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虚言ドライブ
予定の空いた午後
静かの森に住む一角獣を探しにドライブしようと
お気に入りの車で出かけたら
土星の輪の軌道に乗っていた
小さめの黄色い車を降りて
ここからはペガサスに乗り換えて先へ行ってみよう
“不思議の星”天王星まではあと少し
木星は気まぐれで僕には合わなかったかな
土星の輪をペガサスの羽ばたきだけで駆け抜ける
夜と朝の隙間に蹄が鳴りこだまする
シリウスまで行ってみたかったけど
ペガサスは方向を少し変えた
見えてきた薔薇星雲の真紅の花飾りは
ため息が出るほどの美しさ
廻り道なんて必要なく
一角獣は花飾りのすぐ脇にたたずむ
ペガサスの威厳にちょっぴりはにかんで
薔薇に隠れそうになる
愛らしい一角獣に胸は高鳴る
しばらく観察していると
ペガサスが合図する
一角獣にはいつかまた会えるね
薔薇の赤を飛び立ち
停めていた黄色い車に戻ろう
ペガサスは流星群のキラキラした光の中も
華麗に舞うよう疾走する
予想以上の楽しいドライブ
それは僕の全てをコントロールする




