再会
「初めまして。ルドの姉のベアトリーチェよ。リーチェって呼んで。」
「私の名前はエイミーです。よろしくお願いします。」
「私、妹が欲しかったの。貴女に会えて嬉しいわ。」
リーチェはエイミーに抱きついた。
「姉さん。エイミーに状況を説明するからそういうのは後にして。」
リーチェは、文句を言いながらもエイミーから離れた。
「エイミー。君はこの国で暮らしたい?それとも向こうに戻りたい?」
「私はルドと一緒にいたい。」
エイミーは即答した。
ルドルフはエイミーを抱きしめると「ありがとう」と言った。
「これから説明するけど、驚かないでね。俺は…」
ざっくり説明すると、ルドルフの本名は『ルドルフ・テルホォード』という。
シュトラール帝国の王とは親戚で、親戚の中には軍に入る人間が多いらしい。
ルドルフは10代になってすぐにカイダに潜入してエイミーと出会ったということだった。
また、昨日の怒鳴り声や悲鳴は国の内情に不満を持った市民達が革命を起こしたときのものだった。
つまり、『カイダ』という国は滅びたのだ。
王は新しく得た領地の代わりに国民の信頼を失い、国を失ったのだ。
しかし、これは自業自得なのである。
「ルドはこの国で暮らすの?」
「そのつもりだよ。エイミーさえ良ければだけど。」
「私、この国に住みたい!」
「じゃあ、部屋を用意しなくちゃね。でも、その前にお茶でも飲みながらお話しましょう。」
リーチェはエイミーを庭に連れていった。
2人が楽しそうにする姿を見て、
「姉さんにエイミーを盗られないように気をつけないと。」
ルドルフは苦笑した。
Fin♡
お読みいただきありがとうございました。
今後、番外編を書く予定なので乞うご期待あれଘ(੭ˊ꒳ˋ)੭✧




