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  作者: ひよ
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空がいた世界1

4月3日 高校の入学式の日だった。

私は、家からすごく離れている、3駅先の中学に通っていたため、高校に知り合いはいないと思っていた。

内心結構不安で、ずっと緊張していた。

入学式の間も、周りをじろじろと見ていた。

すると、ある一人の少女が目に止まった。

髪が長く、美しい顔立ちをしている少女。

(・・・空だ・・・)

私は、知り合いがいることに嬉しさを感じながらも、驚いていた。

ーどうして、空がここにいるんだろう?-

先ずそう思った。

空は確か、私が通っていた中学校がある町にすんでたはず・・・。どうして?

私は、入学式の間そんなことをずっと考えていた。


そして、入学式が終わり、私はすぐに空を探したが、どこにいるのかまったく見つからない。

花「どこにいるのぉ~・・・?」

息も絶え絶えしくなってきたため、いったんベンチに座り自動販売機でお茶を買って飲んだ。

偶然座ったベンチから見た桜は何とも美しかった。

そうやって眺めているうちに、そらをさがすということを忘れてしまっていた。

すると、ある少女が私の名前を呼んだ。

?「――花!」

私は声がした方を向く。

そこには探していた空が立っていた。

花「・・・空・・・。」

空はニコニコしていて、私の隣に座るといきなりしゃべりだした。

空「もー。花どこ行ってたの?私、すごく探してたのに!」

空は、少し怒り口調で言った。

空「図書館でしょ?校庭に裏庭、ほかのクラスと体育館、音楽室と職員室、屋上まで言ったんだからね!」

私は、その言葉を聞いて答える。

花「私もだよ。同じところ探してた。」

そう答えると空は、ビックリした顏で此方を見つめ数秒してからクスクスと笑いだした。

私も同じように見つめ、また同じように笑い出す。

空「なぁーんだ!すれ違ってたんだ。」

花「そうみたいだね。」

私は笑顔でそう言った。


花「あれ?そういえば、どうしてこの学校にいるの?空の家、この町じゃなかったよね?」

私は、空に今まで忘れていたことを聞いた。

空は、少し考えるとすぐに口を開いた。

空「うーんと・・・両親がこっちに仕事があったから?かな。まぁ、前の町にいても花の行く学校に行こうとはおもってたんだけどね。」

花「へー。タイミングいいね」

空「本当にね!——あれ、これからクラスで担任紹介とか説明無かったけ?」

空は思い出したように言う。私と空は、「あ」とつぶやくと全力で走った。走りながらも、会話を続けた。

空「ね!花!何組!?」

空が走りながら言う。

花「えっと!2組!!」

私が、「はぁ、はぁ」と言いながらなんとか答える。

空「それなら!一緒!だね!」

空がそう答えて、私はうれしくなった。

また、いっしょに学校生活を暮せるのだと思うと胸が躍るようだった。

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