禁断の仲・・・?
最近、私にはとっても気になることが・・・
「優花!」
おっと、れんが飛んでくる!
「どしたん?」
「ほら、藤野君と菊川君が・・・!!」
あ、私達の説明がまだだったね。
私、高柳優花と親友の大野れんは、虹南学園中等部3年1組。
みんなからうらやましがれてるクラスなんだ。
だってね、サッカー部レギュラーの
藤野周也君と菊川英城君がいるんだよ!
美形の2人がそろってるなんて、うちらってすっごくラッキー♪
んでね、最近藤野君と菊川君が禁断の仲じゃないかって、勘ぐってるの。
「あ、よりそってるよー」
「あ、藤野君が赤くなった!滅多に表情変えないのに!」
「愛の言葉でも囁かれたんじゃない?」
「あはは!!それ最高!萌え度高い!」
「うわー。腐女子ー」
「あんたもそうでしょ。」
はいはい、そうですよー。そういえば、今気が付いたけど・・・うちら、ストーカー?
「でも・・・暑苦しー」
「暑苦しいはないでしょ。」
「そうだけど・・・。目の保養になるし^^」
「美形がそろって悪いことはないよね!」
「うん!」
「あ、コソコソ話してる」
「ホントに暑苦しいけど・・・」
「「お似合いよね~」」
「あ、寺田国雅君と大杉秀一君だ!
仲良く廊下を歩いてる!」
「あれ?あの2人、クラス違ったよね?しかも、藤野君とこきたし!」
「あ!大杉君と菊川君が仲良く話してる!」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・浮気?」」
「別れないか心配・・・」
「何が心配なの?」
聞き覚えのある、可愛い声・・・後ろを向くと・・・
「「きっ菊川君!?」」
「クスッ」
「「藤野君も!?」」
なっ・・・なんで2人がここに・・・
「朝から僕らのこと見てたよね。」
あ・・・ばれてました?
「なっ、なんで知ってるの?」
「視線ビシビシ感じたから~」
「「うっ・・・」」
返す言葉がないよ・・・
「なんで僕たちのほう見てたの?」
「あ、あの~」
口を開くと、チャイムが鳴ってしまった。って、次移動教室じゃん!周り誰もいないし!
「「やっば!!!」」
れんと2人で駈け出そうとしたら、藤野君と菊川君に止められた。
「今から行っても怒られるだけだから、一緒にサボらない?」
藤野君からサボりというのを聞くなんて!でもよく考えたら、藤野君もサボり魔だよね。
「え、ん~・・・どうする?」
れんが聞いてくる。この際だしね。
「サボろうよ。」
すると、れんはにっこり笑った。
「もち☆」
それから、4人で屋上に行った。
「気持ちいいね!」
「ホントだね~」
「眠い・・・優花~眠いよ~」
「れんが寝たら中々起きないじゃん。」
れんの寝起きは、とっても悪い。ゆさゆさ揺すっても起きないときのほうが多い。
「いーじゃん、次科学だし。次もサボろ?」
「んー・・・まぁいいや。」
「よしきた!あ、何か枕ない?」
「ない。」
「んじゃあ膝かせ。」
「足がしびれるからイヤ。」
「貸してよ。この前の500円チャラにするから~」
「ん~・・・しょうがないなぁ。」
500円も立派なお金。それがチャラなら・・・ね。
「クスクス」
「やっぱりなぁ~」
「「あ゛」」
「存在忘れてた。」
「私もだよ、優花。」
「2人の世界を作り出していたからね~」
「「は?」」
「大野さんと高柳さんは付き合ってるの?」
「「え!!??」」
「ちょ、ちょっと待って。それ、どーゆー事!?」
「第一、出来てるのはそっちでしょ!」
なっ・・・なにそれ~~~~~!!??付き合ってる!?私とれんが!?ありえない!
れんもビックリして、私の膝から飛び起きた。
「え、俺たちが?」
「どうしてかな?」
「だって・・・ねぇ?」
れん、なぜ私に振る?
「ずっと2人でいるし。」
「それはそっちだって同じじゃん?」
うっ・・・図星・・・。
「さき藤野君、菊川君と内緒話で赤く・・・」
「あれ、僕赤くなってた?」
「そういえばそうだったな。まぁ、アレは内容が内容だったから・・・」
だから、愛の言葉を・・・
「まぁ、私達はそんなんじゃないし。」
「じゃあ俺達もそんなんじゃない。」
「「うっそだーーーーーーーーーーーーー!!!」」
「嘘じゃないよ。」
「あ、優花。もしかして・・・」
「うん?」
れんは、私の耳元で囁いた。
【菊川君は大杉君で、藤野君は寺田君?】
「なるほど!!!!!!」
「どっちにしても彼氏持ち!?」
「しかも、部内恋愛!二組いるし!」
「おーい。勝手に盛り上がらないでー。」
「「はい・・・」」
「第一、俺ら好きな奴いるよ?」
ん?
“第一、俺ら好きな奴いるよ?”
「「え???」」
「知りたいなら、当ててみてよ。」
ここは・・・絶対にあの人だ!れんとアイコンタクトを取って、せーので言った。
「「藤野君は寺田君、菊川君は大杉君。」」
2人は、ポカンとしている。え・・・?図星でした?
「れんの言うとおりだったね~」
「って・・・何でわかんないの・・・?」
「「ん?」」
すると、何故か菊川君の顔が近づいてきた。
頬に生暖かい感触がしたと思うと、菊川君の顔はもう遠くにあった。
れんはれんで、訳が分からないという顔をして藤野君のほうを見ている。
私達は、顔を見合わせた。
―・・・10秒経過
「「あ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!」」
「やっとわかった?」
「わかったっていうか・・・キスされたのが・・・」
答えると、藤野君と菊川君は困ったみたいに顔を見合わせた。
「口で言ったほうが早かったみたいだね。」
「そうだね。」
「「?」」
「一回しか言わないからよく聞いてね。」
(藤野)「僕は大野さんが」
(菊川)「俺は高柳さんが」
「「好きです」」
―――・・・???
“好きです”
私とれんは顔を見合わせた。
―・・・20秒経過
「「え~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!???????」」
「あ、やっと気が付いた。」
「反応遅いよw」
ななな、なんですと?女の子が好きだったの?しかも、相手はうち等???
「返事くれると嬉しいんだけど・・・」
んー・・・返事??
「「一応付き合う??」」
「そうこなくっちゃ」
「絶対好きにならせてみせるから」
美形2人に告白されて、断る人・・・いますか?
「「よろしく・・・」」
こうして、新たな人生が幕を開けました――――・・・
最後まで読んでくれてありがとうございました!
私が本当に(原稿用紙に)書いた小説では、菊川君が語尾に「にゃ」
を付けるキャラだったのですが・・・
引かれると思ってやめました・・・
もしかしたら続くかもしれませんのでよろしくです。
感想くれると嬉しいです☆