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とりあえず武器屋、服屋、飲食店と回って行って、店の中を空っぽにして行った。当然そんな事をすれば持ち物がとんでもない量になり、持ちきれなくなるが……

俺の所有するスキルの一つ〈魔法LV2〉実はこれ、適正のある魔法を試していたら習得したもので、これ一つでほぼ全ての魔法が使えるんです!!

全部じゃないのがネックだよねー。

で、使える中に空間魔法があるので、作った異空間に放り込んだのだよ。便利でいいよね空間魔法。


ちなみに今は物色に飽きたので、殺した国民をグールにして支配下に置き集めさせてる。死体の損傷が少ないので、まるで街が元に戻ったようだ。


グールとは早い話ゾンビみたいなもので、ゾンビより少し頭が良い。と言っても少しだけで、生前の記憶とかは無い。ただ生前の知識はある。グールに集めさせている物も「生前の宝物」「欲しかったもの」だしね。


これで集まるのが金品だけってのが笑えるよ。

こいつらには大切な人や思い出なんてものは1つも無いらしい。


グール達が集めた物は、広い広場に作った直径50mの円形の異空間に繋がる穴へと放り込んで貰ってる。


転生してから使える魔法の規模も大きくなったので、どれだけ物を入れても疲れないから手当たり次第入れても大丈夫。



これが終わったら、グール達を回収して、魔王城に行ってみるつもりだ。魔王城と言っても名ばかりの、ただの集落なんだけどね。そんなに怖いところではない、魔王様はいるが。グール達を回収するのは、また何処かの街を壊すときに使いやすそうだからだ。使うときが今から楽しみだよ。





ずっと開きっぱなしだった、空間魔法の穴を閉じる。

ボーッとしてる間にグール達が物を集め終えていた。


「あっ、忘れるところだった」


後ろで死んでる勇者達をグールと同じように仕舞う。

こいつらはグールにはせず、貴重なサンプルとして回収することにした。




さて目指すは魔王城だが、そんなに離れている訳じゃない。


この世界の国は全部で4つ、「人族主義国家のアルム王国」「神界に最も近いルベアニア聖国」「徹底した実力主義のジルニル帝国」そして、最後の魔族達の住む国には決まった名前が無い。


それと言うのも魔族とひとくくりにされてはいるが、この世界の魔族とは人間以外の知性ある生物全てのことを言うからだ。

要するにエルフ、獣人、ドワーフ等も魔族と呼ばれている。


最初に呼び始めたのは一部の人間至上主義だけだったんだが、最近は結構常識だ。


その理由なんだが、簡単に言えばこの世界では人間がすごく強いのが原因だな。単純な身体能力、魔力量、魔法の規模や精度、あらゆる面で人間が一番強い。確かに、半端なく強い魔族達もいるが、そんな奴はほんの一握りだ。ほとんどの魔族は人間より弱い。結果、奴隷狩りや差別、戦争が酷くなっていった。そのうち人間対他の種族みたいな構図が出来て、人間以外の種族の結束力が高まった。


でも結局は追い詰められた奴らが集まっただけだから国の名前が無いんだ。


国の位置は前に見た地図だと周囲を未開拓の森に覆われ、中にある国は歪な円形に密集している。左に帝国、真ん中に王国、その横に聖国、余った部分が魔族のたまり場?みたいな感じ。


そして目的地である魔王城は帝国、王国、聖国の下に位置し、バカみたいに強い魔王様がいる。


現在魔王城は上の3ヵ国から攻撃を受け、常に3対1の戦争を()()()()()()()()()()()


まともに戦える者はほどんどいないのに、今まで前線を維持し続けているんだから頭が上がらないよ。


魔王様とは1回だけ戦ったことがあるが、正直一対一じゃ相手にならなかった。 俺よりステータスもずっと高いんだろうが、何より戦い方が巧かった。重心の移動や構え、体捌き、剣の振り方と挙げれば切りがない。ステータスやスキル以外の力で、あそこまで追い詰められたのは初めてだった。ほんと、王国とかの聖騎士長の振る剣が力任せの子供の遊びにしか見えなくなったし。相手の日々の努力が垣間見える1戦だったな。



で、俺が今いるのはルベアニア聖国の処刑場と言われる場所なんだが、実はここ、位置的には魔王城のすぐ上なのだよ。

なので、少し下に行くだけで着く。

もうここに用は無いので、早速向かうことにしよう。


あっ、でもその前に着替えとこう、体も洗わないと……




▽▽▽




着替え終わりまして、現在……サイズが合わなくて服がピッチピッチです。これでも1番大きそうな奴だったんだが、まぁ力んだら破けそうな服の事は置いといて、今は魔王城に行くための移動手段を選んでいる。


歩いて行くのも悪くないけど、それじゃ時間がかかるので万能な魔法の出番だ。しかし、魔法による移動手段も色々ある、空を飛んだり、ワープしたり、飛行型の魔物を呼んでみたり。そんな中、今回は土ゴーレム(作成時間1分)を作ってみましたー。


わーぱちぱちぱちー。


土ゴーレムは残念なことにその場かぎりの使い捨てなので出番はこれで終了。なのに、ちょっと勿体無いくらい良い感じに出来た。


やっぱり俺は平和主義だな、物を作ってる時と何か育ててる時が1番楽しいし。


使い捨て土ゴーレムは最初は車をイメージして作ったんだが、それじゃ面白味に欠ける。ので、次は空飛ぶ絨毯をイメージしてみた。絨毯のようにフカフカには出来なかったが機能はほぼ同じ、むしろ風を魔法で自動で防いでくれる分こっちの方が高性能や。

ちなみにそう言った追加機能はその魔法を付加魔法でくっつけるだけなので、思ったより難しくない。


魔力は車のガソリンのように足りなくなれば補給する感じだ。




久しぶりの魔王城は、少し、いやかなり楽しみである。




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