表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

絵本の中のあなた

この物語は、まだ幼い少女が海の伝説に魅せられ、やがて現実の「人魚」と出会うまでの儚くも壮大な恋の物語です。


死にゆく運命に抗いながら、彼女が抱く切なくも美しい想いを、どうかそっと見守ってください。


初めての投稿で至らぬ点もあるかと思いますが、どうぞ最後までお付き合いいただけたら幸いです。

感想や応援の言葉をいただければ、とても励みになります。


「ねぇねぇ!見てお父さん! この絵本ね、人魚が出てくるんだよ! 綺麗だねぇ! 足がお魚なんだよ! すごいよね! ほら、キラキラしてるよ!」


幼いソルティセアの声が、静かな工房に響く。

柔らかな朝の光が差し込む古びた窓辺に、埃がゆらりと舞っていた。


 


「へぇ、人魚か。……ソルは海が好きなんだな」


絵本を覗き込んだ父の声は、どこか懐かしむように優しく微笑んでいる。


 


「うん! 大好き! ねぇ、人魚は海に行けば会えるの? もし会えたら、お友達になれるかな?」


瞳をキラキラ輝かせながら尋ねる少女に、父は幼い頃の自分を思い出すように目を細めた。


 


「この辺りの海にいるかは分からないが……そうだな、ソルが願えばきっと、どこかで会えるよ。

もしお友達になったら父さんにも紹介してくれ」


そう冗談めかして言うと、父は手元の仕事に戻っていった。


 


「はーい!」


元気な返事と一緒に、さっき食べたいちごジャムの甘い匂いを残しながら、ソルはバタバタと駆けていく。

その後ろ姿に、春の風がそっと触れた。


 


――この時、少女はまだ知らなかった。

数年後、本当に人魚と出会い、そして、永遠に忘れられない記憶になることを。


 


そう。

これは、一人の少女が迎える恋の話。

命を削るような、儚くも壮大な物語。


ここまで読んでくださってありがとうございます!

初めての投稿で緊張していますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。


もしよければ、感想や応援のコメントをいただけると励みになります。

これから少しずつお話を続けていきたいと思っているので、よろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ