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湖
ひっそりとたたずむ湖
夜が明けるほんの少し前
白くけむる朝もやの時間
静かで穏やかな湖面は鏡のように全てを映す
水の精霊が湖面を覗き込み髪を整えている
精霊の足音はとても小さくて
青葉の揺らめきに消されてしまう
水の上を軽やかに舞う精霊
心を静めながら見惚れている明けの明星
海は行くたびに違う波が押し寄せ
いつも変化する景色が突き放されたように感じてしまう
だが湖は 静かにいつも同じ顔をして迎えてくれる
日がのぼりはじめ 湖を囲む白樺が色鮮やかに輝く
美しき時間はゆっくりと過ぎ
新たな一日が始まってゆく




