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ムネモシュネの箱 ― 73Hzの永遠 ―  作者: 大西さん
第六章「ムネモシュネの破壊」
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第128話「第二回同期」

12月16日 月曜日 午後8時。


再び母の家。田中教授も来ている。


「凛さん」田中教授が言った。「前回の副作用はどうでしたか?」


「頭痛と吐き気が少しありました。でも一日で治りました」


「良かった。では今回も同じ手順で」


凛は心拍数を測った。72回/分。前回と同じ。徐々に73に近づいている。


午後9時。鎮静剤投与。


「100……99……98……」


凛の意識が遠のいていく。もう慣れた。怖くない。


暗闇が包み込む。そして静寂。


午後10時15分。第二回同期の時刻。


街では再び集団が出現した。でも前回よりさらに少ない。なぜなら第一回の同期に失敗したことで、記録が徐々に弱まっているから。


美波がニュースを見ている。


「続報:集団現象、さらに小規模化


16日夜の集団現象は前回13日よりさらに規模が縮小。出現人数は推定で前回の半分以下。警察は『収束に向かっている』との見方」


香織が窓の外を見た。「記録が弱まってる……あと1回……あと1回防げば完全に消える……」


午後11時。覚醒誘導剤投与。


凛の瞼が動く。目が開く。


「う……」


「お帰り、凛」美波が微笑んだ。


凛は起き上がった。今回は副作用が軽い。頭痛も前ほどではない。


心拍数を測る。68回/分。正常。


「成功……」凛が呟いた。「あと1回……」


「そう」香織が言った。「12月19日。最後の同期」


凛は決意を新たにした。「絶対に防ぐ」

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