表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/53

7話 叡斗のギフト

「オレってさー、ほら、一度見たり読んだりしたものって絶対忘れないだろ?」


 叡斗(えいと)は一度見たものを写真を撮って保存するように、一瞬で記憶してしまう完全記憶(フォトグラフィック)能力(メモリー)能力者(ギフテッド)だった。

 但し、この事はあまり口外はしていない。

 叡斗(えいと)は教科書や参考書を一度見れば隅々まで詳細に記憶してしまう為、テストの点数は軒並み満点ばかりだったが、あまりに正答率が完璧すぎた為、不正行為(カンニング)を疑われた事があったのた。

 その為、この事は一部の仲の良い友達にしか打ち明けていなかった。

 そしてテストでは満点にならないよう、1~2問はわざと間違ったり、答えを記入しないようにしていた。それでも成績はダントツで学年一位なのだが。


叡斗(えいと)のその能力は本当にうらやましい」


 由佳(ゆか)はつくづくと言った様子でため息をついた。

 確かに叡斗の能力があれば辛い受験勉強などしなくて済むからだ。


「それで叡斗君。もう一つのギフトというのは、どういうものなんだい?」


「ああ。それなんだけど。なんかオレ、相手が自分を(・・・・・・)好きかどうかわかる(・・・・・・・・・)らしい」 


 叡斗がそういうと「きゃあっ!」という悲鳴が教室に鳴り響いた。

 見れば岩倉(いわくら)木野(きの)が、ふたりとも椅子から転げ落ち、床に尻もちをついていた。

 核心を突かれてよほど驚いたようで、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしている。その上で、必至に「ち、違うよっ!」と手を振って否定して見せているが、そうではないことは一目瞭然だった。


「───というのは冗談で」


 叡斗の質の悪いユーモアに一同はずっこけた。

 特に狗巻(いぬまき)は岩倉と木野が気の毒だと憐れんだ。


「もう。ふざけてないでどんなギフトか早く言ってよ」


 (かえで)がしびれを切らして叡斗に催促した。


「うーん。ごめん。やっぱりこの話はナシ」


 叡斗がそう言うので、一同はまたもや「ええー!?」と声を揃えた。


「なんかこのギフトのことは言わない方がいいような気がした」


「なんだよそれ」


「ここまで期待させておいて~」


「ひ、ひどいぞ叡斗君」


「でもなんか叡斗らしい」


 そういって由佳はクスクスと笑った。

 こうして叡斗の2つめのギフトの話は、岩倉と木野に多大な迷惑をかけただけで終了した。

7話目はどうでしたでしょうか?

(,,•﹏•,,)ドキドキ


叡斗のふたつ目のギフトは、後程、ちゃんとご説明します。

乞うご期待です(๑•̀ㅂ•́)و✧


もしよろしければご意見ご感想などをいただけますと幸いです。

誤字脱字などのご指摘もありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 思わせぶりで云わないとはたちの悪い坊やですね。でも、いますよね、こういう子。言いかけて止めるなら言い出すなっていうの。仄めかして言わないって実生活でも本当に腹立ちます。 [一言] 私の周り…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ