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自分語り

愉悦のエッセイ

作者: ごろり

 エッセイを書くのは楽しい。もちろん、読むのも楽しい。

短めの作品が多いから、書くにも読むにも、時間がかからないというのも、私のような雑多な用事の多い主婦にとっては都合が良いのだ。


 しかし、その気軽さに反して、内容の密度は濃いものが多く、読んでみれば、考えさせられたり、目から鱗が落ちたり、感情が揺さぶられたりするから侮れない。

もちろん、私の書くものも、誰かの心の琴線に触れれば嬉しいなあと思って、本音濃度九十パーセントくらいでお届けしているが、あとの十パーセントは、恥じらいで割って薄めてある(笑)


 ファンタジーや恋愛ものなどの物語は、登場人物というフィルターを通して作者が透けて見えるものだが、エッセイは作者自身が主人公である。


 作者の興味や関心のある事柄をまとめたもの、個人的な出来事についてつまびらかにしたもの、何かを分析したもの、或いは、様々な事象に対する問題提起など、その内容は千差万別だが、皆さん自己の主張を読者に伝えるべく、趣向を凝らして書いていらっしゃる。


共感を求める者あり、ただ、強く訴えたい者あり、ぽつりぽつりと語りたい者ありで、作品ひとつひとつが個性的である。


 先程も述べた通り、私など、かなり自己を開放して好き放題書いていることが多いので、ときには支離滅裂だったり、バカ丸出しだったり、湿っぽい一面を覗かせたりして、恥を晒している。

しかし、それもまた、私の芸風と言うか、私という素人作家の一面だということで、笑って楽しんでいただけると有り難いなぁと常々思っている。


 私は、面白い物語を読むと、その作者自身にも強く関心を持ってしまうたちだ。だから、普段は物語しか書かないような作家さんにも、出来ればエッセイを書いていただきたいと思う。

 エッセイで、気になる作家さんの主張や、その人となりを垣間見たいのだ。

「やはりイメージ通り!」と納得したり、「意外な一面があるんだ!」と驚いたり、「物事の受け止め方は十人十色なんだな」と考えさせられたり、「自分と同じような考えだ!」と、喜んだりしたいのだ。


 しかし、それを望まない、或いは好まないという、作者さんや読者さんも大勢いらっしゃることも、理解は出来る。

現実離れした物語世界に浸っているのに、変に作者の生々しい一面や生活感など見せられては興醒め、余計な水を差されたくないというのも分からないではない。


 しかし、私自身に限って言えば、それはそれ、これはこれなのである。

面白い物語を書かれる方は、エッセイも素晴らしいものを書かれるであろうに、ファンタジー国や、恋愛国など、丁々発止の修羅の国で、日夜命を削っていらっしゃるので、このエッセイ国まで遠征して下さるような体力は残されていないようだ。

ただ単に興味がないだけかも知れないが。


 ときどき、戦に疲れて息抜きにお越しになる方もいるようだが、もっと多くの方がこの愉悦のエッセイ国へ訪れ、ここで日頃の創作活動についてのあれこれや、日々の鬱憤、どうでも良さげな日常など、気の向くまま、思いつくままに綴っていただき、癒やされてみるのも一興ではないだろうか。

だって、エッセイって、自分の趣味全開で、書きたいものを、書きたいように書けるのだ。素晴らしく開放的ではないか。


 ぶっちゃけて言えば、「どこからこんな発想が!」なんて、みんなが驚くような物語を書けるようになることに、私も憧れてはいる。

わくわくドキドキのファンタジーとか、キュンキュン甘々の恋愛ものとか、書けるもんなら書いてみたいさ! ああそうさ!

でも、どうせ、そんなアイデアも筆力もないもんね! ごめんねーー!


……ほら、だんだんと本性をさらけ出し始めてしまった。

いつになく長くなったものだから、抑え切れない本性が出てきたのである。

こんな風に、読み進むうちに作者の本質に触れることができるのが、エッセイの醍醐味なのだ。(うそ♡)


 えーー、気をとり直して。

エッセイにはテンプレがないのもいいところだ。

物語を作るとき、テンプレをなぞるのも一つの手法だと思うし、主人公にチートの能力が備わってたりも、サクサク話を進めるためにはやむなしとも思う。

でも、私は、幼少期がゲーム世代ではない、昔気質むかしかたぎの人間なので、そういう主人公にスッと感情移入するのが難しいのだ。

いや、現実世界でも、生まれつき凄い能力を持つ人もけっこういる。

だから、チート全てが嘘っぽいわけじゃないのはよく分かるのだが。


 おっと、つい、なろう小説批判エッセイみたいになってしまったが、今回はそれが言いたい訳ではなく、テンプレが無くても面白く書ける、個性を出せる、そんな「エッセイ」っていいね!ということが言いたいのだ。

まだ、投稿初心者とも言える私も、それだからエッセイを書いている。


 出版されているものを色々読んでみても、内容も文体も、作家さんの色が出ていて、皆さん楽しげにイキイキと書いてらっしゃる。

小説家の方は勿論、漫画家の方や、その他の職業の方、果ては私のような主婦の方まで、最近はよくエッセイを出されているように思う。

その形態は文章に留まらず、コミックエッセイだったりもする。

昨今は、ブログの書籍化も多いので、いろいろな方が、日々の出来事などを、徒然なるままに綴ってらっしゃるものを読ませていただくことも多く、どれも凄く面白い。

物凄く多くの方に読まれているブロガーさんなどは、もはや素人さんとは言えず、面白いのは当然なのかも知れないが。


 ここ、なろうで書いてらっしゃる作家の方々が、もっとエッセイジャンルに注目して、どんどん書いて下さればいいなぁと思って書いたこの駄文。

本当にそんなことになれば、私の作品など、エッセイランキングに載るのは夢のまた夢になってしまうのだろうけど、それでもいいのだ。

もっと頑張るための糧にもなるし、ジャンルが活性化すれば、ファンタジーや恋愛偏重が緩和され、注目度も上がるかも知れない。


 それに、やはり、ファンタジーを書いてる人がめちゃくちゃリアリストだったり、恋愛を書いている人が、ガチガチの堅物だったりするところとか、いつもと勝手が違ってなにやら様子がおかしいところとか見てみたい(笑)

私のそんな意地悪心を満たして下さる作家さん方、ぜひエッセイをお書きいただきたい。

何卒、宜しくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです。 エッセイ良いですよね。 短いし、作者さんがダラダラ書いてるの見ると息抜きになる。 私は書いてみた事あるんですけど、恥ずかしくてまだ出したことがないんです…。
[良い点] こんばんは。 からの、ダイビングハグ。 あ〜い〜し〜て〜る〜!! もう大好き! ほんとに大好き! ごろり様どうしてそんなにごろり様なの!(意味不明) もう完全に魅了魔法ですよね! …
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