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いろんなタイプ7を書き分けないの?

 いつもの早朝の教室。 川谷より先に来ていた青山があらぬ方向を向きながら挨拶をした。


「はよっ」


「おはよう。 どうしたの? 寝違えた?」


「おう、めちゃくちゃ痛え」


「なんか痛みを和らげる方法が無かったっけ?」


「試したぞ。 これでもだいぶマシになってるんだ」


 試した方法を実演してみせる青山。 一通り見せ終わると本題に入るよう促した。


「わかった。 まずおさらいだね。 タイプ7は自分の適正ややりがいが見つからず、そうこうしているうちに可能性や選択肢がどんどん狭まって行く事を恐れるタイプだったね」


「いつも何かしら楽しそうな事をしているタイプだったな」


「そうだったね。 そんなタイプ7のウイングはみんなを巻き込むか自分一人でも行ってしまうかという感じかな」


 そう言って青山の方を窺う川谷だったが青山は黙って先を促した。


「ウイング6は挑戦はグループで行うものだという思いがあり一緒に目標に向かう仲間を募集する傾向があるよ。 基本的に一つの目標を達成するーーーもしくは飽きるーーーごとに解散して新しい目標に向かう仲間を募集するイメージでいいと思う。 もちろん複数の目標に同時に向かっている時は複数のグループに所属しているよ」


「仲間が必要なんだな」


「結局のところ必要だから新しい事を始める、だけどそれには危険を伴うから群れる事でリスクを減らそう。 そういった思考があるんだと思うよ」


「なるほどな」


 寝違えているせいで妙な仕草で頷く青山に苦笑を向けながら川谷は先に進める。


「ウイング8はモタモタしてたらあっという間に選択肢がなくなってしまうという恐れが強く他の人に足を引っ張られる事をかなり嫌うよ。 自分に正直でやりたい事をやる為なら誰も賛同してくれなくても犠牲を払うことになっても実行しようとする」


「それってぇ」


 眉を潜めて何事か言おうとした青山が首を痛みに呻く。 それを横目でみていた川谷は無視して先に進めてしまう。


「生得本能いくよ。 自己保存は意外と対立関係かも、というのもタイプ7は選択肢が狭まる恐怖に追われながら試行錯誤自体を楽しむ事で不安に対処している。 だけど自己保存欲求は結構身近なものを欲するから方向性は逆といえるんだ」


「じゃあ、自己保存欲求が強いやつはどうすればいいんだ?」


「情報収集と計画をしっかり立てる事や手に入れた物を失わない事で自己保存欲求を満たすのに必要なエネルギーを少なくする事は大切かな。 あとたくさんの人とのネットワークを構築しておくといい情報なんかが集まってくるかも」


 目を閉じて考える様子を見せながら川谷は言葉を継いでいくが青山はそちらの方を向けないのでその様子には気づく仕草は見せなかった。


「次がソーシャルだね。 ソーシャルは思いっきり対立関係にあるよ。 何度も言っている通りタイプ7が楽しさを求めてフラフラ試行錯誤しているのは『保身』の為なんだよね。 一方で仲間と一緒にいたいっていうソーシャル欲求も『保身』から来ているわけでこの二つの『保身』に挟まれて二進も三進もいかなくなっているのがソーシャルの高いタイプ7な訳だね」


「どっちを優先しても苦しいわけか」


「そうなんだよね。 ただここをうまく両立できれば一番安心を得れるわけだから頑張ってほしいね」


 そう言って頷いた川谷は次へ進めようとして何かを思い出したのか付け加えた。


「 あ、ちなみにウイング6オア8とソーシャル欲求高低が被っているようにみえるけど、ウイング6でソーシャル低が楽しさ追求の『保身』の為に仲間が必要なのに対してウイング8のソーシャル高は仲間と一緒にいると安心するけど楽しさを追求しようとすると邪魔になる。 タイプ7ソーシャル高の極みみたいな感じかな」


 と付け加えた。


「よしじゃあセクシャルだね。 セクシャルは欠けているものを手に入れたいという欲求な訳だけどもタイプ7もそんな感じだよね」


「方向性思いっきりかぶってるよな」


「うん、その為にセクシャルが高いと楽しい事に対するハードルが上がってしまう傾向があり、目の前の現実をつまらないものとみなして未知を探求する為にリスクをかかえる傾向があるよ。 ザ・冒険家って感じだね」


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