表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フランス人彼氏が甘すぎて、血糖値が心配です。  作者: 宇津木 しろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/21

全肯定、されてます。

少し前、「何もしてなくても偉い」「寝て起きただけで偉い」

そんなふうに、なんでも肯定してくれるキャラクターが話題になったことがありましたよね。


私はというと、実を言えば少しだけ苦手でした。

努力していない自分を、過剰に褒められることに、

どこか居心地の悪さを感じてしまっていたのです。


そんな私のもとに、現れたのが——

まさかの「全肯定系彼氏」。


彼はとにかく、私のすべてを褒めてくれます。


たとえば、

拙いピアノをなんとか弾いてみたとき。


「しろさん、上手です!」と、満面の笑顔で動画を撮られ──


ただ電車に揺られてぼんやりしていたときには、


「かわいい……!」と、そっと写真を撮られていました。


……褒めるハードル、限りなく低めです。


最初は戸惑いました。

「そんなに無理して言わなくても……」と思ったりもしました。


でも、どうやら彼は本気らしくて。


気づけばスマホには、私の写真ばかりが詰まった「秘密のフォルダ」まで存在していました。


しかも、撮られた覚えのないものもちらほら。

(どうやら、私が気づかないうちに収集されていたようです)


それでも、不思議なことに──

実際に全肯定される日々は、思った以上に心地よくて。


仕事でうまくいかなかった日も、

「でも、私にはあの人がついてるから」と思えるだけで、ふっと肩の力が抜けていく。


ちょっと照れくさいけれど、

無理やりじゃない「まっすぐな好意」は、想像以上に心を癒してくれました。


だから、私も思うのです。


彼がくれる言葉に、ちゃんと応えられる人でありたい。


全力で褒められたら、全力で返したくなる。


ふたりでお互いを肯定し合えたなら、

たとえ少し弱い日があっても、立ち直れるような気がするのです。


目指すのは、ふたりでつくる「無敵の時間」。


最強カップルなんて、ちょっと大げさかもしれないけれど──

小さな自信を贈り合える関係って、悪くないなと思っています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ