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Chapter0〜その人生は敗北の連続②
「貴方は本当に人生に本気になったの?」
わからない。これじゃダメだと気付いた時にはもう手遅れになっていた。これだという指標みたいなものがあれば、それに向かえたかもしれない。
でも、もうそれまでだ。俺の人生は終わった。
「そう…でも残念。貴方はまだ終わらない。」
…?
まさか…俺は推定10トンのトラックと正面衝突したんだぞ?生きてるわけがない。
と言うかここはどこだ?泡のようなものが周りに浮いて…映像が流れている?
これは…
「ここは貴方を構成する情報。その全て。
「貴方」は「貴女」になるの。生を自ら捨てた人間が、行き先を選べるとは思わないことね。」
言っていることが…全くわからないぞ。
「能無しは嫌いなの。自分で考えなさい。」
おい…まて!おい!!
視界の端から泡がパチリ、パチリと弾け、次第に視界が白く染まっていく。思考さえ、流されていく。
このまま…消え……
「まぁ、多少はサービスしないでもないわ。」