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Not common-Prologue
この世界は壊れている。
雑音が犇めき、轟音となり、全てを疎み、阻害し。
動きが世界を変遷し、変容し、異様と化し異常とし。
まともなのはもう、時刻と共に色を変えていく空くらいで。
そして何も変わらず、何も変われず、不本意ながらもこの世界の異常と化してしまった、本来ならまともなはずの僕くらいで。
何が正常で何が異常なのか。
何が何が正解で何が不正解なのか。
何がまともで何が崩壊しているのか。
何が何でなんなのか。
それさえ判断できないような、そんな。
そんな壊れた世界の奥隅で僕は膝を抱えて震え、戦っている。