたらすぐそこにまだいるかもしれない。

 え、それ怖いな・・・


 そんなこんなで僕はいまだにテントから出られていない。テントの中以上に外は寒いから出たくないというのもあるが、でもずっとテントの中にいるって訳にもならないので意を決してテントから出てみる。


「誰も、いない。よな?」


 右側、左側、前側どの方向にも誰もいない。あの女の子はもう何処かに行ってしまったようだ。

 ひと安心した僕はテントから抜け出す。


「そ、そりゃこんな山奥に女の子がいるなんておかしいよな! たぶん夢だよな! 寝ぼけてたんだよ──」

「おはよう!」

「ふぇ!?」


 テントの裏からひょこっと人影に驚き、情けない声が出てしまう。

 声からしてあの女の子のようだ。寝袋に入ってたときにはよく見えてなかった顔はとても整っていた。気づけば見とれてしまっていたくらいだ。


「幻覚が見えるくらい疲れていたのか・・・・・・今日はテントでゆっくり休も─」

「ちょ、ちょっと待って! 幻覚じゃないから! 本物だから!」


 幻聴も聞こえるようだ。冬に屋外で寝たのがまずかったんだろうな・・・


「幻聴でもないから! 勝手にそれに入ったことは謝るから!」

「な、なんで僕の心の声を!」

「そんな『見てはいけないもの見ちゃった』って顔してたら誰でもわかるよ!」


 この子はエスパーだろうか? もしそうだとしたらヤバイな・・・・・・さっき寝袋の中に入られてたときにした妄想とか─


「・・・?」


 あ、気づいてないみたい。ホッ・・・・・・って、そんなことよりも!


「だ、誰?」

「え、今さら!?」



 今さらもなにも・・・・・・まだ会ってから五分も経ってないよね?

サブタイトルミスのため改稿×2

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