檻
誰か、僕を殺してよ。
もう、生きる事に疲れたんだ。
誰も信じられなくて、人の輪から俺は逃げる。
人間なんか大嫌いで、この世界も大嫌い。
すべてを滅茶苦茶に壊したくて、でも臆病な俺は手を出せない。
酷く残酷な世界が、僕は嫌いなんだ。
それでもさ?
伸ばした手を誰かが取ってくれるんじゃないかって、今でも期待している僕がいる。
誰かが、冷たく冷えた僕の体を暖めてくれるんじゃないかって願っている。
そんな訳、無いのにね?
僕は呪われている。
世界が僕を拒絶する。
醜く汚らわしい僕。
ゴミはゴミらしく捨てられる。
だからやっぱり、僕は死んだ方が良いと思うんだ。
でも、僕は臆病だから自分で死ねない。
生きているのが、もう嫌なんだ。
誰でも良い。
誰か、僕を殺してよ。